現実:食-飲料 『クリームソーダ』と『メロンソーダ』・『アイスクリーム・メロンソーダ・フロート』VS.『アイスクリームソーダ』
★クリームソーダ(ice cream soda):バニラ又は乳製品を加えた炭酸飲料
「クリームソーダ」その響きだけでロマンを感じてしまう飲み物。
それは小さい頃の懐かしい記憶を呼び起こす……
クリームソーダとは、
メロンソーダを始めとする炭酸飲料にアイスクリームを載せたものである。
近年ではアイスクリームの代わりにソフトクリームが載っていたりもする。
または、アイスクリーム等が無い代わりに、
クリームを混ぜ合わせて味付けされたものを指す事もある。
だがアメリカでは、主にコーラやルートビアを主な材料とし、
バニラなどの風味を付けた炭酸飲料又は乳、乳製品を加えた炭酸飲料である。
だが、日本では主にメロンソーダの炭酸飲料にアイスクリームを載せた飲料をのみを
クリームソーダとして認識している。
●クリームソーダの真実:
◯メロンソーダ:
炭酸飲料の一つで、炭酸水を緑色に着色し、甘味料で甘味をつけるなどしたものである。
その名に反し基本的にはメロンの果汁は入っておらず、あくまでメロン風だが、
中には夕張メロンなどメロンの果汁を入れた炭酸飲料もある。
色味は着色料(食用色素:緑色3号、ベニバナ黄色素、クチナシ蒼色素など)が用いられ、
風味は香料やクエン酸、リンゴ酸などの酸味料によるものである。
また、1970年代まで緑色のタール系合成着色料を使用していたが、
近年では健康上での問題の懸念も一部で指摘されている事から、
天然着色料が用いられているものもある。
おかげで、あのガツンとした甘みと独特の風味が失われて久しい。
同様にオレンジ味の炭酸飲料も、あくまでオレンジ味であって無果汁であることが多い。
通常は市販されている完成品を購入するしかないが、
喫茶店などで出しているのを別にすれば、ファミレスやカラオケ店のドリンクバー、
あるいは一部のカップ式自販機くらいでしか置いておらず、スーパーなどではなかなかお目にかかれない。
なぜメロンソーダのジュースは、 自動販売機やコンビニ(セブンイレブン以外)で売らないのでしょうか?
実は緑色系色素は.乾燥に耐えませんし、また分解も早いのです。
その為に6ヶ月から2年程度の室温保存では色を保つことが難しいのです。
かっては.タール系色素(発癌性あり)が使われていたので簡単に作れたのですが、
最近は適切な色素がなく.あったとしても何ヶ月程度で変色してしまいます。
この為に業務用としては販売されていますが.加工食品への利用は難しいです。
ですが、かき氷用のメロンシロップの原液を炭酸水で割ることにより家庭などでも簡単に作ることができ、
また安っぽい味だが粉末ジュースとして販売されているものもある。
この他、ソーダのみで食すだけでは無く、
メロンソーダ味のアイスキャンデーやケーキなども販売されている。
ソ連でもメロンソーダに似た炭酸飲料「タルフン」が流通していた。
◯アイスクリーム・メロンソーダ・フロート:
クリームソーダといえばシュワシュワとした甘い炭酸と、
その炭酸をまろやかにするアイスクリームが醍醐味である。
クリームソーダの飲み方・食べ方も人それぞれで、
上に乗ったアイスクリームをソーダに完全に溶かした後に飲む人もいれば、
ソーダが凍りついたアイスを食べたり、ソーダとアイスを別々に楽しむという人もいるようだ。
それぞに流儀があり、それに触れると戦争になる……
また、緑色の炭酸水のなかに浮かんだアイスクリームを突きつつ、
メロンソーダの甘みを楽しみつつ、
やがて、だんだんとアイスが溶けだしまろやかになっていく炭酸 (クリームソーダ)を混ぜて飲む、
という一連の行為そのものを楽しむ者もいる。
この際、アイスクリームを冷たい飲料にそのまま浮かべただけでは温度差で溶けてしまうため、
あらかじめ飲料に大量に氷を敷き詰めた上で浮かべられることが多い。
……と言うか、実は氷たっぷり入れてその上にアイスクリームのせないと溶けた際に
炭酸によりクリームの泡が生まれて溢れだします。
正しいクリームソーダの作り方
①グラスに氷をたっぷり入れてからメロンソーダをゆっくり注ぐ
②アイスを氷の上にそっと浮かべる(載せる)
③さくらんぼ(マラスキーノ・チェリー)の他、レモンでアレンジもありかも?
だが実は、これは世界的にはアイスクリーム メロンソーダ・フロートである。
海外では一般的にクリームソーダと言う場合、
普通はメロンソーダにアイスクリームを乗せたもののことではなく、
バニラの香りがする茶褐色の炭酸飲料のことを指す。
この所を鑑みると当時、アメリカのパーラーで大流行していたクリームソーダとは、
本来“氷代わりのアイスクリームにソーダ水をかけた飲みもの”なのではなかろうか?
どうにも資料が出てこないのだが。
▼日本のクリームソーダ:メロンソーダに乗ったバニラアイスクリームこそジャスティス!
◯アイスクリーム・メロンソーダ・フロート:
JAS規格に定められたフレーバリングされた炭酸飲料のうち、
「乳又は乳製品を加えたもの」が該当する。
2017年度の炭酸飲料におけるシェアは5.9%。
日本初のソーダ・ファウンテンとして開業した資生堂パーラー銀座本店が
アイスクリームソーダとして最初に販売を始めたとされている。
現在でも、喫茶店などで単に『ソーダ』と呼ぶときは
この緑色に着色されたメロンシロップを入れたソーダ水『メロンソーダ』を指すことが多く、
また、レストランや喫茶店で単に『クリームソーダ』と言う場合は
基本的にこの緑色の炭酸飲料にバニラアイスクリームを載せたフロート飲料
『アイスクリーム入りメロンソーダ』を指すことが多い。
つまり『ソーダ』と言えば『メロンソーダ』で
『クリームソーダ』と言えば『アイスクリーム入りメロンソーダ』を指すのである。
またこの際にはマラスキーノ・チェリー(さくらんぼ)を飾る場合もあるが、
さくらんぼは比重が高く水に沈むため、大抵は氷やアイスクリームの上に乗せて供される。
日本では、缶やペットボトルなどの容器に入れて発売されている
アイスクリームの入っていないバニラフレーバーを使用した
『クリームソーダ』風 炭酸飲料もメロン風味のものが多い。
なお、長らくアメリカの軍政下にあった沖縄県ではアメリカ本土同様に、
カラメル色素とバニラフレーバーを使用した炭酸飲料が「クリームソーダ」として製造販売されている。
▼世界のクリームソーダ:クリーム(バニラ・ミルク)風味の各種ソーダ!
◯アイスクリームソーダ:
日本を除く世界の国々では、一般に「cream soda」とは、
コーラやルートビアを主な材料とし、バニラなどの風味を付け、
アイスクリームやクリームは使わない飲料を指し、
アイスクリームを浮かべたものは「アイスクリームソーダ(ice-cream soda)」という。
・ヨーロッパ:
イングランドでは、バニラの風味のものだけがクリームソーダといわれていたが、
今ではバニラ以外の風味を持つクリームソーダも販売されている。
イングランドではA.Gバールやベン・シャーズなどが製造している。
・北アメリカ及びオセアニア:
アメリカでクリームソーダと呼ばれる飲みものは、基本的にバニラの風味をつけた炭酸飲料のこと。
アメリカではコーラやルートビアにアイスクリームをのせた
「コークフロート」「ルートビアフロート」のほうがなじみが深い。
北アメリカやオセアニアでは、コーラやルートビアを主な材料とした一般的なものであり、
また以外にも、果物や風船ガムなどさまざまな風味のクリームソーダが販売されている。
実にアメリカン!
ところが2008年より、A&W社では日本のクリームソーダのように製造した
「フロート」タイプも発売している。
・アジア:
香港や台湾などでは、北アメリカ同様、バニラの風味をつけたクリームソーダを
コカコーラ社などが製造している。
◯代行食? 後継食?
1800年代の末・1890年代初めに、当時のアメリカではクリームソーダが大流行しており、
それに対して禁欲的なキリスト教の指導者たちが、
「クリームソーダは堕落的な飲み物である」として
日曜日と宗教的な祝日にはクリームソーダの販売を禁止することを求めた為、
条例で日曜日にクリームソーダを売ることが禁じられていた。
それにより、薬局や菓子屋では、クリームソーダを日曜日に販売できなくなったため、
クリームソーダを販売していた業者はソーダの代わりに
アイスクリームにチョコレートシロップをかけただけのモノを
「ソーダ抜きのクリームソーダ」として合法的に販売し、これをサンデーと呼んだ。
これがサンデー販売の由来となっていた。
★チョコレート・ソーダ:
ニューヨークには「チョコレート・ソーダ」という飲み物がある。
冷たいココアではなく、炭酸の入ったチョコレート味の飲み物だ。
これは、アメリカで一般的な飲み物と言うわけではなく
ニューヨーク(特にブルックリン)以外の地域では
ユダヤ系移民が住む地域を除いて、あまりみかけない。
チョコレートと炭酸なんて、何だか合わないような気がするし
初めて飲んでみたときも、不思議な感じがするそうだが、
一旦飲み始めると、クセになってしまう味だそうだ。
カカオの魅力を最大限に活かすチョコレートドリンクは、
これまでに体験したことのないチョコレートの深い味わいと奥深さを教えてくれそうです。
サイダーのような喉ごしとチョコレートのカカオがいい感じに邪魔しあっているため、
スッキリ喉ごしを味わった瞬間、カカオフレーバーが一気に口の中に広がるのだそうだ。
スパークリング・コーヒー(炭酸入りコーヒー)にせよ、このカカオ(チョコレート・ソーダ)にせよ、
やはり豆などから作った飲み物と、ソーダ類は共生出来ないらしい。
チョコレート・ソーダの歴史は意外に古く
その発明は1890年までさかのぼる。
ブルックリンのユダヤ系キャンディショップのオーナーであった
ルイス・オースターが、「エッグ・クリーム」の名前で売り始めたのが最初だ。
「エッグ・クリーム」というその名前にも関わらず
チョコレートソーダの材料には卵は使われていない。
その名前の由来は、上にできる泡が卵白に見えるから等
諸説あるものの未だに謎のままである。
その後、全国のユダヤ系のデリやアイスクリームショップ等で売られるようになり
地域によっては「チョコレート・フォスフェート」という名前でも知られるようになる。
チョコレート・ソーダが一番人気のあった1950年代には、
ソーダを作るサイフォンを使い、家庭でも一般に作られるようになり
休日の朝の光景には欠かせないものだったらしい。
ちなみにサイフォンを使わなくても家庭で簡単に作ることができるので
興味のある方は、是非お試しを。
チョコレートシロップと炭酸の割合で味が劇的に変化するので注意。
・なお、アイスクリームにかけると固まるタイプのシロップや
粉末のココア、固形のチョコレートでは作れません。
あくまでチョコレートシロップを使用しなくてはなりません。
・また「炭酸水」は、無糖の「炭酸水」を使用する事、
「トニックウォーター」では苦くなります。
さらに、炭酸入りのミネラルウォーターでも、
含まれているミネラルの配合により苦くなることがあります。
作り方
チョコレートシロップ 大さじ2杯
牛乳またはクリーム 大さじ1杯
炭酸水125CCくらい
チョコレートまたはバニラアイス 適当
ナツメグ 少々
チョコレートシロップと牛乳をよく混ぜる
炭酸水を半分入れて混ぜる
アイスクリームを加える。
残りの炭酸水を一気に入れて、
好みでナツメグを振り掛ける。
家庭用レシピには、色々なバージョンがあり
レモネードを混ぜるものやら、
ラズベリーやらストロベリーソースを混ぜるものもある。




