現実:歴史-時代区分
▶歴史:時代区分 “原始→古代→中世→近世→近代→現代”
▼三区分法:これに近世を加える四区分法
○古代・中世・近代の三区分法-ルネサンス時代に成立。
彼らのルネサンス時代をギリシア,ローマの古典文化が復興した「新しい時代」であると考え,かつて古典文化が栄えていた「古い時代」と彼らの間の時期を単なる「中間の時代」とみなした。
これにルネサンスを起源とする近世を加えた4期の時代区分、古代・中世・近世・近代が伝統的な3期の時代区分の限界の上に案出された。
▼五区分法:これに近世を加える六区分法
○原始・古代・中世・近代・現代の五区分法-日本では、これに さらに近世を加えて、原始・古代・中世・近世・近代・現代の六分法が一般的
★原始: 先史時代から歴史時代へ移行する過渡期。
文明が開けず、人間が原始的な生活を営んでいた時代。
文字が産まれる前、有史以前の非文明期をさしていう場合が多い。
★古代: 文字が産まれた「歴史の始まり」を意味する。
古代文明における文明の成立から5世紀:西ローマ帝国の崩壊(476年)までを指す。
つまり古代文明の時代。
★中世: 一般に5世紀:西ローマ帝国滅亡(476年)から
15世紀:東ローマ帝国滅亡(1453年)のあたりとされる。
つまり古代ローマの終わりの始まりから真の終焉までの古代ローマの黄昏の期間とも。
★近世: 東ローマ帝国の滅亡からルネサンス・宗教改革・大航海時代あたりから、
市民革命・産業革命の時代の前あたりまでを指す。
(14世紀〜16世紀、中をとって15世紀前後から18世紀後半~19世紀初頭)
あるいはハプスブルク家による「ドイツ国民の神聖ローマ帝国」の興亡期。
または超広義のローマ滅亡までの期間。
★近代: 18世紀後半:フランス革命の勃発(1789年)から、
第一次世界大戦終結(1918年)〜第二次世界大戦終結ごろまでが「近代」と見なされる。
あるいはフランス革命-フランス人権宣言の発布から、
国際連合総会-世界人権宣言の起草までの期間。
★現代: 第一次世界大戦終結(1918年)〜第二次世界大戦終結(1945年)以後から現在に至るまで。
すると、現代において現代人以前の近代人の生き残りが存在すると言うことに……
なお、日本史では 上世,上古,上代,近代 などとして用いられたが、最近では 古代,中世,近世,近代 に統一されている。
▼年代区分法:先史における時代区分
■ 先史時代とは、文字を使用する前の人類の歴史である。
三時代法というそれぞれの時に使われた主要な道具類の種類に基づくもの。
・石器時代(旧石器時代、新石器時代)
・青銅器時代
・鉄器時代
という連続した時間ごとの期間区分が用いられる。
◆ 原史時代とは、同時代における『神話や伝承などの文献・口述記録』が断片的に、または痕跡的に存在するが、それのみで当該時期における人類の過去を十分に知ることが不可能な神代の時代をいう。
先史時代および歴史時代に対応する時代概念であり、日本語における同音の*1.原始時代と混同されやすいが別物である。
*1原始時代という表記は考古学では用いられず、先史時代・原史時代などが用いられる。
□ 歴史時代(有史時代)とは、文字が成立し、
文献資料によって歴史事象を検証することが可能な時代を指す。
▼ 三時代区分法:石・銅・鉄の三つに分類
人類文化を主要利器の材料によって,石器時代,青銅器時代,鉄器時代の3時代に分類する区分法。
石器時代は、旧石器、中石器、新石器の各時代に区分される。
石器時代と青銅器時代の過渡期として金石併用時代を挿入する考え方も出てきた。
しかし、青銅器時代といっても,日常の利器は依然として石器であったことが判明しているし、鋳造技術の発明をもって区分の根拠にしようとする説もある。
だが、日本のように青銅器時代がなく鉄器時代に入ったところや、青銅器時代にとどまった地域もあり、今日では金石併用時代という語はあまり用いられていない。
◉ 石器時代とは先史時代の区分のひとつで、人類が石材を用いて道具や武器をつくっていた時代を指す。
また、絶滅動物と打製石器を使っていた時代を旧石器時代と呼び、現生動物の存在と磨製石器を使うようになった時代の新石器時代と二つに分けた。
地質時代でいうと前者が更新世に属し、後者が完新世に属する。
◎ 旧石器時代とは、ホモ・ハビリスなどヒト科による石器(打製石器)の使用が始まった時代
絶滅動物と打製石器のみの時代。
200万年前の石器時代の初期・前期にあたる石器の出現から紀元前1万年の農耕の開始までの時代(完新世)の間をさす。
旧石器時代の人類はハーブなど植物に関する知識が豊富であったことが知られ、現代人が想像する以上に健康的な食事が実現されていたことも判明している。
さらに、旧石器時代を、その時期に活躍した人類の種の区分により、前期旧石器時代・中期旧石器時代・後期旧石器時代の3つに区分される。
:前期旧石器時代(約260万年前 - 約30万年前)原人
ハンドアックスがひろく用いられた時代。
この時代の人類はホモ・ハビリスおよびホモ・エレクトスが主流であった。
:中期旧石器時代(約30万年前 - 約3万年前)旧人
剥片石器が出現した時代。
ネアンデルタール人が広がった。
が、極東アジアでは中期石器文化の特徴からアジアの原人から進化した古代型新人によって形成された可能性は大きい。
:後期旧石器時代(約3万年前 - 約1万年前)新人
石器が急速に高度化、多様化した時代。
このような技術革新の原動力を言語に求める説もある。
クロマニヨン人が主流となり、他の化石人類は急速に姿を消した。
◎ 新石器時代とは*2.新石器革命を形成する耕作の発展によって開始され、銅器-青銅器時代(地域によっては直接鉄器時代)冶金術の成立によって金属による道具が広まったときに終了した。
現生動物の存在と磨製石器を使うようになった時代。
*2.石器時代には、農耕や牧畜の開始によって社会構造が変化し、文明の発達が始まったことから、
一連の大変革は新石器革命と呼ばれる。
新石器時代の文化は紀元前8500年から紀元前8000年ごろに、耕作のコミュニティはレバント地方で作らた。
アナトリア、北アフリカ、および北メソポタミアに広がり、紀元前7000年頃には新石器時代はウシとイノシシ属の家畜化、恒久的に、または季節的に居住する場所の設立、陶器の使用を含んだ。
ただし新石器時代に特有なこれらの文化的な要素のすべてが同じ順序で出現したわけではないため、新石器時代の文化基本要素を「食料採集から食料生産への転換」とし、農耕や牧畜の両方か、どちらかが始まっていれば新石器時代とした。
◉ 青銅器時代とは青銅器が多く用いられた時代。
石器の代わりに青銅器のみが主要な道具として使われる時代である。
青銅をつくるためには銅と錫が必要となるため、鉱産資源の入手輸送が可能で高度な冶金術が必要となる。
また、この時期に大規模な農耕を行う為に都市が形成された。
北欧、エジプト、エーゲ、オリエント(メソポタミア)での前3000年から前1200年ころまで,
中国での殷周時代などがこれに当てられる。
これらの地域では奴隷制社会や都市国家の成立、*3.輸送手段の発達と交易の拡大、
大墳墓の出現などが認められる。
*3.北欧から極東までの青銅器文明間で宝石や鉱石、香辛料などの交易がすでにあった。
鉄器登場の時点で青銅器時代は終了する。
◎鉄器時代とは主要な利器が鉄でつくられた時代。
高度な製鉄技術をもったヒッタイトが、メソポタミアを征服した。
ヒッタイトが強盛を誇ったのは、この高度な製鉄技術を独占していたからだと考えられる。
そして、ヒッタイトの滅亡とともに高度な製鉄技術が広く伝播し、エジプト・メソポタミア地方で鉄器時代が始まることとなる。
▼三時代区分法の限界:
三時代区分法は、当初は北ヨーロッパという一地域の考古学的区分として考えられていたものが、次第に世界に共通する区分とみなされるようになった。
しかし、三時代区分が適さない地域も見られるようになり、三時代区分自体の問題点も明らかになっていった。
たとえば、新大陸が金属器を知るのは旧大陸より遅い時期なのに鉄器までに至らなかった点、東アジアの日本では、金石併用時代は石器、青銅器、鉄器の三者が併用され、青飼器時代を飛び越えて鉄器時代に移行した点など、三時代区分法では区分できない地域があることが分かってきた。
かなり乱暴にわけるが
原始→古代→中世→近世→近代→現代のうち
原始とはおおむね先史時代の石器時代(旧石器時代、新石器時代)であり、
歴史時代は金属器時代(青銅器時代、鉄器時代)の古代と同じとかんがえるとわかりやすいか。
古代の終わりは最後の古代文明の片割れ西ローマの終わりであり、
中世の終わりは最後の古代文明の片割れ東ローマの終わり、またはルネサンスの始まり。
近世の終わりは最後の古代文明の後継を自称した神聖ローマの終わりであり、また市民革命の始まりである。
近代の終わりは世界大戦の終わりであり、冷戦の始まりでもある。