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深淵
「UFO研究会の部室ってこちらで良かったでしょうか❔」
背後から女性の声。そもそも研究会なのだから、表現は部室で良いのだろうか。会室とかが正しいのでは。
それはそうと気怠そうに振り向く僕。3秒の沈黙。そこには真っ青な髪の女性が立ちすくんでいた。
「あー。軽音部なら2階ですよ。ここは3階ですし、あなた様のようなハードロックな感じの方が来る場所じゃないんですよ。」軽く相手をいなす僕。
「音楽に興味はないですよ。UFOを求めてこちらに来たんですから。」
「…」
どうやら本当に興味があってここに来たようだ。更に顔を見てみると目の前の女性がそこそこ可愛い事に気付く僕。
「君って新入生❔」「色々とバラ色のキャンパスライフが送れるサークルの勧誘はなかったのかな。」
発言した後に自分の研究会を否定している事を後に気づいた。