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#40.親睦会


 「お帰りなさいませ。ご主人様!!」

 シロンと、ユキナが迎えてくれた。

 

 「ご主人様。お怪我はありませんでしたか?」

 心配性な二人。だが大丈夫。

 一人、ルーベルトにいろいろと言われたが、これから長い年月がある。余裕を持つことも大事。


 「聞いてくださる。シロン、ユキナ。実は翔太朗様を見下す、人が現れまして・・・・。私、その人、ルーベルトが級長にでもなったら・・・・・。ああ、どうしましょう。」

 ミランダは大げさだが、僕は、そこまで心配していない。


 「ごじゅじんざま、がわいぞう!!」

 シロンがまたもやミランダの話を聞いて、涙している。

 

 「ご主人様ぁ。私と、もふもふしましょう。」

 「あの・・・。ご主人様。いじめの不満は是非私たちが受け止めますから。もふもふしましょう。」

 「「行きましょ。」」

 

 シロンとユキナは僕の両腕をつかむ。

 

 「シロン、ユキナ!!それに関しては大丈夫ですわ。私がきちんと一緒にいますから。」

 

 「あ、うん。確かにルーベルトに関しては、リーダーには向いているが、ミラ様がいないと不安だった。ミラ様がいるから、大丈夫だから。」

 ミランダがニヤニヤと笑い、勝ち誇った顔をしている。

 「そうですわね。翔太朗様。仮にルーベルトが級長になったら、私と一緒に居ましょう。いいですわね。」

 シロンとユキナに向かってどや顔。


 「ご主人様。私たちも一緒にいます。」

 「ご主人様。絶対に大丈夫です。」

 シロンもユキナもつかさず、フォローしてくれる。


 

 

 モナリオ家の屋敷。夕食の時。

 「すまなかったね。翔太朗君。クラス分け、儂の方でも確認するんだった。」

 ポールさんが謝っていた。

 

 「クロイツェル家は儂らと同じく、魔法師団を一つ率いている家系でね。よく、ライバル視されているんだ。」

 「ああ、俺たちの部隊も、よきライバル同士で、国王からの武勲をもらおうと必死になっている。」

 なるほど、ポールさんとアルベルトさんの話でもうなずける。

 親同士の時から、ライバルだったか。それなら仕方がない。


 「いえいえ。そんなに気にしていませんから。それだったら、よきライバルになれればと。」

 僕は、つかさずフォローする。ここまで面倒見てくれたんだ。自分で頑張ってみよう。


 「何かあったらすぐに言うんだよ。俺がクロイツェル家の親父さんに言っておくおからね。」

 


 みんな心配してくれている。とても感謝だ。




 

 さて、週末の土曜日。

 僕たちは学級のみんなと王都の中央広場で待ち合わせした。

 

 中央広場はとても広く、人混みが多いので、広場のどこに待ち合わせするのかまで決めないと間違いなく迷子になってしまう。

 僕たちは、冒険者ギルド本部前と決めた。

 いろいろなギルドがこの国にはあるが、登録者数、その他諸々、この国一の大ギルドが、冒険者ギルドだ。

 だからこの中央広場の特大一等地に、ギルド本部を建設することができる。

 そして、僕らの学級の7人は全員冒険者ギルドに登録しているということが判り、ここを待ち合わせ場所に決めた。

 ギルドは13歳以上であれば誰でも登録できるのだ。もちろん、いろいろなギルドに、掛け持ちして登録も認められている。

 色々なギルドに登録するのもいいが、この国は『まず、冒険者ギルドより始めよ』という言葉もあるくらい、最初に登録するのは冒険者ギルドだ。


 学級のメンバー7人がやってきた。なぜかそこに、カミラさんもいる。

 カミラさんも、この学級の特別講師として、演習を担当することになっているのだが、

 

 「一応、ミラ様の護衛だ。それに、面白そうだから混ぜてもらった。」


 ということだったので、学級のメンバーとカミラさんを連れて、まずは王都を歩くことにした。

 

 魔道学院入学と同時に王都に来たメンバーもいたので、まずはそのメンバーのために王都を回ってみる。

 僕も最近王都に来たばかりなので、庶民街はあまり言ったことがない。

 実際に王都に魔道学院入学と同時に来たメンバーは、僕を含めて、ミランダとカミラさんを除く女性三人。

 

 「僕は、地方に領土を持つ貴族の出身なんだ。僕の苗字からとって、ウィンター地方といって、代々僕の家は、ここから北の方の領土を守っている子爵家なんだ。」

 と、ルカ。うむ、かなり遠くからきているようだ。

 「私は、こ、国境のブレゾラン山脈のふもとの田舎から来ました。」

 「私も、そっちの方からかな~。」

 マリアと、リリアンはかなり遠くからきているらしい。


 「そうなのか、それじゃあ、まずは俺の店に来るか。女の子がウケるお店とかはわからないけど、俺の店なら。何かヒントになるかもしれないし。」

 と、アンソニー。

 みんな頷き、アンソニーについていく。

 中央広場の南、庶民街の大通りに、アンソニーのお店はあった。

 かなり大きな建物で、『よろずやバローズ~バローズ商会本社~』と記載されている。


 中に入ると、いろいろなものが売っている。

 「俺の実家なんだ。商人をやっててさ。」


 「おお、アンソニーじゃないか。随分早かったね~。」

 店の中から、アンソニーに似て、大柄の女性が対応する。


 「俺の母ちゃんだ。この人たちは学級の仲間だよ。」

 「そうかい、息子がお世話になっているね。」

 僕たちは、アンソニーの母親に挨拶をする。

 

 「母ちゃん。王都が初めての女の子たちがいるんだけど、どこかいいお店がなかなぁ~。」

 「そうかい、ちょっと待っててね。」

 

 「あ、あの、お構いなく。私たちは、ここのお店でもかなり楽しく過ごせそうですので。」

 ミランダが、気を遣う。同じく、マリア、リリアンもそうだ。

 

 「大丈夫だよ。自慢じゃないけど、俺の店結構大きいから、いろいろな同業のお店の情報とかが来るんだよ。そういったのを紹介するのも商人の役目だから。」

 アンソニーが、気さくにふるまう。

 

 「いやいや、もっと自分に自信を持ちたまえ、アンソニー君。」

 ルーベルトが、口をはさむ。彼はさっきから店の中を歩き回る。

 

 「例えばこの、食器。かなり上等なものとお見受けした。このティーカップの柄も素晴らしい、きっと丁寧に丁寧に職人が仕上げたものだろう。これで、お茶会をすれば最高じゃないか。」


 「たしかに、そうですわ。私たちの家にもほしいですわね。お爺様に言えば何かしら買えるものがそろっているはずですわ。」

 「うん。僕もそう思う。食器もそうだけど、この剣も素晴らしい出来だよ。さすがはいいお店は出来が違うね。」

 ミランダとルカは、貴族の出なのだろう。さすがだ。

 

 「はい。かなり素敵です。どれも持っている人が少ないのではと思います。」

 なぜか、リリアンも食いつくように見ている。貴族出身の3人と同じように、物の価値がわかるのだろう。


 「そうか~、そうなのかぁ。ありがてぇ話だぜ。代々商人やっててよかった。」

 アンソニーは顔を赤くして、照れている。

 体系からはギャップを感じて、それが面白い。


 「ささ、みんな。お待たせ。」

 アンソニーの母親が、地図を描いて持ってきてくれた。

 

 「女の子に人気なのは、そこの屋台だね。全品スイーツのお店が二つ。期間限定クレープとラズベリーパイのお店だよ。そして、衣装屋、装飾品なんかはここね。ランチがまだであれば、パスタでサラダのバイキングがあるお店がここで・・・・・。」

 アンソニーの母親は丁寧に教えてくれた。

 

 「「「ありがとうございました。」」」

 僕らは頭を下げて、お店を出て行った。


 「ありがとう。アンソニー君。みんな楽しい表情に変わっているよ。実は僕も王都は来たばっかりで。」

 僕は、アンソニーにお礼を言った。

 「へえ、そうなんだ、翔太朗君は大丈夫なの?翔太朗君が楽しいと思うお店を紹介できればよかったなぁ。」

 「僕は、大丈夫。いろいろ見て回れればそれで。あんまり僕の趣味とかわからないし。」

 


 そういえば、バローズ商会にも女の子が喜びそうな食器とかが置いてあったなと感じる。

 いろいろと商人ネットワークはすごいな。那ノ国に居たときも確かにそうだったな。



 僕らは、アンソニーの母親のおすすめ通り、お店を見て回った。

 ラズベリーのパイは最高だった。期間限定クレープは、何があるのかわからなかったが、僕は、メニュー表を見た感じ、期間限定クレープの味は僕には合わなそうだったので、定期的にいつも売られているクレープを注文した。

 

 「翔太朗様、大丈夫なのですか?期間限定のメニューではなくて。」

 「うん、僕は、いつも売られている、フルーツ系の方が好き。この桃なんか最高だよ!!」

 ミランダが心配してくれるが、ここは別に平気だった。


 そして、ランチがまだということだったので、おすすめ通り、パスタとサラダバーのお店に行った。

 それぞれ、好きなパスタを注文した。

 僕の好物はシーフード系。そういえば、忍者の里に居たときは、シーフードは生で食べることが多かったが、こちらは、カルパッチョくらいしかなさそうなのが、少し残念。甘い醤油で生で食べるといいのだけれど。


 さて、昼食会を交えて、いよいよ級長決めの会議が始まった。

 

 「やはり、僕が一番ふさわしいよ。やはり僕は優秀だからね。」

 開口一番に開いたのがやはりルーベルトだった。

 つかさず、ミランダが反対意見を言う。

 

 「ここは、公平に何を基準とするかだよね。」

 ルカが冷静に言った。

 「私も、何を基準にするかで、いろいろ決まりそうな気がします。まず、この学級の方向性がどのような方向で行くのかだと思います。」

 リリアンもそれに続く。


 「ねえ、翔太朗様はどう思います。」

 ミランダが、言った。


 「僕は・・・・・。」

 みんな、思ったことを言っている。僕も思ったことを言ってみよう。

 「僕は、入学式と今日でみんなの様子を見ていると。僕以外の誰かが級長になっても、おかしくないと思う。みんなそれぞれ良さを持っているし、きちんと提案し合える。

  ルーベルトは、みんな緊張する中、一番に声をあげて方向性を決めてくれるし、ミランダも反対意見を言いながら、それとなくみんなが言えるように調整してくれるし、ルカも、リリアンも冷静だし。マリアももちろん、冷静だよね。そして、アンソニーは素直で、みんなが白熱して、困ったときに力を貸してくれる。ご飯食べようとか、今日みたいに俺の店で情報仕入れようとか、言ってくれるし。」


 「まあ、嬉しいですわ。翔太朗様。」

 ミランダが笑顔になる。

 「そうだな。翔太朗殿のいう通り、誰が級長になってもおかしくない。」

 一緒についてきた、カミラさんも僕の意見に同情した。


 「あのぅ。せっかくなので、みんなの特技、みんなの魔法だったりを見てみたいです。」

 この提案をしてきたのはマリアだった。

 「みんなの特技を見て、それと今日までの行動を見て、多数決で決めるのはどうでしょうか。」


 「おお、戦いの実力勝負かいいじゃないか。負けたくないな。特にこの裏口入学君にはね。さっきから、いい発言をしてくれるが、勝負となれば別だ。ぼこぼこにしてやろうじゃないか。それに優秀である僕の実力を試すとき。いざ、行こうではないか。」

 ルーベルトが得意げに言っている。


 「うん。とりあえず決まりだな。」

 「そうね、みんなの得意なことが知りたいですわ。」

 みんながそういうので、僕たちはとりあえず、昼食を食べ、貴族街に移動することになった。


 貴族街には、いくつか広場があり、そこで鍛錬の練習をしている人も多いのだ。

 そこでなら、みんなの特技が見られそうだ。

 緊張しているが、僕は楽しみであった。


今回もご覧いただきありがとうございました。

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まだまだ続きます。まだまだ頑張ります。

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