現実:食-設備 「オートレストラン」「アウトマート」*自販機コンビニ(オフィス内コンビニ)
▼オートレストラン:
オートレストランとは、
自動販売機による食品の販売及び摂食できる設備を備えた施設のこと。
多くの場合は無人で24時間営業であるが、
ゲームセンターなどと併設している施設は有人で、
営業時間を設けていることもある。
露天風呂などの入浴施設に併設されている施設もある。
1970年代、長距離トラックのドライバーなど深夜に食事を摂る客を対象として、
食品自販機を集めた主要国道沿いの郊外型店舗が発展した。
昨今、地方に残るうどんやハンバーガー、トーストサンドなどの
レトロな食品自販機が動画投稿サイトなどで
ちょっとしたブームとなっている。
自販機で飲み物以外の食品が出てくる体験をしたことのない世代もあるだろう。
諸外国の人間も興味津々である。
これも若い世代に食品自販機の浸透を促すことになるかもしれない。
実際……
当初はハンバーガーなどの冷凍食品やカップヌードル、
ボンカレーライスの自動販売機を並べ、
電子レンジや給湯器で調理させる形式であったが、
後に全ての作業を一つの自動販売機内にて完結させてしまう仕様に落ち着く。
ボンカレーライスの自動販売機などは庫内で熱々に保温されている。
固定ファンも多く、回転率は高かった。
後に天ぷらそば(うどん)を茹で湯切りまで自動調理する自動販売機なども登場し、
更にはポップコーンまで現れ食事のバリエーションが豊富となった。
また、プールなどではかき氷自動販売機が人気であった。
変わり種では綿菓子なども。
また瓶コーラ自販機も何もかも皆懐かしい。
自販機の聖地、まさに食の遊園地、自動販売機の総合デパート
今流行りの自販機コンビニ(ASD)、無人コンビニの走りか?
なお、いまや日本で唯一だという「ボンカレーライス自動販売機」が
徳島県でまだ稼働しているという。
また、ドライブインと併設されている所もある。
1978年、テレビゲーム機「スペースインベーダー」が登場すると、
オートレストランと郊外型ゲームセンターの融合店が登場し、
全盛期を迎える。
しかし1980年代に入ると、24時間営業のコンビニエンスストア、
ファーストフード店が全国各地に増加。
深夜でも自動販売機に頼らず、食事を調達することが可能になったことから、
20世紀末には急速に店舗数を減少させた。
だがその後、21世紀に入りコンビニエンスチェーンがオフィスなどに
弁当や飲料の自動販売機を設置する
オートマチック・スーパー・デリスのような業態も出現している。
また、高速道路のパーキングエリアでは、
売店・軽食コーナーを廃止あるいは無人化して、
再びこの形態に移行するケースも増えているほか、
トイレしかないパーキングエリアや新設するパーキングエリアなどでも、
このような対応をしたりする。
▼アウトマート
アウトマート(独:Automat)は、自動販売機を利用したレストラン。
派生した形態のレストラン等も記述する。
○アウトマート(ドイツ)
ドイツでは、19世紀後半から自動販売機の開発が進んだ。
そういた背景の中で1895年、
ベルリン市内で調理済みの食品を自動販売機で提供するアウトマートが出現し、
人気を博した。
○オートマット(アメリカ)
1900年、ドイツを旅行していたアメリカ合衆国の実業家が、
ベルリンのアウトマートをたまたま訪問。
アウトマートはアメリカでも通用すると考え、
1902年にフィラデルフィア市内に、
ドイツの販売形式を模倣したオートマット1号店を開業。
全米各地に店舗網を広げた。
当時の自動販売機は、硬貨を機械に投入すると
小さく仕切られたショーケースの扉が開けられるようになっており、
食物を取り出せる引き出し形式のものであった。
アメリカのオートマットは、
後に隆盛するファストフード店との競合を余儀なくされ漸減傾向となり、
1991年にニューヨーク店を最後に閉店となったが、
15年後の2006年8月29日、
イースト・ビレッジに「BAMN!(バムン!)」がオープン。
おしゃれな店内になっている。
ちなみにオートマットが使用していた創業当時の販売機は、
スミソニアン博物館に展示されている。
○オートパーラー(日本)
1962年3月、日本の西武百貨店がアメリカのオートマットをベースにした
自動販売機によるレストランを店舗内に設置した。
サンドイッチのほかおにぎりなどの和食も販売品目に取り込んでおり、
当時、商品化されたばかりの電子レンジも備え付けられていた。
当初は、もの珍しさで注目を集めたが、結局1年半ほどで撤退を余儀なくされた。
しかし、このオートパーラー、
オートレストランとの明確な線引きは難しく、その定義も定かではないようだ。
そもそも種類の多い自動販売機コーナーの休憩 所との違いも明らかではない。
また自動販売機の機械だけおいてあるドライブイン:
コインスナックというのも呼び方が違うだけなのか?
何にしろこの自動販売機だけのレストランは、
ファストフード店のはしりだったと言えます。
*自販機コンビニ(ASD):
コンビニの出店数はこれまで右肩上がりで成長してきたが、
ここにきてそのスピードが減速していが近年「自販機コンビニ」なる物が増えている。
オフィスなどを中心に自販機でパンやおむすびなどを購入することができる
優れものメカを設置しているのだ。
マシーンの高さは183センチ、幅は116センチで、
30本ほどの飲料が入る自販機とサイズはほぼ同じ。
マシーンの中に、おにぎり、弁当、パン、スナック菓子などが並んでいて、
利用者はお金を投入して、自分が欲しいモノを購入するといった流れ。
24時間稼働しているが、商品は原則1日1回しか補充していない。
24時間、年中無休で利用できる自動販売機スタイルだから、早朝・深夜も便利で安心。
高層ビルや工場など、買い出しが大変な場所でも自販機コンビニ(ASD)ならいつでも便利です。
・周辺に飲食店が少なく、昼食時に行列ができる
・自販機が何台も並んで休憩スペースを圧迫している
・休憩スペースを充実したいが、スペースがせまい
・食堂・売店の運用コストを見直したい
・セキュリティー管理が厳しく、残業時などにビルから出入りするのが面倒
・セキュリティ上、業者の出入りを減らしたい
こんな「困った」を解決!
自販機コンビニ(ASD)は立地的な不便や
昼休み・休憩時間・残業時にわざわざ外出しないで済む為、
負担・不満の軽減、福利厚生や業務効率、モチベーションの向上に、
また、小さなスペースでも
社員食堂のスペースや休憩コーナーの一角を充実させる事で、
社員間のコミュニケーション促進や、残業時でのリフレッシュに。
有人での売店運営が難しい場所でも、
「無人」の軽飲食施設としてサービスを向上できる。
さらに、災害発生時の備蓄対応として自販機内商品の無償提供が可能です。
各コンビニがこうした戦略に走るのは、
ほかでもなくコンビニの出店数がすでに飽和状態で、
新規の出店の余地が限られているためだ。
昨今の深刻化する人手不足で増大するコンビニ店員の仕事量を軽減できることもある。
このほか、オフィス街などではランチタイムなどには
殺到した客でレジに行列ができてしまうことが多いが、
自販機の導入で少しでもレジ待ちの時間を短縮したいという狙いもあるようだ。
*設置型オフィス内コンビニ:
○「オフィスグリコ」:江崎グリコが2002年から先行し本格展開
当初、自社製品(菓子)の移動販売を考案した担当者が、
配置販売業の富山の置き薬をヒントにたどり着いた業態である。
リフレッシュボックスと呼ぶプラスチック製の引き出しが付いたボックスを貸与。
ボックスには、定価100円の菓子が詰めてあり、
購入者は引き出しの上部についている代金箱に代金を投入するシステム。
冷蔵庫によるリフレッシュボックスも存在する。
代金の回収と商品の補充は、巡回するグリコ側の担当者が行う。
主にグリコ製のビスケット、チョコレート類が中心であるが、
柿の種やキャンディーなど他社製品も販売され、
サイズを変更させた上にOffice Glicoと
明記した専用の商品もある。
冷蔵庫タイプのものでは、ジュースやアイスクリームも販売されている。
○「オフィスファミマ」:菓子やカップ麺を置くオフィス販売を2013年から開始
50名以上の従業員が常駐する
オフィス・工場・官公庁・病院・学校・ホテル・商業施設などで設置。
ファミリーマート店舗や自販機コンビニASDでは
出店することが難しい場所に、専用の販売ケースを設置しているサービス。
○「プチローソン」;「置き薬」型 2017年オフィスの棚がローソンのコンビニに
企業のオフィス向けに菓子やカップ麺を
「置き薬」方式で販売する「プチローソン」。
交通系電子マネーが使えるセルフレジ端末が付いた棚を活用。