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現実:食-ミックスジュース

☆大阪名物『ミックスジュース』って?


 ミックスジュースは、複数種の果汁及び牛乳を混ぜ合わせた飲料

又は、複数種の果汁を混ぜ合わせた飲料である。



▼概要:

 近畿地方では、

牛乳とさまざまな果物をミキサーで攪拌した飲み物を指すことが多い。

この場合は、モモやみかん、バナナ、パイナップル、りんごなどの果物と

牛乳をミキサーに入れて混ぜ合わせて作られる。


 家庭で作る場合はみかんやパインの缶詰を使用すると比較的手軽にできる。

ヨーグルトの具材とほぼ同様のラインナップ。


 一方、近畿地方以外では、

単に複数種の果物の果汁を混合したものをミックスジュースと呼ぶことが多い。



 似て非なるものにはやはり理由がある――。

大阪をはじめ関西地方の喫茶店では

最近は、死後になりつつある「レイコー(アイスコーヒー)」と並び立つ

大阪の夏の定番メニューとして知られる。



▼ミックスジュースの定義?


 大阪・新世界の「千成屋珈琲店」(現在は復活)が発祥といわれる、

この『ミックスジュース』。


 大阪の喫茶店と銭湯では絶対にあるといってもいいほどの

メニューの一つです。


 バナナやみかん、黄桃、パイナップルなどの果実をぶつ切りにし、

これをミキサーに入れ、牛乳と一緒に混ぜた飲み物である。


 喫茶店ごとにブレンドする果物の比率が違い、

濃厚、トロトロ、さっぱり系など特徴もさまざま。

関西ではこれを知らない者はまずいない。


 だが、このミックスジュース、

関東では牛乳と混ぜたものをこのようにはいわないという。

関東でミックスジュースといえば果汁100%、

そこに牛乳を加えることがないのが一般的でる。


 関東では一般に(フルーツ)ミックスジュースとは2つ以上の果実から

搾った果汁100%のものをいいます。


 一方、フルーツ・オーレを、

この果汁100%のフルーツジュースを牛乳で割ったもののこととして指します。


 ですがスタンダードな大阪のミックスジュースは、

牛乳にバナナやミカンの缶詰、砂糖などを加えて

氷と一緒にミキサーにかけて作られるのです。


 そう、関西ではミックスジュースはいくつかの果実をミキサーに入れる段階から

牛乳を加えて混ぜたものを指します。

とはいえ、きちんとした定義や名称は決まっていません。


 ですが関東のミックスジュース(フルーツジュース)と違い、

しっかりと甘く比較的濃厚な飲み心地なのが特徴です。



 もっとも飲料メーカーがこれらを商品化する場合は、

明確な定義があるのですが。


 そのレシピに応じて用いるべき用語(商品名)と定義が、

消費者庁の「果実飲料品質表示基準」に定められているからだ。


 たとえば「果実ミックスジュース」だと次のようになる。


《2種類以上の果実の搾汁若しくは還元果汁を混合したもの

又はこれらに砂糖類、はちみつ等を加えたもの

(みかん類の果実の搾汁又は還元果汁を加えたオレンジジュースであって、

みかん類の原材料に占める重量の割合が10%未満、

かつ、製品の糖用屈折計示度

(加えられた砂糖類、はちみつ等の糖用屈折計示度を除く。)

に寄与する割合が10%未満のものを除く。)をいう。》


 消費者庁の基準だと、

2つ以上の果実を搾った果汁100%のそれが“ミックスジュース”です。


 これを牛乳で割った“フルーツ・オーレ”は、

カフェ・オーレの例にみられるように、

フランス語のau lait(牛乳)から来ているが、

特に“オーレ”については行政による明確な基準はありません。



 またそもそも、缶・びん・紙パック等に封入して販売される飲料に関しては、

果実飲料品質表示基準により果汁100%のもの以外は

「ジュース」という名称が使用できない。


 このため、牛乳が入ったものを容器に封入して販売する場合には

ミックスジュースを名乗ることができないのです。


 例えば日本サンガリアベバレッジカンパニーが2001年に缶入りの

「みっくちゅじゅーちゅ」と称する清涼飲料水を発売しているが、

ミックスジュースを名乗っていないのは、この基準があるためである。


 一方、喫茶店等で提供される飲料はこの基準の適用を受けないため、

牛乳を含む場合にもミックスジュースという名称を使用することができる。


 なお、果汁に牛乳を加えた飲料としてフルーツ・オーレがあるが、

これはかつてフルーツ牛乳と呼ばれたものであるのだが、

2000年の雪印集団食中毒事件を契機に生乳100%でない製品は

「牛乳」を名乗れなくなったため、

フルーツ・オーレ等と呼ばれるようになったのだ。


 明確な定義はないものの、

近畿地方のミックスジュースはミキサーに入れる段階で

牛乳を混ぜるのに対して、

フルーツ・オーレはフルーツ・ジュースを牛乳で割る点で両者は異なる。



▼歴史:大阪・新世界名物! ミックスジュース発祥の名店が甦る!


 近畿地方のミックスジュースは、

大阪・新世界のジャンジャン横丁にある1948年創業の果物店が発祥とされる。


 1948年(昭和23年)に果物店を創業して間もなく

初代店主恒川一郎氏の発案で始めた「ミックスジュース」が世代を超えて愛されてきました。


 果物店の店主であった創業者は、果物の事を知り尽くし、

甘味が最大になる完熟した状態の果物をジュースにして、

美味しいと評判になりました。これが「ミックスジュース」の始まりといわれています。


 決して売れ残りの腐りかけの商品を処分するために始めたのでは

決して、決してありません。


 この果物を大切に思う気持ちから生まれた「ミックスジュース」は、

大阪商人の基本である物を無駄なく最後まで使う「始末の精神」。


 この店は1960年に喫茶店に業態を変えて「千成屋珈琲店」となり、

ミックスジュース発祥の店として知られるようになった。


 ミックスジュースは、1970年代にジューサー・ミキサーの家庭普及により

日本全国に広まる。


 その後清涼飲料水の市場普及により廃れていくものの、

2000年代でも近畿地方を中心に残っており、愛飲されている。


 近畿地方の喫茶店では定番メニューであり、

畿外に引っ越した人はミックスジュースがローカルな飲み物であることを知り、

愕然とすることが多いという。


 この大阪の伝統と味は大切に継承され、

3代目店主恒川豊子さんに受け継がれてきました。


 しかし、店主の体調不良のため、2015年末から休業し、2016年9月に閉店。

その後、白附克仁が株式会社LIFEstyleとタイアップし、

3代目店主の息子との話し合いを経て4代目を継承することとなり

創業者家族から経営の引継ぎが行われ

2017年5月29日に営業を再開することとなった。


  昭和の大阪食文化の一つ「串カツ」が新世界から世界へと発信されたように

全世界へと広めていきたいと述べる。



  新本店のメニューとして、「ミックスジュース」をはじめ、

もう一つの名物の珈琲は3種類。

「冷コー」と親しまれてきたアイスコーヒーは水で抽出する「ダッチ・コーヒー」、

ホットコーヒーは「サイフォン」と「ドリップ」で一杯ずつ丁寧に提供。


 また、裏メニューながら栄養ドリンクとしても人気があった

新鮮玉子でつくる「ミルクセーキ」は子供のころを思い出す優しい味。


 夏の人気メニュー「レスカ」と呼ばれた「レモンスカッシュ」は

生しぼりで…季節のフルーツも登場する生スカッシュ3種類と、

懐かしの「クリームソーダ」もイチゴ、メロンなど5種類。


 ふわふわのだし巻き玉子をはさんだ「厚焼き玉子サンド」、

たっぷりチーズをのせた「厚切りピザトースト」や、

見た目も華やか新鮮フルーツとあっさり生クリームを贅沢に使った「フルーツサンド」、

ふわふわの生地でフルーツと生クリームを包み込んだ「オムレット」、

王道の「イチゴパフェ」や、「プリンアラモード」などなど…

懐かしの純喫茶メニュー提供する。


 また、創業者の原点となる果物店を継承した「千成屋フルーツパーラ」を併設。

名物のミックスジュースはもちろん、

ミックスジュースを使用した「贅沢ミックスジュースソフトクリーム」や、

ふわふわエスプーマ仕立ての「ミックスジュースかき氷」など、

新鮮なフルーツを使用したジュースやスイーツをテイクアウトできる。




▼ジューススタンド:鉄道駅におけるミックスジュースの販売


 近畿地方では、主要鉄道駅構内にジューススタンドがあり、

定番のミックスジュースをはじめ工夫を凝らした

数種類のミックスジュースが販売されている。


 阪神電気鉄道梅田駅や京阪電気鉄道淀屋橋駅の改札近くなどが特に有名である。

注文を受けると一瞬だけミキサーを動作させてコップに注ぐ。


 この動作は「フラッシュ」または「フラッシング」とも呼ばれ、

沈殿した果汁の粒をかき混ぜ均一化させるために行われる。


 また、冷たさを保ち、どろどろ感をやわらげ飲みやすくするために、

氷をミックスしていることが特徴である。

酸化防止にビタミンCを入れている。


 京阪電気鉄道の駅構内のジューススタンドは

「ジューサーバー」としてチェーン化されており、

その後関東地方にも東日本旅客鉄道(JR東日本)と

大手私鉄の駅構内にフランチャイズ出店されるようになった。



○梅田駅構内のオアシス『阪神梅田駅ジューススタンド』


 関西の数あるミックスジュース店、

中でも、梅田駅・大阪駅周辺にはいくつもジューススタンドがありますが、

その中でも阪神梅田駅の改札を出てすぐにある

「阪神梅田駅ジューススタンド」はもっとも人気です。


 改札を出てすぐ、ポップなカラーが目印。

1番人気の「ミックスジュース」をはじめ、数種類のジュースがずらりと並びます。


 おいしさはもちろん、利便さとリーズナブルな価格が愛され、

毎日の通勤・通学の行き帰りに立ち寄るのが日課、という方もいるほど。

「リーズナブルでおいしい」大阪人のオアシス!

1杯150円(税込)という安さも、このジューススタンドが愛されるヒミツ。


 氷も一緒にミキサーにかけるのが大阪ミックスジュースの基本で、

期待を裏切らない爽快なお味。

コップになみなみと注いでくれますが、あっという間に飲み干してしまいます。


 注文ごとにミキサーにかける新鮮な美味しさ!

1番人気のミックスジュースのジューサーがたくさん!

しかも、どんどん作られていくので、

並んでいても待つことなくすぐに買うことができ、

いつでもフレッシュなミックスジュースを楽しめる。

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