#54.変身魔法の修業、その4
更新が滞ってしまいすみません。
翌日からまた授業である。
クラス単位の授業、そして、大教室の講義を繰り返し受ける。
今のところ特にわからない科目とかもなく、学期末の試験の時も対応できそうだ。
魔法薬、そして薬草関連の授業も、僕とリリアンの反応を見ながら、相変わらず、ピエール先生の授業が続く。
だから、僕とリリアンは半ば強制的に、一番最前列だ。
「今度の演習の授業、楽しみですね。」
「ああ、そうだね。先生もびっくりするだろう。」
どうやら、学級のみんなも、週末の修業以外でも、毎朝、鍛錬したりしているようだ。
案の定、僕も、毎朝、シロンとユキナ、ミランダ、カミラさんと一緒に取り組んでいる。
特に、先週末の一件もあり、今週はほとんど、シロンとユキナと一緒だ。ホワイトイーグルに変身して、屋敷周辺で、空を飛んだりしている。
そして、金曜日の演習の時間。
先週末の修業、そして、今週の分と合わせて、先生に身に着けてきた力を披露していった。
「いいね。みんな。大会に出ると決まったら張り切っているじゃないか。」
先生は、いつもこんな調子だった。
この学級の演習の時間は、魔道武術大会までは、その練習が主な授業内容だった。
僕も、鷲に変身して、空を飛ぶことを披露していく。
「なるほどね。伝説の風魔導士ができたことに取り組んでいるわけか。いいぞ。翔太朗君。普段の風魔法の訓練もしておけよ。」
先生からのアドバイスだ。確かに、これが身に着けられれば一番だが、魔道武術大会で、この術を使うということは決まっていない。そういう意味では、普段の魔法の修業もやらないといけないな。
そういう意味では、毎日の修業は、普段の魔法の修業も取り組んでいる。
さて、金曜日の演習の授業も終了し、再び週末。学級の僕たちは、モナリオ家の屋敷に集まり、再びシロンとユキナに乗せてもらい、崖の洞穴へと向かった。
今週末の修業はいよいよ。鳥獣系の魔物でしか使うことができない技の訓練だ。つまり鳥に変身した僕でしか使えない術だ。
「まずは、『ウィングアイアン』から行きましょうか。アンソニーさんやルーベルトさんとの模擬戦で私たちが見せた術ですね。これも風属性と土属性の複合魔法なのです。実は。」
ユキナがそう言って、もう一度見せてくれる。
確かにそうだ、『ウィングアイアン』つまり、鋼鉄の翼、というわけだ。
僕も早速、鷲に変身して、魔法陣を描き、翼を鋼鉄に変えて、体当たりする。
体当たりの際はかなり勇気がいるが、体が鉄なので、心配は要らないようだ。
ちょうど、崖の間に岩が突き出ているので、その岩に向かって体当たりしてみた。
少し、岩が崩れた。
「うん。初めてにしてはよさそうですね。テクニックもあります。」
ユキナが冷静に分析してくれている。
ちなみに今回の週末の修業の相手はシロンとユキナがメインだ。
ライスさんとスノーさんは、ショーンの訓練をメインに実施している。
やはり、飛ぶことをメインに活動する魔物は飛び方の基礎を徹底的に叩き込むのだそうだ。
僕も、魔道武術大会に向けての修業なので、大会が終わればもう一度、ショーンと一緒に飛び方の基礎を学ぼう。
次の技は、羽のスコールのような術だ。
自分の羽を上から羽ばたかせ、羽をスコールのように落とすのだという。
『フェザースコール』と呼ばれる術であり、まさにその名の通り、シロンとユキナは羽を降らせて、お手本を見せてくれた。
僕もやってみる。
これも風魔法の一種なので、すぐにできるようになった。
「ご主人様、最高です。」
シロンが、僕に言ってくれる。
とりあえず、この二つの術を完成させることにする。
いろいろと他にもあるが、それは武術大会が過ぎた後でも問題はないだろう。
二つの術の修業を切り上げると、再び上下左右の移動の確認だ。
急上昇、急降下など、鳥獣系の魔物の動きを覚えていく。
だんだんと覚えられてきたようだ。
「よさそうですね。ご主人様。」
「ありがとう。シロン、ユキナ。おかげで、伝説の風魔導士ができた三つの術をすべて覚えられたよ。」
「そうですね。後は、定着していくだけですね。」
正直、やっとということの方が強い。
本当であれば、那ノ国にいる間に覚えることができたらよかったのだ。そうすれば家族からも奴隷にされずに済んだのに・・・・・。
だけれども、今の仲間がいる生活は考えられなかった。
魔法との出会い、ミランダ、シロン、ユキナ、学級の仲間。
そう、今があるのは、本当に素晴らしい。
かけがえのない仲間にやっと出会えたのだ。
今日も野営を行う。
リリアンの料理、錬金術はとても素晴らしい。僕たちも今回はお手伝いをした。
おいしい料理、屋敷にいるときとほぼ変わらない。
学級の仲間も、この二週間の週末の修業で強くなった気がする。
ミランダは氷の矢の飛距離が上がっている。氷の弓矢。ミランダのオリジナル。
「はい。かなり、氷の弓矢も、本物の弓矢も行けそうです。水の魔法もかなり使いこなせるようになりましてよ。」
確かに、氷の弓矢をかわす修業はとても大変だった。
「氷の剣はどう?上がった。」
「はい。実は氷の剣はお母様から習ったものなのです。剣をアレンジして、私は弓矢にしたのですが。」
なるほど、アルベルトさん、パメラさん夫婦は確かに、魔法よりも剣術という感じの人だった。
「魔法は、お爺様がかなりうまいですわ。」
ポールさん。確かになかなかの腕だと思う。
「そうだ。本当は、護衛なんかいらないくらい強いんだよ。」
カミラさんが付け加える。
同じ貴族のルーベルト、そしてマリアも魔法の修業をしていて、それぞれレベルを上げてきている。
「これなら、イーグル=アイ状態の翔太朗君でも勝てそうだよ。はははっ。」
ルーベルトも自信があるようだ。
「私も、皆さんで、一緒に修業をするの、楽しいです。ずっと山奥のドラゴンの一家に居ましたから。」
確かに、マリアはドラゴンに育てられた経緯から、僕たちと一緒の年代の人達と話すのは初めてかもしれない。
ミランダの氷の剣、氷の弓矢の修業の相手は主に、ルカとアンソニーがやってくれたという。
「ミランダのご両親の気持ちもわかるな。」
「うん。得意なことがあるのはすごいことだからね。」
ルカと、アンソニーも剣術や防御魔法の修業で鍛えられているようだ。
笑い合える野営だった。
そして、翌日も修業を継続して、日没までに、僕らはまた王都に戻った。
明日からはまた授業だ。
武術大会まで、気を引き締めないと。
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