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現実:食-珈琲-アメリカンコーヒー、アメリカーノ

▼アメリカンとアメリカーノ:

☆「アメリカンコーヒー」には


1.アメリカンロースト(浅煎り)の珈琲豆から抽出した珈琲


2.豆の量や挽き方を調整して,あっさりめに抽出した珈琲


という2つがあり,

コーヒーにこだわりを持つ人にとって「アメリカンコーヒー」といえば

1の「浅煎りの色の薄いコーヒー」が正しいわけで、

2の「味を薄めたコーヒー」は「通常の珈琲にお湯を足して薄めたもの」であり、

 この水やお湯で薄めたものは偽物だということになるのでしょう。


もっともアメリカンコーヒーとは和製英語でアメリカにはアメリカンコーヒーというメニューはないのですが。



現代のアメリカンコーヒーの特徴はと言うと、


1.焙煎が浅いシナモンローストで淹れたコーヒー


2.アメリカンコーヒーは色が薄く紅茶と間違えるような色合い


3.実はカフェインは多め


 元々はドリップマシーンやコーヒーミルなどはなかった為

豆はほぼ荒く挽かれてプレス式の抽出方法だったので、

このようなコーヒーが誕生したと考えられます。


 歴史的にけっして独立戦争中物資が不足した為薄めた訳でも、ケチった訳でもありません。



 その簡便さから開拓時代のアメリカで広く使用されたパーコレーターと言う

19世紀後半に発明された抽出器があるのですが、

これは一度抽出したコーヒー液をお湯へ戻し、

何度も循環させてじわじわと成分をお湯に移していく構造が最大の特徴で、

かなり高温のお湯が抽出中ずっと粉の中を通り続けるため、

苦味の少ない豆を浅煎り~中煎りにし、粗挽きで使用することが一般的とされています。


 水と粉をセットしたら火にかけておくだけで良いため、

アウトドアなどできるだけ簡単にコーヒーを淹れたい場合に便利で、

もっとも古いコーヒーメーカーの一種とも言えるでしょう。


 西部劇でもカウボーイが荒野でコーヒーを淹れるという演出の際に使っていることが多いです。


 ただ、抽出後のコーヒー液をお湯に戻して何度も循環させるということは、

抽出が終わるまでコーヒー自体も過熱され続けるということです。


 そのためどれほど火力を調整しても、

できあがりは香りと酸味の飛んだやや酸化した味わいになってしまいます。


 また、コーヒー粉に降りかかるお湯は

時間が経過するほど出来上がりのコーヒーに近付いていくため、

粉を通過しても新たに成分を溶かしこむことが難しくなっていきます。


 結果として、全体に味も色も薄い、いわゆる「アメリカン」な仕上がりになるのです。


 つまりパーコレーターで淹れたコーヒーが、

現代の日本人の感覚で言うと「薄いわりに苦いあまりおいしくないコーヒー」と

感じられるものになりがちなのです。


 実にアメリカらしいコーヒーですね。




★「アメリカーノ」とは

 抽出した濃いコーヒーであるエスプレッソ30CCにお湯を120CCほど加えたもの、

つまりエスプレッソのお湯割り。


 イタリアでコーヒーといえば、もちろん「エスプレッソ」。

バールで「カフェ・アメリカーノ」を注文してみると、

エスプレッソと一緒にお湯の入ったポットが運ばれてくる。


 このエスプレッソとの違いはその味わいで、

お湯で割っている分、苦味や濃さが和らぎ、

口当たりはやわらかく、後味はすっきりとしています。

ですがエスプレッソ独特の香りは残り、甘味も感じ取れます。


 というか、エスプレッソには砂糖とミルクが必ず入っているものなので、

ミルクで割っていないエスプレッソなど濃すぎて苦くて仕方ありませんよ。



・アメリカーノの名称の由来:


 名称の由来には諸説ありますが、

エスプレッソを薄めて飲んでいるアメリカ人を侮蔑する意味で使われたという説。


 もうひとつは第二次世界大戦中にイタリアに駐屯していたアメリカ兵が、

いつも飲んでいるコーヒーと似た味わいを求め、

エスプレッソにお湯を足して薄めて飲んでいたことに由来する説が有力なようです。



 さてアメリカーノという名なのですが、アメリカ本国では一般的な飲み物ではなかったため、

現在でも、アメリカ合衆国内にある喫茶店では、アメリカーノがあまり飲まれていない。

どうやらナポリタンや天津飯、トルコライスと同様のもよう。





★アメリカーノ

 なおエスプレッソ・コーヒーに湯を注いで作るスタイルのコーヒーにアメリカーノ (コーヒー)があるが、

この「カフェ・アメリカーノ」は「アメリカン・コーヒー」とは似て非なるもの、別の飲み物である。


「アメリカーノ」はエスプレッソに『お湯を足した』コーヒーで、

使われる豆は深煎りの極細挽きで、

その味わいの特長はコクや苦味、さっぱりした後味です。


「アメリカン」は浅く焙煎したコーヒー豆を使用した、

色が薄めのコーヒーを指す和製英語です。


 1970年代に日本では、アメリカンはコーヒーの『お湯割り』という認識が広まってしまったため、

現在でも店舗によってはアメリカンを注文すると、

ドリップコーヒーにお湯を足して薄めたものが出てくることがありますが、本来の意味とは異なります。


 挽き方は粗挽きで、ドリップなどで抽出されるため、その味わいの特長は酸味が強く、あっさりしています。

カフェインは焙煎が深いほど揮発して少なくなり、

抽出時間が短ければ少なく、長ければ多くなると言われています。


 よって、アメリカーノとアメリカンのカフェイン量を比べると、

深煎り豆を使用し、抽出時間の短いアメリカーノの方が少なくなります。


 アメリカンが普通のコーヒーよりも苦みが薄いコーヒーになりがちなのに対して、

アメリカーノは濃いエスプレッソを薄めているので、

味としてはよりレギュラーコーヒーに近いと言えるかもしれませんが、

後味がすっきりとした味になりやすいようです。



▼アメリカーノとアメリカン:

 日本では定義が曖昧になっていてアメリカンとアメリカーノを同一視していることもある。

近年はシアトル系の進出により明確な定義も広まり始めたが、

まだまだ店によってブレがありますが、日本文化の一つとして捉えていけば良いと思います。


 しかしアメリカンのお湯割りは、ひょっとしたらアメリカーノがエスプレッソであることを理解できない日本人

(おそらく区別以前にエスプレッソ自体の存在を理解できなかったのでは?)がアメリカーノを入れているのを見て

アメリカンコーヒーは「”ドリップコーヒー”をお湯で割ったもの」と誤解して、

通常の珈琲に水やお湯を足して薄めたアメリカンコーヒーが出来上がったのやも知れぬ。

これなら、まだアイズコーヒ用に抽出したドリップコーヒーをお湯で割ったほうがマシだったかも。


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