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現実:食 餃子-世界の餃子の類似品<アジア編>

★世界に冠する我らが餃子:「北緯30度線から40度線の大陸を東西に旅すると、気が付けばいつもそこには餃子があった。」


<東アジア編>


☆中国の麺料理:餃子を含む文化、そもそも中華料理という料理はこの世には存在しないが。

 北京料理や浙江料理、四川料理、山東料理、東北料理など地域名のローカル料理のみ存在。


 紀元前8000~7000年頃にメソポタミアで始まった小麦の栽培。

 紀元前3000~2000年頃に中国に伝わった。


 中国で小麦栽培が盛んになったのは紀元前5~3世紀にシルクロードを通じて石臼が入ってきてから。

 小麦粉で作った皮で肉や野菜を包んで半月状にした餃子ができるまでそれからさらに1千年を要したか。


 南部にも飲茶点心の餃子がありますが、餃子の本場は華北から東北地域。

  日本の餃子より皮が厚めで調理法は茹でて食べる水餃子が一般的。


 旧暦の正月である「春節」を迎えるのに欠かせない縁起物料理。


 現在の餃子らしきものが中国に明確に現れたのは隋・唐代で、

  中国4千年の歴史の中ではそう古いものではない。



●麺料理(餃子、饅頭、パン、麺類など小麦粉製品全体をさす)


 中華圏では、

ミエン(簡体字:面)」は小麦粉を指し、

「麺食」と言えば、粉食全般を指し、

餃子ぎょうざ」や「肉まん」など饅頭や点心も含む。


「パン」の漢字表記は「麺包」(ミェンパオ)である。


中国語ではラーメンやうどんのような日本語で麺と呼ぶ長細い形状の食品は、

「麺条」(繁体字:(麵條、簡体字:面条)と呼称する。


一方で蕎麦、ビーフンなど小麦粉以外を使った物は本来「麺」として扱わない。


小麦粉を使ったものでも、次の麺の成型法にあるような様々な形状のものがある。


○麺   小麦粉を水でこねて平たくのばしたもの


・切麺  麺を包丁で切ったもの


・麺包  麺を包んだもの 


・麺片  麺をちぎったもの 


・拉麺  麺を手で引き伸ばしたもの 


・麺条  麺をうどんのように線状のもの 


・麺(宋代以降) 麺を細長く加工したもの 


○湯面  ごぞんじ、中華そば。

     湯面(タンメン)とはスープそばの呼称で決まった面の名前では有りません。

     中国と日本ではまったく違うのはご承知の通り。


     本場北方ではカンスイを用いず白いままの面が主流。

     南方ではカンスイを入れたり、卵をいれた黄色い面が主流。


     北方のは腰が弱く太い面が主流。

     南方のは腰が強く細い面が主流。

     (例外有り)


○水餃子 面食の代表。

     中国では餃子と言えば普通はこれ。


     豚、牛、羊、韮のみとか白菜とか、内容は色々有ります。


○雲呑  ご存知ワンタン。


     北方のは皮薄く、餡少なく如何にも軽食風。

     上海辺りは皮厚く、肉たっぷり。

     広東風は皮薄く、肉たっぷりしかも海老肉が多い。


○鍋貼  焼き餃子の事。

     鍋に貼りつけて焼いた事からこの名が。


     もとは主人達が食べた水餃子の余りを

      使用人達が美味しく食べる為に考え出した方法。


     これとは別に、

      現在日本で流行っている長四角の鍋貼も塔連餃子の名前。



○焼売  北京の都一処が有名。乾隆帝に献上した物語付き。

     日本のシウマイは広東風。


    北方の物は皮が厚くて、一個がでかい。3個も食べれば十分。


○煎餅  せんべいでは無くチィエンピンと読む。


     山東省の名物で、北京の街中の至るところに自転車屋台を見る。

     伝統のファーストフードとしてオフィスの朝食に貢献。


     小麦粉を水でといた物を熱した鉄板の上でクレープ状に焼き、

      トッピングし折りたたんで食べます。


○焼餅  シャオピンと読み、種無しパンを焼いた物です。


     両面に胡麻をまぶして焼いてあり、

      これに次の油条をはさんで食べるのが北京人の好物。


     北京ダックを食べるときにはこれのミニ版が付いてきて、

      中に鴨皮をはさんで食べたりします。


○肉餅  焼餅と同じく種無しの面で、牛肉、羊肉、豚肉などのひき肉を

      味付けたものを包んで焼いた物。

     日本のお焼きに酷似。ただし、ボリュームは大違い。


○葱油餅 葱と油を面に練りこんでからパイ状にしたものを、

      油で揚げたり焼いたりしたもの。


     道端の自転車改造屋台で売られています。


○油条  小麦粉を水、油、塩で練り醗酵させたのち捻り棒状にして、

      又は引き伸ばして油で揚げたもの。


     膨らんで、見た目は日本の揚げパンに似てます。


     お粥や豆乳(豆漿)に切って入れたり、

      浸したり、そのまま食べたりします。


○羊肉泡 陝西省の名物料理で西安が特に有名。

 (食莫) 羊肉の熱々スープを張った丼に焼餅を厚くしたものを

      手でぼろぼろに裂いて入れてすすります。


○包子  いわゆる中に餡や具が入っているもの、肉まん餡まんの類全般を指す。


     日本の中華街などではかなり大きなものが主流。

     中国では大体皆小ぶり。

     有名な上海の郊外南翔の小籠包も包子。

     天津には有名な包子狗不理(ごうぷり)がある 。


饅頭マントウ

     餡無しの饅頭で形は丸いものや四角い物と多彩。

     同種のものに銀絲巻や花巻。



・中国の北部(華北)で主食とされている。

  粘りを出すのに用いる塩を除いて、味は付けられておらず、小麦粉と酵母の持ち味のみ。

  炒め物やスープのような料理とともに味わう。

  しかし、子供向けなどに砂糖を入れた生地で作られる例もある。

 

  また、サイズは主食であるため、日本の中華まんほどのサイズであることが多い。


 「花巻」(ホワジュアル)とは生地を巻いて成型するタイプ。

 黒糖を混ぜた生地と混ぜない生地で模様ができるようにするものがある。

 刻み葱を巻き込む事もある。



・これに対して、主食が米である中国の南部(華南)に製法が伝わると、

  饅頭を「甜点心」の一種として作られることが多くなり、

  生地に白砂糖が加えられることが多い。


  サイズも華北のものよりも小ぶりに作ることが多い。



☆朝鮮料理:


饅頭マンドゥ


     形状や作り方、調理法はほぼ餃子と近い……というかそのもの?

      中国では饅頭マントウというと餡なしの蒸しパンのようなモノのことですが、

      朝鮮では旧来の餡がつまったいわゆる餃子の類を指す。


     形は蒸し器で蒸した日本の肉まん型のものや

      ひだをつけた半月状の餃子型、

      具を置いた皮を二つ折りにし半月形にしてから両端を留めて円形にしたもの

     など独特なバリエーションがある。


     調理法は小麦粉の生地で作った皮に具を詰め、蒸す、焼く、揚げる、茹でると色々。

      具にはダイコン、ニラ、キムチ、豆腐、春雨、豚の肉とたまに犬の…



     マンドゥジョンゴルはマンドゥを鍋に入れた餃子鍋料理。


 高麗の国教は仏教だったが、モンゴルの支配により食肉の禁止が緩和され、肉を含むモンゴル料理とともにマンドゥが持ち込まれた。


 もう一つの説は、それ以前の時代に中東からシルクロードを経由して朝鮮半島に来たというものである。


ダンプリングや麺など多くの小麦から作られる食品はメソポタミアに発し、そこから周囲へと徐々に伝播した。

また、それがシルクロードに沿って東へ広がるうちに、マンドゥのような多くの派生的な種類が中央アジアと東アジアに残された。



☆日本料理:


○焼き餃子 日本では餃子と言えば一般に焼き餃子。


 今でこそ餃子は日本の大衆料理の代表格になっていますが、

  日本の餃子の歴史は意外に浅く、

  庶民に広まったのは満洲で作り方を習得した人たちが戦後国内に引揚げて作りだした。


 焼き餃子は満洲族の調理法で満洲地域ではこれが一般的だったために、

  満洲から持ち帰った日本の餃子は焼く調理法が主流に。


 中国ではニンニクを入れることはほとんどないが日本の餃子がニンニクを使う。

  終戦直後、豚肉がなくて臭みの強いマトン(羊肉)を使わざるを得なかったための臭い消し。

  (まあ、もともと満洲でも羊肉でしたが。)


 豚肉が豊富に出回るようになってもニンニクを使い続けたのは、

  ジュッと焼けた油と豚肉、ニンニクの風味が日本人の味覚にあったから。



<中央アジア編>

 餃子は中国が発祥だと思われていたのですが、中央アジアの人たちはトルコ側からわたってきた料理だと口を揃えて言うそうです。

 そしてトルコでも中国でも小麦粉で餡を包んだものをマントウ(饅頭)と呼ぶ。

 ちなみに、サンスクリット語でマントウは「私とあなた」という意味。つまり友情とか家族を表した食べ物。



☆ウイグル料理:


○ジュワワ(羊肉餡の餃子) 牛肉か羊肉をベースにニラ、白菜、生姜などが入っている。


○パルモザァ        ジュワワを揚げたもの  


○マンタ(羊肉饅頭)


 ボルク・マンタ  発酵させた厚い生地で皮を作る、主に家族用。


 ペテル・マンタ  無発酵の生地で皮を作る、お客が来た時にふるまわれる。


 どちらも中身に羊の挽肉に白菜、タマネギなどのみじん切りを加えたものを包む点では同じ。

 餡を皮で包んで、蒸し器で20分ほど蒸して作る。



☆モンゴル料理:  


○バンシ(羊肉水餃子)水でこねた小麦粉の皮にひき肉を餡として包み、茹でたもの。


○ボース(羊肉饅頭)水でこねた小麦粉の皮にひき肉を餡として包み、蒸したもの。


          こねた小麦粉を発酵させふっくらとさせた皮を用いたボーズは、

           マントンボーズと呼ばれる。


          特に旧正月ツァガーン・サルの時期になると、各家庭で大量に調理され、

           来客者にふるまわれる。


○ホーショール   麦粉を練った生地でひき肉やたたき肉などを包み、油脂で揚げたもの。


  ボーズもホーショールも中国と関係の深い料理です。

 ですがボーズもホーショールも餃子そのものではありません。

 ベースボールとソフトボール、野球が違うようなものでしょうか?


  故にモンゴル人も、ボーズやホーショールを餃子と言われることを嫌います。

 「餃子」と語ることは、モンゴルに対してはスゴイ=シツレイにあたる行為です。



☆チベット料理


○モモ  広くチベット文化圏で食べられる小籠包、蒸し餃子、肉まん(包子)に類する食べ物。

     小麦粉をこねて薄く伸ばした皮で、具を巾着状に包み、加熱した料理。

     具は野菜とマトン、ヤクなどの肉が用いられる。


     これを揚げた場合もモモと呼ぶことがあるが、通常はコティと呼ばれる。

     作るのに比較的手間がかかるため、家庭での通常食ではなく、

      トゥクパと同様に特別食である。

     つまり具のあるものだけでなく、

      具のない饅頭マントウをも含めた類似食品の総称である。


     亡命者が多いためネパールでも一般的に。


  まず、モモと中国の餃子もまた混同してはならない。

 これらふたつは、非常に異なるものだそうなので、直接的に関連していないらしい。


  モモの皮は餃子よりずっと薄く酵母の入っていない生地でつくられている。

 かぶりつくと、すぐさまニンニクやショウガの香りと、キャベツ、ニンジン、タマネギが混ざった風味が広がる。

 ジューシーで、熱くて、美味しい……って、あれ? なんだか日本式に近いのでは?



☆トルコ料理


○マントゥ 小麦粉を練って作った生地にウズラやニワトリ、ガチョウなど

       様々なひき肉を具材にして詰めて調理する。

 

      通常上にヨーグルトやニンニクをかけて供され、

       チリパウダーや溶かしバター、スーマックやドライミントを好みで加えて食べることが多い。



☆アフガニスタン料理:


○オシャク 餃子の原形とも。

      小麦粉の皮でニラを包み茹であげる。羊のミートソースをかけ、

      さらにヨーグルトとガシュニチ(コリアンダー)を載せて食べる。


      アフガニスタンの餃子はどうもトルコの方から来たようです。



☆ウズベキスタン料理:


○チュチュバラ(水餃子) 

     

       ディルとコリアンダーの香るすっきりしたヨーグルト入りの熱いスープに

        入っていることもあれば、揚げたものもあり、多様な調理法がある。



☆グルジア料理:


○ヒンカリ  ペリメニよりも大きく中にコリアンダーがたっぷり入って 具は肉汁がたっぷり。



<東南アジア編>


☆ベトナム料理 


○バンクン  ベトナムの蒸し春巻き。



<南アジア編>


☆インド料理 


○サモサ 小麦粉と食塩と水で作った薄い皮で三角形(三角錐が多い)に包み、食用油でさっくりと揚げたもの。

     具材には、ジャガイモ、タマネギ、エンドウ豆、レンズ豆や、羊の挽き肉が加えられ、

      ゆでてつぶした具をクミンやコリアンダーシード、ターメリックなど

      各種の香辛料で味付けし、チャツネをつけたりスープをかけて食べることもある。

     

     サモサの起源は中央アジアまたはペルシア。



 ほんと、餃子ってどこで生まれたのでしょうかね?

 これは探求する価値がありそうなテーマですね。

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