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#25.最初の仕事


 翌日、僕は、ミランダ、カミラさんと一緒に、冒険者ギルドに来ていた。

 掲示板から、依頼の張り紙をカミラさんがとってきてくれた。


 「最初なので、Gランクで近場でできる仕事だ。」

 地下水道に住み着いている魔物の定期討伐の依頼だ。

 

 「王都の地下水道ですね。魔物を10匹以上討伐すれば、依頼は完了です。私もこれが最初の仕事でしたわ。」

 「この仕事で、大丈夫か、翔太朗殿。」


 問題はなかった。


 セントアリア国の王都。そこには地下水道が完備されている。

 様々な場所で、飲み水や生活の必需品となっているようだ。


 だが、魔物も新鮮な水を求めて、ここに住み着いている。

 地下水道から魔物が飛び出してきて、近くのお店、特に食べ物を扱うお店が、たびたび魔物の被害にあっているのだ。

 ということなので、王都の飲食店や、商業ギルドが協賛して定期討伐の依頼を冒険者ギルドに出している。


 ギルドの建物を出て、お店が立ち並ぶ場所へ向かう。

 庶民街は主に、ギルドがある王都の中央広場よりも東側、西側、そして南側にある。広場の北側は貴族街だ。


 今回は、東側の一つのお店の前にやってきた。

 「今回は、この酒場の周辺の地下水道の定期討伐だな。」


 酒場の主人に、定期討伐に来たという旨を伝えて、酒場の傍の地下水道の入り口から、そこへ入った。


 地下水道に入ればあたりは暗かったが、ミランダが魔法を唱えてくれて、炎が現れ、僕たちの足元を照らしてくれた。


 「前衛は私がしよう。その次に、翔太朗殿。最後にミラ様という順番で行こう。翔太朗殿は私のサポートだが、怪我をした仲間がい出た場合、後ろに下がってヒールを。ミラ様の武器は、弓矢がメインなので、後ろからサポートを。」


 カミラさんの指示で僕たちは動いた。

 ミランダの武器は弓を装備していた。もちろん接近戦の場合は昨日の修業のように、氷で作った剣や実際の剣も扱えるが、メインの武器は弓であり、氷で作った弓も存在するが、今は実際の弓を装備している。

 接近戦は、普段はブラッドウルフたちに任せているようだ。


 地下水道を進んでいくと、

 「シーッ。」

 カミラさんが立ち止まり、静かにするように合図を送った。


 前方に僕たちの膝の高さまでありそうな、大型の鼠のような魔物が数匹いた。

 「『スエッジマウス』だな。地下水道や、下水道に住み着いている大型の鼠のような魔物だ。主にこいつが、食べ物屋の被害を多くしている原因だ。とんでもなく食いしん坊な奴だ。」

 僕は教えてくれたカミラさんにうなずく。


 「接近戦で私が行こうと思う翔太朗殿も私の後に続いてくれ。必要に応じて、風魔法を使ってくれて大丈夫だ。ただし、魔法で、壁が崩れないように。」

カミラさんと一緒に、スエッジマウスに奇襲攻撃を仕掛ける。


 カミラさんの、挙鍔がスエッジマウスをとらえた。一瞬で倒してしまう。

 僕の方もカミラさんより早くなかったが、修業の成果が出たのだろう。短剣を使い、風魔法で吹き飛ばしながら、倒すことができた。


 次はスライムと遭遇した。

 スライムはどこでも住み着いているのだそうだ。


 スライムに関しては、カミラさんはサポート役に回り、僕とミランダで倒すことになった。

 ギルドのテストの時は倒すのに時間がかかったが、今回はカミラさんとの修業の成果が早速出てきたのだろうか。その時よりも、早く倒すことができ、僕の短剣がスライムをとらえ、風魔法のウィンドカッターがさく裂した。


 ミランダの弓もスライムに命中し、倒すことができた。


 地下水道をさらに進むと、曲がり角が見えてきて、その先には蝙蝠のような魔物がいた。


 「『スエッジバッド』だな、同じく地下水道や、下水道なんかに住み着いている、蝙蝠のような魔物だ。さっきの『スエッジマウス』ほどではないが、こいつもよく食べる魔物で、食べ物を食い荒らしたり、夜中に飛び回って暴れる、などの被害が出ている。」


 「飛んでいる敵なので、翔太朗殿、風魔法や速さで、狙っていきたいのだが、私と前衛を変えてもらえないだろうか。」


 僕は、うなずいた。しかし、緊張もしていた。


 「深呼吸しろ。大丈夫だ。フォローしてやる。」

 「翔太朗様、安心してくださいね。リラックスです。」


 深呼吸した。


 「『肉体強化~速さ~』」

 僕は魔法陣を出して、肉体強化の魔法を実施して、曲がり角を曲がり、『スエッジバッド』に襲い掛かった。


 一体目はこれに驚いて、間に合わず、僕の短剣を命中させて倒すことができた。

 二体目は上に飛んで逃げたので、僕も上にジャンプして飛び、短剣とウィンドカッターを命中させた。


 同じように上に飛んだ三体目は、僕の遠投用の短剣を風魔法で付与して投げ、驚くべき速さとパワーを短剣に込めて命中。


 ミランダも、氷の造形魔法で、遠投用の氷の針を作成し、それを投げて『スエッジバッド』に命中させた。


 唯一、倒し損ねて、地下水道の地面にたたき落とした魔物は、カミラさんがとどめを刺してくれた。


 「うむ。これで10匹討伐したな。以来完了だ。」

 「ありがとうございました。カミラさん、ミラ様・・・・。」

 僕は、笑顔だった。

 

「いえ。翔太朗様。とても強かったですよ。特に最後の『スエッジバッド』なんか、私は倒すのに苦労したのに・・・・。」

  ミランダの率直の感想だ。

  だがしかし、ミランダはとても笑顔だった。


 「同感だ。どうやら風魔法や速さが得意要素ということなので、飛んでいる敵や上からの攻撃が翔太朗殿は得意のようだ。飛んでいる敵を倒すのは、私よりもテクニックがあったぞ。」

 なるほど、確かに、飛んでいる敵、風魔法など、風ノ里にいたときから、なじみあるものだったからな。だが、肉体強化魔法などを知らなかったためか、自分一人で倒し切ったということは全くと言っていいほどなかった。

 

 魔法という存在と、僕の良さを引き出してくれた、カミラさんやアレックスさん、ミランダ、そしてモナリオ家の皆さんには感謝のことばしか出てこなかった。


 

 最初に訪問した、酒場に戻り、討伐の報告をした。

 そして、ギルドに帰り、同じように討伐の報告行い、報酬を受け取った。

 報酬は小銀貨12枚。1200マネーだ。3人いたので、小銀貨4枚。400マネーずつ山分けした。


 初めてのギルドの仕事は無事に完了した。


 「今日もよくやったぞ、翔太朗殿。また明日、ギルドへ出かけてみよう。」


 カミラさんに言われた通り、明日もギルドへと向かうことにした。

 魔法の修業をして強くなれた、そう、強くなれた。初めて成長できた、そんな気がした。



ここまで読んでいただきありがとうございます。

ここで第二章は終わりです。

次の冒険、次のギルドの仕事へ出発していきます。


面白いと思った方、続きが気になる方は、是非、登録と、感想をお待ちしています。

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今回もご覧いただき、ありがとうございました。

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