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現実:食 プディング - 日本のプリンはイギリスではプリンとは言わず「クリームカラメル」と呼ぶ -

異世界でプリン無双などと称している輩のなんと浅学なことか……



▼プディングとはデザートの代名詞!?


 現代のイギリス「グレート・ブリテン及び北アイルランド連合王国」

(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)

で「プリン(プディング)」と聞いたら、

「カスタードのプリン」をイメージしてはいけません。


 本場イギリスでは「プレームブリュレ」はあるものの、

逆さまにしてカラメルがかかった、

プルプルする「カスタードプリン」はあまりレストランやカフェでは見かけません。

日本のプリンのようなものはプリンとは言わず「クリームカラメル」と言うようです。


 そもそもプディング(英: pudding)は、イギリスで初めてつくられたといわれ

小麦粉、米、ラード、肉、卵、牛乳、バター、果物などの材料を混ぜて、

砂糖、塩などの調味料や香辛料で味付けし、

煮たり蒸したり焼いたりして固めた料理の総称なのです。


……フルーツハンバーグか!?



 またイギリスで一般的にPuddingと言えば。

「本日のプディング」のようにデザートの同義語としても用い

デザート全般のことを指します。


 そう本場イギリスではプリンとはカスタードのプリンのことではなく、

デザート=プディング(Pudding)なのです。


なのでメニューなどにも、


・スターター

・メイン

・プディング

・ドリンク


などと書かれていて知らないと最初はプリンのことかと思うでしょうが、

デザートとしてPuddingsやPudsと書かれていたりします。


 デザートなので鶏卵も牛乳も使用しないサマープディングもプディングと呼ばれます。

なお、サマープディング(Summer pudding)とはイギリスの菓子で、

サマーフルーツプディング(summer fruit pudding)の名前で呼ばれることもあります。


 サマープディングの作り方は

深いボウルの中に薄切りにした食パンを果物や果汁と一緒に重ねて作る。

こうして一晩の間パン生地を果汁に浸した後で皿に盛りつけて供す。

クリームは添えるだけ……案外雑な料理である。


 これは19世紀後半から20世紀初頭にかけて人気を博した菓子であるが、

はっきりとした起源は分かっていない。

一説には、19世紀に療養の温泉や保養地に訪れる人間のために作られたと言われている。


 脂肪分の多いペイストリー生地の代わりに食パンが使われ、

登場した初期には「水治療法の菓子」を意味する

ハイドロパティックプディング(Hydropathic pudding)の名前で呼ばれていた。


 サマープディングには名前の由来通り夏の果物が使われ、

数種類のベリー類がパンの中に詰められる。


 細かく言えばラズベリー、イチゴ、ブラックカラント、

レッドカラント、ホワイトカラント、ブラックベリー、

テイベリー、ローガンベリー、サクランボ、ブルーベリーなど

本来は色々な生のベリー類を砂糖で煮て使われる。

果汁がパン生地に馴染みやすくなるため、これにはやや古くなった食パンが材料に適している。


 こうしたパンを型に敷き詰めたものの中に

ブレンダーなどで細かくした果物のゼリーを入れてもつくれます。

そして更に、中に詰めたものと同じ果物と生クリームをたっぷり添えていただきます。


 故に古くなって処分したい食パンや保存されたジャム、砂糖漬けにした果物、

又は果物のゼリーなどでつくられるのです。

そうこのようにプディングとは本来保存食として生まれたのでした。



▼プディングの来歴:


●5世紀以前:


 そもそも前記の通りプディング(Pudding)とは、

今現在のような甘いお菓子のことではなく、

パン屑や小麦粉にラード、レーズン、卵、果実等ありあわせの材料を混ぜ、

塩とスパイスで味付けしナプキンで包んで蒸し煮したものでした。


 この“元祖プディング”はこんな大昔から一般の家庭で作られていたのです。

パン屑の始末に困ったイギリスのお母さんたちが「捨てるのはもったいない」

と考え出したものがプディングだ、という説が有力ですが、

布のまま涼しいところに吊しておけば1年間位保存がきくことから、

航海中の保存食としても利用されていたようです。


 故に大航海時代、船のコックがあまった食材をパンくず、

小麦粉、卵と混ぜて蒸し焼きにした保存食を発明したとも言われています。


 このように現実主義のイギリス人は、

家庭料理においても「実質的・健康的・合理的」を重んじると言われています。

つまり、プディングはそんなイギリス人の国民性の象徴、

と言っても過言ではないでしょう。


●12世紀頃:


 ここから、『ヨークシャー・プディング』が登場します。

これは小麦粉、卵、牛乳、塩、牛脂を練ってオーブンで焼いたもので、

現在でもイギリスでは食べられているようです。

いわゆるクリスマスプディングのようなものですね。


●14世紀:

 おかゆ料理だったものが、変化してプラムプディングになった。

ビタービールやラム酒がたくさん入っている茶色のプディングの中には、

干しぶどう、くだものなどがぎっしり入っている。

見た目通り、ずっしりと食べ応えのあるお菓子だ。

おわんを伏せたようなプディングを、小分けにして皿に盛る。

これにカスタードクリームなどをのせて食べる。

16世紀までにクリスマスのシンボルとしての地位を確立していく。


●16世紀後半:


 ここから、甘くないカスタードクリームを煮詰めたような

『ヘイスティ・プディング』が登場しました。


●19世紀後半:


 小麦粉なしのカスタードクリームを焼いた『バーント・クリーム』が出現しました。

これは砂糖が入っていて甘く、味としては現在のカスタードプリンに近いものと言えるでしょう。


 さて、これでカスタードプリンの登場か?!ッて感じなのですが、

もう少し歴史は続きます。

何世紀も愛され続けてきたプディングも、

イギリスでは結局“庶民の食べ物”でしかありませんでした。

カスタードプディングがお菓子として自立するのは、実はフランスにおいてです。


●18~19世紀:


 才能豊かな料理人・菓子職人を生み出すに至り、

いわゆるフランス料理・フランス菓子が大成されました。

 卵・牛乳・砂糖の基本材料に香料(バニラビーンズ等)、

カラメルソースを加えて出来るカスタードプリンは、

フランスではCremecaramel(クラェムカラム)

Cremerenverse(クラェムランウェフス)と呼ばれています。


renverse(ランウェフス)とは「ひっくり返した」という意味で、

出来上がったものを逆にしてお皿に盛り付けるところからついた名前です。


 現代フランス料理の祖と呼ばれるオーギュスト・エスコフィエ(1847~1935年)、

そして新しいフランス料理ヌーベルキュイジュンヌの提唱者の一人

ポール・ボキューズに至ってもその基本レシピは現在とほとんど変わりません。


 では、本家本元の作り方とはどんなものだったのでしょうか?

エスコフィエの料理書を開くと

『クリームはバン・マリーでポシェしなくてはならない』と書かれています。

「バン・マリー」とは湯煎鍋のこと、

「ポシェ」とはたっぷりの液体の中でゆで煮することをいいます。

つまり、エスコフィエはその著の中で 湯煎鍋を使用し、

鍋に蓋をして、蒸し焼きの状態にしなさい と言っている訳です。

こうすると全体から熱が加わり、口当たり・見掛けともに均一のものが出来上がる、

というのがエスコフィエの教えでした。


 現在では、蓋をしないで湯煎焼きするのが一般的となりましたが、

丁寧な作り方では途中表面が固まってからアルミ箔等をかぶせるパティシエもいるようです。


 まあ、いづれにしても、単に“焼く”のではなく

“蒸し焼き”して、やわらかくなめらかに仕上げることがポイントと言えそうです。


 このように日本のプリンはフランス生まれ。

だからイギリスではなかなかお目に掛かれないわけです。



 このようにデザートによく使われる蒸し菓子(主材料は卵,牛乳,砂糖)として

有名なプリン(プディング)なのですが

イギリスでもっとも有名なプディングと言えば『クリスマスプディング』です!



▼クリスマスプディングとは:


 この『クリスマスプディング (Christmas pudding)』は、

イギリスの伝統的なクリスマスケーキであり、

具材にプラムが使われることが多いため、

プラム・プディング (plum pudding) とも呼ばれます。


 生パン粉と小麦粉、ミンスミートと呼ばれる牛脂

(ケンネ脂、もしくはバター)、卵、砂糖、

ブランデーなどにつけて柔らかくしたドライフルーツ、クルミなどのナッツ類、

香辛料(ナツメグ、シナモン、クローブなど)、

ラム酒などの材料を混ぜ合わせて一晩寝かせる。

(なお、クリスマスプディングの材料には、

 13種類の材料が使われていなければならないという迷信がある。

 ……ゴルゴにでも依頼を出すサインなのであろうか?)

その後、生地をオーブンで焼き上げると、イギリス風クリスマスケーキになる。


 蒸しあがったものは、おおむね1か月ほど冷所で熟成させられ、

寝かせている間に果物が発酵してアルコール分が増加する。

この熟成期間が長いほどおいしいという俗信もあり、

「クリスマスプディングを食べ終わったらすぐに、

来年のクリスマスプディングを作り始める。」と言われるほどである。


 食べる前に再度蒸して(もしくは茹でるか湯煎をして)加熱し、

ヒイラギの枝を飾り付けて熱くしたブランデーをかけてフランベする。

カンバーランド風のラム酒入りバターか、

ブランデー入りバターを添えるのが伝統的な食べ方である。

好みでホイップクリームやカスタードクリームで食べる人もいる。


プディングを蒸し上げる前、願い事をしながら生地に指輪やコイン、

指貫などの小物を混ぜ込む魔術儀式が行われる場合もある。

爪や髪の毛その他もろもろに留意するように……


 この儀式は十二夜でケーキの中に護符を入れる習慣に由来しており、

切り分けられたときに当たった小物を見て将来の運勢を占うという。


 これも味や食感、外見は日本人が想像するケーキや

一般に「プリン」と呼ばれるカスタードプディングとは大きく異なり、

味は濃厚で芳醇、その食感は「ドライフルーツが舌に絡む」とも言われます。


 ですが元々は中世のクリスマスに作られた濃厚なスープ、

あるいは肉と果物が入ったポリッジが

クリスマスプディングの起源とされています。


 16世紀までにクリスマスのシンボルとしての地位を確立し、

清教徒革命中のクリスマスでは、贅沢は敵だとして

クリスマスプディングはミンスパイと共に製作を禁止されたこともありますが、

チャールズ2世の時代(在位1660年―1685年)に

材料に増粘剤が加えられて現在のような固形の料理になり、

チャールズ・ディケンズが著した『クリスマス・キャロル』にも

固形状のクリスマスプディングが登場するのです。


そしてヴィクトリア女王がクリスマスプディングを

英国王室のデザートに採用して以降、

イギリス国民のクリスマスに欠かせないデザートとして定着しました。



▼おかずのプリン?! :


 そのほかに、イギリスではおかずとしてのプリンもあります。

今ではプリンはデザートを表す言葉なのにいくつかのプリンは

古来よりのおかずなのです。


 これまでプディング(pudding)は牛乳・鶏卵・砂糖を主材料とし、

香料を加えて型に入れ、蒸し焼きにした菓子

(カスタードプディングやプラムプディングなど)

と言っていましたが、他にイギリスで有名なのがブラックプディングです。


 これはイングリッシュブレックファストに添えられることが多いです。

日本ではブラッドソーセージとも言われるようです。

血液を使っていることから、肉よりも黒い色をしており、

イギリスではブラックプディングと言われます。

血液と、お肉と主にオーツを混ぜてソーセージ状に固めた物のようです。



▼プディングの原型:そして日本への伝来


 そもそもpudding の原型は古英語の puduc で、元来は腫れ物を指す語であったとされ、

これが中英語でソーセージの一種を指す poding や

フランス料理の腸詰ブーダンboudinとなり、

今日の多様な蒸し料理のジャンルを指す pudding となり、

後にゼラチンやコーンスターチで固めるタイプの料理もその形状から

プディングと呼ばれるようになったと言う。


 別の説として、ゲール諸語で動物の内臓を指す言葉

(poten,podin,put,pudなど)が語源であり、

それらを使った腸詰め料理法であるプディング(puding)

またはポディング(ponding)が、

16世紀前後にスコットランドからイングランドに

バッグ・プディング(bag pudding)の名で伝わり、

現在の形に繋がったというものもあるが。


 記録にあるお菓子としてのプディングの始まりは

17世紀のプラム・プディングが始まりであり、

ヴィクトリア朝の時代にかけて多様化していく。

ハイティーの文化に合わせて、動物性の油脂を使った重いプディングも多いのです。


 ブラックプディングのような初期のプディングは、

動物の腸を使っていたため狩猟シーズンしか作ることができず、

簡単に作れる料理でもなかった。


 その後、腸の代わりに布で包む方法が考案されプディングは広く普及した。

家にかまどを持たない下層階級の人々にとって、

少ない燃料費で作れるうえに栄養価の高い合理的で経済的な食品だったのだ。


 ライスプディング、ブレッドアンドバタープディング、

ブラックプディング、ヨークシャー・プディング、

チョコレートプディングなど、メイン料理からデザートまで、

その種類は多岐にわたるが、イギリスでは、

「本日のプディング」のようにデザートの同義語としても用いる。



 そして日本で一般的にプリンとよばれるカスタードプディングもプディングの一種である。

プディングが日本に伝わったのは、江戸時代後期から明治時代初期である。

プディングの音写は、日本人の耳には、ポッディング、プッジングと様々に聞こえたが、

やがて「プリン」という表音、カナ表記が定着した。


 ただ、日本でこの「プリン」は甘味、菓子としての

それを指すのが21世紀現在に至るも専らであり、

食事の献立をなす料理プリン=“プディング”は未だ一般には普及せぬままである。

またカスタード・プリンに半ば洒落で「風鈴」という字を当てることがある。



▼プディングの由来:


 由来には、イギリス航海者(16世紀)の考案説と腸詰の派生説がある。

イベリア半島やラテンアメリカではスペイン語およびポルトガル語で

フラン (flan 、< 古仏: flaon < 羅: fladonem < 古高独: flado 「扁平なケーキ類」に由来)

と呼ばれる。


 アメリカ合衆国では英語の名称よりも

スペイン語のフランやフランス語のクレーム・カラメル

(クレーム・ランヴェルセ・オ・カラメル

(ひっくり返しクリーム菓子カラメルがけ)の省略形)

で知られていることが多い。


 ベトナムにはフランス統治時代に伝来し、

バン・フラン またはケム・カラメン(越: Bánh flan, kem caramen 、

バインはヴェトナム語で粉などを捏ねて作る食品、ケムはクリームのこと)

と呼ばれている。


 スペインのフランが伝来したフィリピンでは

レチェ・フラン(leche flan 、「乳のケーキ」)と呼ばれる。

フランスのフラン・オ・ズーは「卵のフラン」の意。


 プリン型に牛乳と砂糖を混ぜた卵液を流し込んで加熱しカスタードを凝固させたものである。

溶き卵に水分を加えて加熱して固めるという点で、製法は茶碗蒸しとよく似ている。



 また、フレンチトーストとも類似点があり、

店によってはフレンチトーストをプリンパンと称している場合がある。

一方、卵を主原料とせずゼラチンなどのゲル化剤を用いて

ゼリー状に固めるプリン(*ケミカルプリン、後述)もある。



▼日本でのプリンの食べ方:


 一般的には甘味としてカラメルソースを用いることが多く、

柔らかな舌触りとカラメルのほろ苦さの混ざった甘さが特徴。


 予めプリン型の底にカラメルソースを入れておき型を伏せた状態で

皿へと移し食卓に供するのであるが、

カラメルを別添としたものもあり、

容器に入れたまま食べることを前提としたものもある。


 或いはその比重の差を利用してプリン型に注いだプリン液の中に

そっとカラメルを注ぎ込んで底に沈めることもある。


 ブランド牛乳を用いたり、牛乳瓶に似た形の容器を使って加熱し、

瓶のままスプーンで食べるものもある。


 洋菓子屋やコンビニエンスストアでも人気が高い商品で、

お土産から贈答品まで幅広く商品バリエーションがある。



 一方台湾では、市販の*ケミカルプリンに1000ccという巨大なサイズのものがあるが、

また日本でもバケツプリンと呼ばれる特大サイズのプリンが販売されている

(「バケツプリン」は株式会社さんま亭の登録商標となっている)。



 そしてプリンの硬さと弾力の嗜好には時代により変化があり

その時々によってちょうせいされている。

さらに柔らかく調整し飲料として商品化したものも発売されている。



 *ケミカルプリン

ゼラチンなどのゲル化剤でゼリー状に固めたものをケミカルプリンという。

ゲル化剤で固めることでよりなめらかな舌触りになる。

ゼラチンを使うことからその製法はババロア

(生クリームを用いて泡立てる)に近似する。


 盛り付ける際に皿に伏せた状態で簡単に取り出せるよう、

容器の底に空気を入れる穴を開けるための突起を予め付けた商品もある

(突起を折ると小穴が開いて空気が入りプリンが抜けやすくなる)。



▼バリエーション:


○プリンアラモード

 (フルーツやホイップクリームなどと盛り合わせたもの。

  ホテルニューグランド(横浜市中区)が発祥。)

○プリン大福

 (広島県の虎屋など、複数のメーカーのものがある。

  大福餅の餅皮で小さなプリンを包み込んだ菓子。)

○ぷりんどら

 (大分県由布市の菊家の名物菓子で、ケミカルプリンをどら焼きの皮で夾んだもの。

  どら焼きのつもりで、常温にしばらく置くと中身が熔けてしまうので注意が必要。)

○コーヒープリン

 (液体状のコーヒーを生地に混ぜた物。)

○かぼちゃプリン

 (かぼちゃペーストを生地に混ぜた物。)

○カスタードプディング

 (原義のプディングはイギリスでの多様な蒸し料理の総称であるが

  カスタードプディングはプリン型に牛乳と砂糖を混ぜた卵液を流し込み、

  加熱してカスタードを凝固させたものである。)

・牛乳プリン

 (牛乳、鶏卵、砂糖などを原料とする洋生菓子の一種。

  ミルクプリン(英語 milk pudding)とも呼ばれる。

  原料の違いとして卵白だけを用いて白く仕上げるの為

  主に色が牛乳の持つ白いものであり通常カラメルシロップをかけないという特徴)

・レチェ・フラン(Leche flan)

 (フィリピンの家庭料理として作られるプリン。

  仕上がりが15-20cm程度の大きさのプリンで、

  楕円形の型が用いられることが多い。

  食感が硬めの焼きプリンが一般的であるが、蒸しプリンも存在する。

  冷蔵庫が無かった時代の名残で、

  砂糖やコンデンスミルクを大量に使用して常温下での保存性を高めている。

  甘さが強烈なほど、古き良き味とされる。)

・クレームブリュレ(Crème Brûlée)

 (フランスの菓子。日本では「焼きプリン」(焼きプディング)とも呼ばれている。

  生クリーム、卵黄、砂糖でカスタードを作り、

  カラメルソースを入れずにプディングを焼いてから、

  型に入れたまま表面に砂糖をふりかけ、

  バーナーなどであぶって砂糖をカラメル化したもの。

  カリカリした表面のカラメルが特徴。

  普通のカスタードプディングよりも柔らかく、

  脂肪分が多いためにこってりしたコクのある味わいに仕上がる。

  名称はフランス語で「焼きクリーム」の意。)

・クレマカタラーナ(Crema Catalana)

 (スペインカタルーニャ州の菓子。

  表面にカラメルを作る点がクレーム・ブリュレと似ているが、

  湯煎をせずに焼く、生クリームと牛乳両方を使う、

  シナモンやレモンの皮で風味をつける点で異なる。)

・ボネ

 (イタリアピエモンテ州の菓子。

  ココアパウダーと砕いたアマレッティを加えたココア風味のプディング。)

・キンジン

 (ブラジルのプリン。砂糖の量が多く、おろしたココナッツが入り、

  牛乳の代わりにココナッツミルクを使うこともある。)

○プリンミルクティー 布丁茶

 (台湾のタピオカティーのタピオカパールをプリンに代えたもの。)

○ストロープワッフルプリン

 (オランダ発祥のストロープワッフルと同じ味でアムステルダムで流通している。)

○バイン・フラン(ケム・カラメン)

 (ベトナムのバンフラン(バインフラン)。

  卵黄を多めに、また牛乳でなくコンデンスミルクで作ることもある。

  クラッシュアイスを乗せて供される事が多い。)

○ベビンカ

 (インド・ゴア州の、ギーとココナッツミルクから作られるプリン。

  層状になっているのが特徴。)


 故に甘いプリンが無かっても塩っぱいプディングが存在していた場合、緑茶に砂糖を入れるように、或いは甘い茶碗蒸しのように現地人に気持ち悪いと嫌悪される可能性もあるのです。留意しましょう。

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