傍に居て
いつも、恥ずかしさが先にきて、言えない。
泣いているとき。笑っているとき。
君はいつだって、私の傍にいる。
それがどれほど嬉しいことか。
どれほど、私が安心できていることか。
素直に言葉にできない私だけれど、いつも心の中で思っている。
――傍にいてほしい。
君には、私のこの言葉が、届いているのかな。
(side:Aya)
淋しがり屋で照れ屋な想い人。
声には出さないけれど、君が言いたいことくらいは判る。
だから、その願いに答えるように隣に立つ。
でも、君は知っているのかな。
僕も、君と同じことを思っているということを。
――傍にいてほしい。
言葉には出さないけれど、僕だって君と同じことを考えているんだ。
(side:Takuto)
慰めてもらうことが多いのは、私。
逸早く私の心の変化に気付く君。
ある時は、声をかけてくれて。ある時は、ただ傍にいてくれる。
君には甘えてばかりいるけれど、たまには君の役に立ちたい。
悩んでいる時や傷ついている時に、傍で慰めてあげたい。
傍にいてほしいと思う。
君の傍にいたいと思う。
このことに、聡い君は気付いているのかな。
(side:Aya)
なかなか甘えてくれない恋人。
君は、十分すぎる程僕に甘えていると思っているようだけど、もっと甘えてもいいと思う。
それに、君は知っているのかな。
僕の方が、君に甘えているということを。
傍にいてほしいと思う。
それと同時に、君の傍にいたいとも思う。
いつも笑顔でいる君の傍に。
ひだまりのような君の隣が、どれほど居心地が好いか。
それが僕の支えになっているということを、君は知っているのかな。
(side:Takuto)
Fin.
ブログよりお題
『側に居て欲しい』
初出:H24 12/18
*ひとやすみ*
フォレストブログのお題「側に居てほしい」という言葉を見て、浮かんできた突発文です。
今回は、アヤとタクト両方のモノローグ(?)にしてみました。
お互い同じようなことを思っているという。
余談ですが、個人的に「側」という字は「側」より「傍」の方が好きです。「傍ら」という文字だからでしょうね。




