ついった小話 3
昨日だかおとといだかの夜。なんだか急に降ってきた。から呟いてみた。ら、長くなっちゃった。からまとめてみた。タイトルは考えてません(-_-;)
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《no title》
Ⅰ 夕食後、いつもいるはずの広間に、君の姿はなかった。自室にいることは少ないから、また書庫か厨房にでもいるのだろう。特にこれといった用事はなかったが、なんとなく気になって君を探すことにした。
Ⅱ 書庫にも厨房にもいなかった。もしかしたらと思い、実験室も自室も覗いてみたけど、やはりというべきか。夜中に勝手に外へ出ていくことはあるが、こんな微妙な時間に外に出かけることは滅多にないのに。一体、どこに行ってしまったのだろう。
Ⅲ 諦めて広間に戻ろうと歩きだす。が、何を思ったのか。ふらふらーっと何かに導かれるようにして、広間とは反対の方向に歩いた。すっかり暗くなった廊下を歩き、階段を上る。ようやく足を止めたのは、屋上だった。辺りを見渡すと、夜風に揺れる光が目についた。
Ⅳ それは、探していた人の金色の髪。昼間は綺麗に輝くそれが、今は月明かりに照らされうっすらと光っている。「ここにいたんだね」そっと後ろから声をかけると、「もしかして、探してた?」と振り返る彼女。「まぁ、ちょっとね」と答え隣に並ぶと、再び前を向いてしまう。
Ⅴ 「夜ここにいるなんて、アヤにしては珍しいんじゃない?」「そう? ……まぁ、そうかも」ふふっと軽く笑っている。「廊下を歩いてたらさ、窓から綺麗な月が見えたんだよ」ずっと空を見ているアヤ。スッと月のある方向に手が伸ばされる。
Ⅵ 「下で見るより、ここの方がちょっとは近いかなーってね」そう言って手を下ろすと、僕をみてふわりと笑う。まるで、僕の心を読んだかのように。また何か悩んでるんじゃないかと思い、心配しようとするのを否定していた。
Ⅶ 「今日は綺麗な満月だからね」それを聞いて再び空を見ると、まるい月が夜の世界を優しく照らしていた。
……fin。
長くなっちゃった(^-^; 本当は、昨日のうちに終わらせるつもりが、眠気には勝てなかったのさ(笑)
初出:H24 5/8