表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

80/136

#80.これがガッツ!!パワーあふれる土魔法


 魔道武術大会決勝。僕たちは、相手チームのジョンを相手に苦戦している。

 決勝戦は勝ち抜き戦。ジョンはすでに、ルカ、ルーベルトの2人に勝ち、相手チームである、ボーラン士官学校を有利な展開に進めている。


 僕たちのチーム。次のメンバーはミランダだ。

 ルーベルトの範囲攻撃もあっさり倒され、ミランダは次なるプランを立てた。

 

 ―人数をかければどうだろうか。―

 ミランダは自分の得意とする、召喚魔法。『ブラッドウルフ』たちを召喚し、一気に攻めるプランにした。

 試合開始。

 ミランダは予定通り、『ブラッドウルフ』たちを召喚し、一気にジョンを取り囲む。

 

 「へえ、いい召喚士だね。」

 ジョンは笑いながらミランダを見る。


 「集中して、一気に行きますよ!!」

 『ブラッドウルフ』はリーダーのクロを先頭に、一気にジョンに噛みつき、追い込もうとする。

 『炎の牙』という、牙に炎を生ませた魔法攻撃を仕掛けてくる。

 

 ぎりぎりまでジョンを追い込んだ。そしてついに。

 「よし、シャツの袖が破れた。」

 ミランダとの戦いをフィールドの外から見ていた僕たち。

 

 袖が少し破れて、『ヨシッ!!』とガッツポーズをする。

 これで一気に、ミランダの弓矢で。

 

 ミランダは氷の弓矢を一発、二発、とはなっていく。

 決まれ決まれと思い、祈りながら待つが、ジョンにかわされていく。


 それならばと思い、ミランダは水属性魔法を呼び出した。

 「『水流連弾』!!」

 ミランダは水属性の上級魔法を放つ。水流連弾は文字通り、水の流れを一気に呼び寄せ、一網打尽にする。

 ジョンにその水が一気に襲い掛かる。これならば行けるか。

 

 水の流れがジョンを巻き込む。

数秒が経過。水の流れが止まる。


 「へえ、少しはやるね、お嬢ちゃん。」

 ジョンは、平然と立っている。

 

 「間一髪、肉体強化魔法で防御して、耐えきったって感じかな。危なかったよ。」

 なんと、この男素早さもそうだが、守備力も見た目以上の能力を秘めていた。

 

 「犬さんたち、ごめんね。」


 ジョンは魔法をかけると、『ブラッドウルフ』眠ってしまった。

 「少し催眠術をかけただけだよ。」

 なんと、催眠術も使える。まさに万能な魔法剣士。


 「それじゃ、対戦サンキュー!!」

 ジョンはそう言って、ミランダに一気に近づき。

 剣を一振りし、風の魔法でパワーを兼ね備えたパンチをミランダのお腹に命中させた。


 ミランダは倒れこみ、試合終了。

 ジョンの3人勝ち抜きで勢いに乗る。


 ミランダが引き上げてくる。

 ―ミランダとクロたちでも勝てないのか。―

 僕は思った。


 拍手で迎える。

 「よく戦ったよ。ミラ様。」

 「はい、翔太朗様。ありがとうございます。」

 ミランダは涙ながらではあったが、元気がよかった。



 「水魔法かあ。」

 次に相手となるアンソニーは言った。

 「アンソニーの防御魔法でねじ込めるか・・・・・・。」

 僕はつぶやく。

 

 「大丈夫だよ、翔太朗君。何とかして見せる。」

 アンソニーは笑顔だった。これに救われる。


 アンソニーが出て行く。

 「次の相手は、大柄な君か。防御が得意なので、こちらから行かせてもらうよ!!」

 ジョンが剣を持ちながら、ニヤニヤしながら、アンソニーを攻める。

 一度ジョンにダメージを与えたのだが、今はピンピンしているようだ。

 

 「行くぞ、僕はガッツがあるんだ!!」

 アンソニは、ジョンの剣術に合わせて防御魔法を作る。

 得意な土魔法。『ウォール』を唱えて、土壁が現れる。


 「とにかく水、水。」

 アンソニーはそう思っていた。

 アンソニーの脳裏にはミランダの水流連弾が印象に残っていた。

 冒険者ランクB以上のチームに、果敢に挑んでいくアンソニー達の班。


 突破口はこれしかない。

 土魔法の得意なアンソニーだからできる技があったが、いまだに試したことがない。

 しかし、水との複合魔法なら・・・・・・。


 アンソニーに突破口が見えてきた。


 防御魔法の土壁の裏側、アンソニーが魔法陣を思いつく。

 「行くぞ!!ガッツで、ガッツで挑む。まずは!!」


 「『ハンド』!!」

 アンソニーがハンドを唱えると、土の手が現れる。手に飲み込まれて握りつぶそうとしている。

 それをジョンは見事にかわす。


 「おっと。危ない危ない。かなりパワーがあるな。」

 アクロバットにジャンプして、ジョンは地面に着地する。

 

 着地とともに、「ベチャ!!」という音がした。

 

 「ん?なんだこれは?」

 

 「今思いついたぜ、土と水の複合魔法。『マッドスワンプ』」

 ジョンの体が沈んでいく。


 『底なし沼』だ。底なし沼をアンソニーは出現させたんだ。

 

「なるほど、さっきのミランダの水流連弾を見ていたからね。」

 僕は思った。水属性と土属性のアンソニーの複合魔法だ。

 

 「よし、アンソニー良いぞ。そのまま沈めちゃえ。」

 ルカも応援する。

 

 「どうかな。彼のジャンプ力や瞬発性なら、脱出されるかもよ。」

 カミラさんはいたって冷静だった。

 

 確かにそうだ、ジョンは底なし沼から出ようとしている。


 「へへへ、そう来ると思ったぜ!!」

 アンソニーはこの動きをすると予想していた。そして。


 「「「!!」」」


 「『マッドスワンプ』を」

 「『底なし沼』を」



 「「「解除した!!!」」」


 「アンソニー君、どうして、確かにジョンはもがこうとしていたけれど、魔法を解除してしまえば。」

 リリアンが言った。戸惑った表情をしたが、僕たちはリリアンに向けて親指を立てた。


 「さすがだね。」

 「ああ、かわされて、脱出されることを想定済みだったみたいだね。」

 僕とカミラさんはそう言った。


 「なるほど、あのような戦い方をする相手はこのように、してしまえばいいのか。」

 


 ジョンの足は、すでにふくらはぎのあたりまで沈んでおり、魔法を解除したことによって、かたい土に変わった。つまり、ふくらはぎまで固い土の中に埋まっており、身動きが取れなくなっていたのだ。


 「おのれ、足が、足が動かない。それでも負けない。」

 ジョンは剣を振り回すが、その動きはさっきよりも狙いが定まっておらず、ただただ、闇雲に動いているだけだった。


 アンソニーは岩を出現させて、ジョンに思いっきり投げ込んだ。

 ダメージが相当入った。


 ジョンは戦闘不能になった。

 

 「やりました、アンソニー選手やりました。」

 

 ついにジョンによる連戦連敗を止めた。だがしかし、アンソニーを含めて僕のチームは残り3人。対する、ボーラン士官学校、サファイアたちのチームは残りは5人。

 負けられないし、後がない。アンソニーはさらにもう一人倒すことができるのか・・・・。


 「翔太朗殿、とりあえず、連敗は止めたよかったじゃないか。」

 「そうですわ、絶対にアンソニーは勝ちます。彼のガッツ、アンソニーのガッツの魔法を信じましょう!!」


 カミラさん、ミランダに言われて、僕は笑顔を取り戻す。そうだ、級長が不安な顔になってはいけない。

 絶対にここから巻き返すんだ。


今回もご覧いただき、ありがとうございました。

少しでも続きが気になる方は、ブックマーク登録、高評価をお願いいたします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ