表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界に召喚されたはいいが俺のステータスがALL1でオワタ式なんだが  作者: はくゆーせい
【EPS:1】異世界に召喚されたんだが・・・
8/21

【STO:7】異世界に行きたい人は予め好き嫌いを直しておくべき

街に戻り俺は昼食を摂ろうと飯屋を探す。少し歩くといい匂いがする店を発見する。やはり自転車は店の中へと持ち運ぶが、特に何も言われないのは非常に違和感がある。


店員が椅子に案内しメニューを持ってくる。やはり読めない。しかし俺にはそんな障害は通用しないのだ。


「おすすめはありますか?」

「オススメは此方のグリューリンのバター焼きランチになります」

「それじゃあそれで」

「かしこまりました」


店員はぺこりとお辞儀して店の奥へと消える。これぞ異世界での外食テクニックといえよう。もし俺が元の世界に戻れた暁には『異世界ガイドブック』みたいなの作って売り出そうかな。


テーブルに置かれた水で喉を潤し、ふと自分のステータスが気になった。


「『ステイト』」


ヴン・、と電子音のようなノイズとともに半透明の文字が表示される。


【NAME:御国 朝夜】(みくにともや)

【LV:4】

【BODY:No】

【STR:4】

【VIT:4】

【INT:4】

【DEX:4】

【AGI:4】

【HP:1/1】

【MP:1/1】

【SKILL:Error】


おお!?レベルが上がっている!しかもステータスもーーまて、1レベルで1しか上がってないの!?普通1レベルで+3とかその位上がるもんじゃないの!?しかも肝心のHPは1のまま!?ワンパン!?ワンパンで俺死ぬの!?


未だ俺のオワタ式は続いているらしい。これ99がカンストだとしても全ステータス99でHP1。正直レベルが10になったら農業でもやって生活しようかと考えてたんだが、どうしようマジで。


ステータス画面を閉じ溜息をつくそんな俺を、バターの濃厚な香りが鼻を刺激する。


あぁ、たまらん・・・バターの香りに肉のタレが混ざり、下に敷かれたモヤシや芋のような野菜が肉汁とバターのコクのあるタレを吸って味が付いている・・・


これがグリューリンのバター焼き・・・っ!


一見鳥肉のようだが、やはり切った感じも鳥肉だ。味も・・・うん、鳥肉だな。つまりグリューリンは鳥のような生物、と言うことか。なるほどな。


しかしこれから本当にどうしよう。まずこのHPが0になったらどうなるのか?

これが重要だ。ゲームにより様々だが、0になれば気絶するものもある。もしくは死亡するが手持ちの金が半分になったり、協会からスタートしたりする可能性だってある。


が、今の俺にそれを実践してみる度胸は無い。正直0になったら帰らぬ人になる気しかしない。


つぎはどれだけのダメージを受ければ1になるのか。切り傷や殴られたらダメージ喰らうのか、それより弱い・・・例えば今出された料理で舌を火傷したりしてもダメージになるのか。


HPが増えたら多少試そうと思ったが、1のままじゃどうしようもない。よく異世界に飛ばされた主人公はトラブルに巻き込まれ、殴られたり蹴られたりする印象がある。

それで何度も立ち上がるというさながらヒーローのようなカッコいい場面も、俺の場合開幕ワンパンで火サスへと早変わりする。


「当初の目的であるHPの増加がレベル上げじゃ出来ないなら、アイテムの補正かなんかアテにするしか無いだろうなぁ・・・」


補正アイテム。ゲームではお約束のステータスアップなどの効果が得られる装備品やアクセサリの事だ。これらを装備すれば俺でもHPの増加が見込めるという話だ。・・・%補正出なければの話だが。


「・・・もしくは」


もう一つ、俺はある手立てを考えていた。それは『蘇生魔法』の入手だ。勿論使える仲間、もしくは持っているとオートで発動するものに限られるのだが、何れも無いなんて事は無いだろう。


ーーしかし。


「でも早々手に入る代物じゃないよなぁ・・・」


『蘇生魔法』と言えばゲームでは上級魔法だったりする事が多々ある。そうおいそれと手が出せる魔法では無いのはこの異世界だって同じ事だろう。非常に忌々しい事だが、あの

ヘラリカという女が使役していた骸の兵士達。あの鎧は先日の夜、見廻りをしていた兵士と同じものだった。


『蘇生魔法』がぽんぽん使えるのであればあんな骨の軍勢なんて存在する訳が無いのだ。


そんな俺が悩んでいるとーー


「む?貴様は先日のーー


ーーそこには今ちょうど俺の頭の中で旬だった女、ヘラリカが立っていた。

朝夜「ちなみにライスとスープ付きで銅貨5毎だった」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ