現実:食 パン屋さんの「焼きたて」の定義
★焼きたてパン:カラスのパン屋さん……
ただでさえ美味しい町のパン屋さんの手作りパン、その中でも焼きたてのパンが一番おいしい!
なんとなく、そういう印象を誰しも持っている事が多いと言う。
むろん冷めていてもおいしいが、焼きたての温かいパンの美味しさはと言えば別格だ。
例えば“焼きたて”の札など、パン屋でパンを買う時において見逃せない重要な情報だと言えよう。
▼焼き立てパンの定義:
パン屋に行って「ただいま焼きあがりました〜」なんて新しいパンが運ばれてくると思わ振り向いてしまったり、「焼きたてです!」といって商品が店頭に並ぶシーンに遭遇した際、焼きあがったばかりのパンに付いている「焼きたて」の札を見るとつい視線が釘付けになる。
ついつい惹かれてしまう「焼きたて」という言葉だが、一体、焼きあがってからいつまでが「焼きたて」なのか?
……多くのパン屋さんは店員さんの判断に任せているという事らしい。
●焼きたての時間:花の命は短いと言うけれど
また焼き上がりのパンに「焼きたて」の札をつけているパン屋さんの場合、札を立てておく時間は「30分」または「1時間」だと言う。
小さめのパンは30分、大きめのパンは1時間とわけているお店もあるそうな。
焼き立ての定義は、どのお店も基本的に「冷めてしまうまで」。
もちろん、これらのパン屋さんはどこもオーブンや釜があってお店で焼いている事が前提である。
●滴の付くパン:
また涙を流すマリア像では無いが、水滴が付くかどうかで判断しているところもある。
(おねしょとか言わない)
お店でパンを買った時にビニール袋に包まれることがあるが、その時焼きたてのパンを包むと水滴が付くので、蒸発したパンの水分が焼きたてであるかどうかの判断材料になるのだ。
また、滴の付くパンが焼きたての基準だとすれば、比較的冷めやすいパンと冷めにくいパンがある。
これは見分け方が簡単で、中に水分があると比較的冷めにくいので中に何か入っているものは比較的長持ちします。
一概には言えないですけど、カレーパンなら30分ぐらいは“焼きたて”で、反対にクロワッサンなど冷めやすいものは5分ぐらいだとか。
●札をつけていないパン屋さん:
一方、お店で焼いているけれど、あえて「焼きたて」の札をつけていないパン屋さんもある。
そんなパン屋さんも、「主要なパンについては、焼き上がりの時間をご案内しています」とか、「焼きたてのパンは、冷めるまでしばらくレジ横の目立つところに置いておきますよ」など、焼きたてにはこだわっている様子。
なお、「焼きあがったものからドンドン売れていきますし、焼きあがったものはすぐに出しているので、基本的にはほとんど焼きたてです」と人気のパン屋さんらしいコメントや、「基本的にお店で焼いたパンを焼きたてパンと言っています」などかなり大雑把な定義もあった。
●出店しているパン屋さん:
百貨店などのパン屋さんのなかには、スペースの関係上お店で焼くことができず、工場から運んでいるところもあるが、そんなパン屋さんはさすがに「焼きたて」と謳ってはいなかったが、「工場からは一日に何度も運んで、できるかぎり焼きたてを提供しています」とか「届きたての新しいものから前に並べるようにしています」など工夫していた。
また、カフェ付きのパン屋さんでは、パンを温めてくれて焼きたて風味が味わえるところが多いのも嬉しい。
●移動式のパン屋さん:
街角で出会う移動式パン屋さん場合、車一台がそのままお店になっていて「焼きたてパン」などのノボリを立てていたりするが、実際にオーブン付きの車も多い。
「売れ行きをみながら随時焼いていけるので、いつでも焼きたてが提供できる」のが強みなのだとか。
この様に、やっぱりどのパン屋さんにもこだわりがある「焼きたて」のパン。
その定義はマチマチだったが、あえて定義すれば完全に「冷めてしまう」までで、早いところでは15分〜20分、平均30分〜1時間」といったところか。
しかし、実際には店員の判断にゆだねられるので、だから判断は非常にあいまいです。
時には“焼きたて”をはずし忘れたりもしていますからね。
▼必ずしも焼きたてのパンが一番おいしいとは限らない:前提大否定
でも、本当に、パンをおいしく食べるには、焼きたてがベストなのでしょうか?
焼きたてのパンはやはり人気がありますが、パンはできたてが必ずしも一番おいしいとは限らない。
焼きたての菓子パンなど水蒸気でスカスカ(だが、ソレがイイと言う者もいる)で、中にあるクリームなどが溢れる事も。
逆に少し時間が経って落ち着いてからのほうがおいしいパンだってある。
……実はパンの食べ頃は、種類によってだいぶ差があるのだとか。
パンの種類によってベストな時間が違うので、時間を置いたほうがパンはおいしくなるのだそうです。
ですが焼きたての場合、外側と内側の食感のバランスが悪いうえ、まだイーストの発酵臭や砂糖の焦げた匂いなどが残っているため、焼きたてよりも少し時間を置いたほうがパンのふわっとした食感や甘やかな匂いがするのだそうです。
ですから時間を置くことで、パンの外側と内側のバランスが上手くなじんでくるので、食感にしても匂いにしても楽しめるのだそうです。
一度冷めてしまったパンを温めて食べてもおいしいのは、このバランスが整っているからなのだとか。
早いもので2〜3時間、長ければ1日置いたほうがよいものもあるが、パン屋としては同じ条件で食べてもらわなければいけないので、そういう意味では少し時間が経ったパンを「いつもの味」として楽しんでもらいたいわけらしいです。
▼保存方法は?
冷蔵庫だとパンの水分が飛んでしまうので、必ず冷凍庫で!
食パンは一枚ずつラップにくるんで、フランスパンはスライスしてラップに、小ぶりなパンであれば丸々一個、ラップにくるんで冷凍庫で保存しましょう。冷凍庫内のほかの食材の匂いが移らないように、保存袋に入れると安心のようです。
▼おいしいパンの見分け方:
おいしいパンの見分け方とはズバリ、見た目が良いものを選ぶべき。
やっぱり腕のある職人は形も綺麗に作る、だから見た目が良いものは、おいしいものが多いというわけ。
美味しいパンの条件:
しっかり膨らんで、しなやかでふんわりと戻ってくる弾力がるパンである。
例えば車に轢かれ一度は潰れても美味しいパンならば、その弾力で瞬時に復元する。
なお、おむすびの場合はどんなに美味しくてもペシャンコになるもよう。




