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#1. 三度目の留年

忍者翔太朗の冒険の始まりです。


<改訂履歴>

・僕はいま、14歳。→僕はいま14歳で、今年15歳になる。

※変更事由:これ以降続く設定などから、少し詳細に記載しました。(2021/11/26)

 また、落ちた。

 忍者学校卒業試験。学科の試験はよくできたが、実技の試験が相当足を引っ張っていた。


 「翔太朗(しょうたろう)、分身の術は上手くできるが、術の印を結ぶのが遅い。」

 「翔太朗、体術、体力は本当にダメだなあ。今年も留年だ。まったくこれであいつの弟かよ。」


 忍者学校の教師。服部(はっとり)は、僕に向かってこのように言った。今日の試験の好評だ。


 そう、僕はどうしても、体力、体術、そして忍術、いわゆる実技科目が苦手だった。


 そんなのは学術試験でカバーすればいいのではと思うかもしれないがそうはいかない。

 なぜなら、この試験はすべての科目の合計点で合否が決まるものではなく、一つでも基準を満たしていないと不合格になってしまう仕組みなのだ。しかも、学術試験より、実技科目の方が基準もウェイトもはるかに高い。

 ゆえに実技科目が最下位だったため、今年も留年ということになった。

 

 「まったく、術の修業をしないと、忍者にはなれないぞ、それに学術試験もよくできてはいたが、時々、回答の字が読めない部分があって、減点している、きちんとそれも直しておけよ。忍者になれるのはあと一回だからな。」


 あと一回。そう。忍者学校の卒業試験、そう。僕の場合、忍者になれる試験はあと一回しかない。

 そして、年に一度の頻度で、この試験は実施される。

 僕はいま14歳で、今年15歳になる。

 

 僕の住んでいる、那ノ国(なのくに)の法律で決まっているのだ。忍者学校の卒業試験を受けられる年齢は、15歳までと。つまり、15歳の試験で落ちてしまえば、忍者として認められなくなってしまうのだった。


 もしも、最後の忍者学校の卒業試験に落ちてしまえば、忍者学校は単位取得退学となり、那ノ国の一般的な中等学校に相当する学校に通いなおして、大学に相当する場所へ通い、文官やほかの仕事をすることもできる。


 しかし、3年間人よりもブランクがあるという条件付きだ。

 この国で3年間ブランクがあり、中等学校や大学に通うとなると、なぜ、3年ブランクがあるのかと聞かれ、忍者学校の落ちこぼれだと即ばれてしまう。それだけは避けたかった。


  そうならないために、中等学校前期認定試験という制度があり、この試験に受かれば、中等学校の後半から入学できるが、すぐに試験組だとばれてしまう。つまり、里や国の落ちこぼれ組とばれてしまうのである。


 しかも、僕の立場上、それだけはどうしても避けたかった。

 

 「翔太朗、とにかくチャンスはあと一回だ。きちんと修行しておけよ。」

 先生は、そういって僕のもとを去っていく。


 そして、教師の服部は合格して晴れて、忍になった人たちの輪に入っていった。


 僕はため息をつく。


  横を見ると、同じように不合格になった人がいる。

少なくとも、今回不合格になった人は僕のほかにもう一人いた。


読んでいただき、ありがとうございます。

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お待ちしています。

まだまだ、始めたばかりです。物語はまだまだ続きます。

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