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第4話
AI「ではどうしますか?支払いは10件超えたら支払えない、倒産して移転は駄目となると八方塞がりですが?」
険「AIだから聞き辛いとか思わずにズバッと聞いてくるな、でもその通りなんだよなぁ……」
その時俺の脳内にある偉人の言葉が出てきた
偉人「諦めたらそこで試合終了だよ」
険「安西先生、バスケが……。いかんトリップしてる場合じゃない、そうだ諦めるな!考えるんだ!」
俺は改めて状況を確認した。
支払い能力は足りない、倒産して移転もできない、AIには性格・性癖を完全に把握されている……
険「ん?支払い能力が足りない?待てよ、なら支払いが発生しないようにすればいいんじゃないか?」
AI「理論上は可能になりますね、顧客様が死ななければ支払う必要はありませんから」
険「それだ!顧客様がモンスターに襲われなければいいんだ!!」
AI「でもどうやって?」
険「我が社がモンスターを討伐するんだよ」
人間追い詰められると変な結論に行き着くものである、だがこの時の俺はそんな事に気付く余裕なんてなかった。




