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1記憶

回る回る……。世界が回っている………。




私だけを取り残して…………………………。







その刹那、私は全てを思い出す。





――――――――――――――――――――――――



目がさめると大きなベッドの上にいた。それは、全く見慣れない場所である。

まず、自分の身体が小さい。

髪を触るとボブであることがわかる。


え?私髪の毛切られた??え??いつ???


ってかまずここどこだよ???


その疑問を解消するべくベッドから少し離れた場所にある鏡の前に向かう。


(こんな馬鹿でかい鏡必要ないだろ……)


そして鏡の前に立ったその時。


その前にいたのは、丸メガネに腫れぼったい顔で地黒。そして黒髪おさげの髪型をした緒方真知子。ではなく、ぱっちり二重にしゅっとした顔で金髪(そして何より色白)の少女が立っていた。


は??ん?????え、ん?????


頭が混乱している。よく見れば着てる服もジュエルが大量に使われていて明らかに高そうである。


そしてベッドに戻る。


え?私髪の毛金髪??えっブリーチしたっけ??私が??おこがましくね???

いや問題はそこじゃねぇ。


私、緒方真知子は28歳。ただの窓際会社員。


年齢=彼氏居ない歴更新中。


来る日も来る日もパソコンを打ち続け、残業を押し付けられる毎日。


そして気づけばもう30歳も目前…。


そんな時会社から駅に向かう途中に居眠り運転のトラックに轢かれて死亡。


我ながら、本当に呆気ない。友達も彼氏もいない約30年だった、、、、。自分で言ってて辛い。


しかし私にも彼氏がいたといえばいた。画面の向こうからとうとう出てきてくれたことは無かったが…。


確か帰り道もスマホでやっていた気がする…。


確か名前は…「居城愛録」


普段住んでいる城に訪れてくる男子4名。第一王子、第二王子、宮廷画家、町男、この中から一人選んで恋をする…。というもの。


私はリリース当時よりやっていて歴は5年となった。全員攻略したし、全員の幼少期のストーリーも読んだ。


結構泣く。


そして私は…緒方真知子ではなくて、先程確認した容姿から恐らくアグネーゼお嬢様。


ヒロインでも悪役でもない。モブ的なお嬢様。しかもそこまで金持ちでもない。


原作では慈しみ深く優しいヒロインよりのお嬢様。


特にこれといった活躍もなく、誰とも恋をしない。しんどい。


思えば、ずっとハズレくじを引き続けた人生だった。


中学生の頃、誰もやりたがらなかった実行委員を押し付けられたり、高校生の頃、書いていた小説をリア充に取り上げられて音読されたり…。学生時代、掃除は決まって一人だったなぁ…。


あ、あと、マラソン大会も「一緒に走ろうね!」とか言ってきて普通に置いてかれてたり…。


残業も一人…。私は独り…。


そして、転生しても所詮中流。なんてハズレくじ…。



――――――――――――――――――――――――



しかし、私は閃いた。


どうせ転生しただけ、仮初めの身体。どうなってもいいんじゃね?と。


私は中流からのし上がり、この国の上層部を我等一族で埋め尽くす!


そしてイケメンと恋をするんだ!!

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