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現実:食-スプレッド 「ピーナッツ バター(ピーナッツペースト)」「ピーナッツクリーム(ピーナッツジャム)」 「バターピーナッツ」 

 乳化エマルションとは. 本来混ざりあわないもの同士が均一に混ざり合う状態のことで、

料理においては一般的に水分と油が混ざり合った状態のことをさします。

エマルションは「乳を搾る」という意味のラテン語からきた言葉であり、

ナッツなどから抽出した乳液を指した。



 濁点のあるエマルジョンという表記も多くあるが,JIS (日本工業規格)ではエマルションと表記しているため,

産業関係では濁点のないエマルションの表記が定着している。


 エマルションとは,分散質・分散媒が共に液体である液/液コロージョンをいい、

エマルションにすることを乳化,

この作用を持つ物質(界面活性剤)を乳化剤( emulsifier )という。



 分散系ぶんさんけいとは、サイズが1nmから1000nm(1µm)程度の粒子が、

気体、液体あるいは固体に浮遊あるいは懸濁している物質である。

このように浮遊あるいは懸濁する現象を分散(dispersion)と呼ぶ。


 この分散系(disperse sysem)で浮遊懸濁している固体粒子を

質(dispersoid)

あるいは分散相(disperse phase)という。

また、媒質の方を分散媒(disperse medium)という。



・液体を分散媒とし,分散質が気体の場合(気/液コロイド)は泡( foam )と称し,

この状態にすることを起泡( foaming )という。


・分散質が液体の場合(液/液コロイド)は,エマルション( emulsion )と称し,

エマルションにすることを乳化( emulsify )と称する。


・分散質が固体の場合(固/液コロイド)は,サスペンション( suspension )と称し,

これを得ることを分散( dispersion )という。



W/O 乳化剤は マーガリン,バターなど水溶液滴を油脂等の油中に分散することを目的に用いる。

固/液コロイドの例には,固体のカカオ粒子やピーナッツ粒子を油脂に分散したチョコレートやピーナッツバターがある。


★「ピーナッツペースト」

 ピーナッツペースト製品の数は何世紀にもわたって使用されており、

ピーナッツペーストとピーナッツバターの区別は、通常の使用では必ずしも明確ではありません。

あえて言えば原材料に100%ピーナッツを用いたものを「ピーナッツバター」と定義しています。


★「ピーナッツバター」とは、

 乾燥したピーナッツを炒って砕き、

ペースト状になるまでミルやフードプロセッサーにかけた加工食品で

「ピーナッツペースト」とも呼ばれることもあります。


 この「ピーナッツバター」は、ピーナッツに含まれる油分によりペースト状になるため、

副材料はほとんど使用されておらずバターという名称がつくものの乳脂肪分は全く含まれていません。

FDA(アメリカ食品医薬品局)では、原材料の90%以上にピーナッツを用いたものを

「ピーナッツバター」と定義しています。

故に「ピーナッツペースト」に安定化剤、甘味剤、塩、および場合により、乳化剤を加えたものと言える。


 ジャムのようにパンに塗ったり、和え物や洋菓子、料理のタレやソースの材料にするなどして食されます。

製品化された「ピーナッツバター」は、アメリカでは「SKIPPY(スキッピー)」が有名で、

日本でも日本珈琲貿易株式会社により輸入販売されています。



★「ピーナッツクリーム」とは、

 「ピーナッツバター」をベースに、砂糖や水あめなどの糖類、クリーム、ココアバター、

植物油脂、食塩、脱脂粉乳などで調味し、パンなどに塗りやすくした加工食品で

「ピーナッツジャム」と呼ばれることもあります。


 アメリカの宣教師ジェッシー・B・ソーントン氏が日本に伝えた「ピーナッツバター」の製法を

ソントン食品工業株式会社の創業者が日本人の子供に食べやすいように改良を加えて

商品化したものが日本で最初の「ピーナッツクリーム」とされています。


なお、カタカナでは「ピーナッツバター」は「ピーナツバター」、

「ピーナッツクリーム」は「ピーナツクリーム」と表記されることもあります。




▼ピーナッツバター:「ピーナッツペースト」「ピーナッツクリーム」

 成熟させてから収穫した落花生はカラカラに天日干しで1週間ほど乾燥させ焙煎し、

ローストピーナッツにしてペースト状になるまですりつぶして練り込んで作られた

食品ペーストまたはスプレッド類です。

同様の方法で製造されたカシューバターやアーモンドバターなど、

様々なナッツバターも販売されています。


 ピーナッツバターの2つの主要なタイプは、

クランチー (またはチャンクな)と滑らかです。

クランチーなピーナッツバターでは、

いくつかの粗く粉砕されたピーナッツの断片が余分な質感を与えるために含まれています。

滑らかなピーナッツバターのピーナッツは均一に粉砕され、クリーム状の質感を生み出します。


 こうしたピーナッツバターは、パン、トーストまたはクラッカーに塗ったりして提供され、

サンドイッチ(特にピーナッツバターおよびゼリーサンドウィッチ )の製造に使用されたり、

また和え物の材料にして食べます。


 そのほか、ピーナッツ味のグラノーラバーやクロワッサンなどのペストリーなど、

多くの菓子に使用されています。

米国はピーナッツバターの大手輸出国であり、毎年8億ドルのピーナッツバターを消費している。


 中華料理では花生醤として、様々な料理のタレの材料に用い、

アフリカ料理ではマフェ(ソース・アラシッド)などの煮込み料理や、スープの材料として使われる。


 このようにアメリカの家庭ではもちろんのこと、学校給食の場でもピーナツバターと

ジャムのサンドイッチなどに活用されてきたが、

日本では2012年、学校給食の規定が栄養バランスを考慮した内容に改正されて以降、

穀類の過剰摂取を防止する等の理由により忌避される例も見られるようになった。


 また、ほぼ同一のものですが厳密に言えば

・「ピーナッツペースト」は

「無糖、粒無し、添加剤を一切含まない物」でいわばピーナッツが原材料の100%。

ピーナッツペーストはピーナッツバターの主成分です。

ピーナッツの産物であり、ソース、クッキー、クラッカー(および他の焼いたもの )、

朝食用シリアルおよびアイスクリームの成分としても使用される。


ピーナッツペーストは、生ピーナッツを焙煎し、ブランチングし、

粉砕してピーナッツペーストを作成する。



・「ピーナッツバター」は

「加糖、粒有り粒無しが選べ、滑らかさを出す為の添加剤が入った物」で、

ピーナッツを原材料の90%以上使っているもの。


 ピーナッツペースト、ならびに安定化剤、甘味剤、塩、および場合により、

乳化剤を含む。 ピーナッツバターは主にスプレッドとして販売されていることが知られており、

ピーナッツペーストはクッキー、ケーキなどの小売食品の成分として販売されています。



・「ピーナッツクリーム」は

糖分やクリーム・植物油脂・食塩などをプラスしパンに塗りやすくしたもの」なので、

これに当てはまらない、ピーナッツが原材料の90%以下で水飴などを大量に加えたものを

ピーナッツクリームなどと呼んでいるのではないだろうか。



・ピーナッツバターの製法

 ピーナッツをあらかじめ十分に乾燥させてから160℃で30分程ゆっくりとていねいに炒って

香りを高めるとともに水分を除去する。


 薄皮と胚芽はふるいで除き、粗く砕いた後にバターミルと呼ばれる器具でよくすりつぶして

練り上げる事によって仕上げられピーナッツに50%以上含まれる油分によってペースト状に変化する。

これが100%純粋なピーナッツバターである。


 そのためピーナッツバターはしっとりとしていながら、意外にも乾いた食品となっており、

繁殖に必要な水分が極度に不足している事から腐敗菌やカビが繁殖できず、

長期に渡って傷まない食品となっています。


 これは腐敗菌やカビの繁殖以外にも含まれる油分の酸化や乾燥による食感の変化も

食品を食べられない状態に変えてしまいますが、

ピーナッツには油分の酸化を抑えるビタミンEが豊富な事や、

ピーナッツに含まれる油分には揮発性がほとんどない事から、

ピーナッツバターは酸化や乾燥とも縁遠い存在となっています。


 また風味を増すため1~3%の食塩を加えたり砂糖や油脂を加えることもある。

その他、スムースなすりつぶしタイプと他に粗く砕いたピーナッツが含まれているものもある。

日本では甘みをつけたホイップタイプが広く流通しているが、外国では無糖の固めのものが一般的である。

バターという名前は外観からつけられたもので、乳脂肪分はまったく含まれていない。




▼ジョン・ハーヴェイ・ケロッグ - ピーナツバターの発明者:

 ケロッグ創設者のケロッグ氏は「食料危機を救うのは豆類だ」と信じて疑わなかった。

今ではコーンフレークで有名だが、同氏はピーナツバターを製造する方法の特許を取得し、

改良したグラノースを発明した、由緒ある開発者によって生み出されたピーナッツバターですが、

しかし、彼らの最初の製品はグラノーラと呼ばれる穀物の混合物でした。


 このようにアメリカの食文化を代表する存在ともいえるピーナッツバターは、

19世紀にコーンフレークの開発者として知られるジョン・ハーヴェイ・ケロッグによって発明されています。

菜食主義のセブンスデー・アドベンチスト教会の信者であり医学博士であったジョンは、

弟のウィル・キース・ケロッグと共に保養所の医療スタッフとして参加し、

日々の活動の中からピーナッツバターやシリアル食品のグラノーラを開発しています。


 同様に通常の(牛乳で創った)バターの代替品となりうると強く信じたナッツバターを創ったが、

その中でピーナッツ製の物が一番よく売れた。

そこでジョンはサニタスナッツフードカンパニーを創り、ピーナツバターの普及に努めた。

おかげでピーナツバターはアメリカ中で受けれられるようになったのです。


 ジョンと彼の兄弟ウィリアム・キース・ケロッグ(通常はウィルとして知られています)は、

バトルクリークで穀物を焼き上げローラーで潰し、朝食だけでなく他の食事にも適した

さまざまな健康食品を作り出しました。


 もちろん、製品はバトルクリーク・サナトリウムで提供されました。

これらの消化の良い食品は、多くのバトルクリーク患者の消化不良を軽減することを目的としていました。

ケロッグの最も有名な製品がコーンフレークです。


 1894年にジョンはウィルと共に病人食用の薄いパン(初期のグラノーラ)を焼いている際、

失敗して生地を乾燥させてしまい、それを砕いて焼いたところ非常に評判が良く、

これをヒントに研究を重ねてコーンフレークが開発されています。


 ケロッグの兄弟は、水分が調理された穀物を通して均等に動くことができれば

穀物は個々のフレークが保存されベーキングの準備が整った状態で簡単に巻くことができる

という事実を発見したのでした。

新しいフレーク状の製品はグラノースと命名されました。


 こうしてケロッグ兄弟は、1894年5月31日に

小麦、大麦、オートムギ、トウモロコシおよび他の穀物から

フレーク状穀物を製造するプロセスを特許取得しました。


 ケロッグ兄弟によるこの発明は、西洋の食生活を変えました。

穀物は朝食用テーブルに現れ毎食に適したものとして、

だが実際には食事の間のスナックとして宣伝されていました。


 1884年にカナダの化学者( 薬剤師 )マーセラス・ギルモア・エドソンが

ピーナッツペーストの特許を取得した。(米国特許第306727号)

エドソンは当時の共通の課題である、

固体食品をほとんど噛むことができない人々にとって美味しく栄養価の高い食材として、

ピーナッツペーストを開発しました。

この特許は、ピーナッツが「液体または半流動状態」に達するまで、

焙煎ピーナッツを粉砕するプロセスを記載している。

また彼はその一貫性を強化するためにペーストに砂糖を混ぜた。

なおピーナッツペーストは当初6ポンド/ポンドで販売されました。


 1894年にセントルイス出身のジョージ・ベイレというビジネスマンは、

軽食の形でピーナッツバターを生産し販売した。


 そして1895年にケロッグ博士がピーナッツバターを発明しました。

これはピーナッツを焙煎するのではなくボイルした「ピーナッツ」を使用し、

ローストピーナッツを2つの加熱面の間で粉砕するピーナッツペーストの特許を取得したのです。


 彼は肉の代用品としてピーナッツバターを患者に提供しました。

なぜなら、患者には多くのたんぱく質を含む食べ物が必要でしたが、

ピーナッツバターは噛むことなく食べることができるからです。

なお最初ピーナッツバターは、高価な医療機関で提供された製品として最初に普及したので、

裕福な人々のための食糧だった。


 なお初期のピーナッツバター製造機だが、

ジョン・ハーヴェイ・ケロッグのバトル・クリーク・サニタリウムで働いていたジョセフ・ランバートは、1896年に彼自身の手動のピーナッツバターの粉砕機を販売し始め、

1903年にアンブローズ・ストラウブ博士によって開発されたピーナッツ・バター製造機が特許を取得した。


 1904年にピーナッツバターはセントルイス世界博覧会で初めて出品されました。

そしてピーナッツバターは、世界の戦場でおいしいタンパク質の豊富なソースとして役立ち両世界戦争で

ピーナッツバターは武力配給の不可欠な部分となった。


またこの1904年のセントルイス万博で、日本は遠州の落花生が世界一に輝いた。


 1906年には兄弟で今日も続く会社を設立していますが、

ジョンは弟のウィルに経営のほとんどを任せて、

優れた外科医としての活動を晩年まで続けて人々の健康向上に対する情熱を失うことはなかった。

(意味深)


 なぜならその後も身体を浄化するためヨーグルト浣腸を提唱したり

浣腸マシーンの発明にも成功しています。


 ジョンがウィルに会社を任せっ切りにしていた事については、

事業化に当たってコーンフレークの口当たりを良くするために砂糖を添加するかどうかで大喧嘩をし、

絶交してしまったためともいわれ、砂糖の使用に断固反対したジョンの健康志向を伺う事ができます。


 やがて1914年までには、多くの会社がピーナッツバターを作るようになっていましたが、

1922年、化学者ジョセフ・ローズフィールドは、

部分的に水素化された油を用いて油分を分離しないようにかき回す

滑らかにさせたピーナッツバターを作るプロセスを発明した。


 1928年にローズフィールドはピーターパンピーナッツバターを作った会社に発明を許諾し、

1932年にはスキッピーという名前でピーナッツバターを生産し始めた。

Skippyブランドの下で、ローズフィールドはクリーム状ピーナッツバターを粉砕する新しい方法を開発し、

より滑らかな一貫性を与えました。


 彼はまた、ピーナッツバターにピーナッツの断片を混ぜ、

最初の「チンキー」なスタイルのピーナッツバターを作りました。

1955年、 Procter&Gambleは、レシピに「砂糖と糖蜜」を使用したため、

他のブランドよりも甘かったJifというピーナッツバターを発売しました。




▼「ピーナッツバター」と「バターピーナッツ」の違いは?

 「ピーナッツバター」とは、乾燥したピーナッツを炒って砕き、

ペースト状になるまでミルやフードプロセッサーにかけた加工食品で、

ジャムのようにパンに塗ったり、和え物や洋菓子、料理のタレやソースの材料にするなどして食されます。

「ピーナッツバター」は、ピーナッツに含まれる油分によりペースト状になるため、

副材料はほとんど使用されておらずバターという名称がつくものの乳脂肪分は全く含まれていません。


 日本においては、砂糖などで甘味をつけたものや、「ピーナッツバター」をベースに、

砂糖や水あめなどの糖類、クリーム、ココアバター、食塩、脱脂粉乳などで調味し、

パンなどに塗りやすくしたものを「ピーナッツクリーム」として販売しているものが多いです。

カタカナでは「ピーナツバター」と表記されることもあります。



 一方「バターピーナッツ」とは、

渋皮を除いたピーナツを油で揚げ、食塩・バターなどで風味を加えたもの。

またピーナッツを炒ってバターなどの油脂を絡めて味付けした菓子をいい、

おやつやおつまみとして食されることが多いです。

「バターピーナッツ」は和製英語で、「バターピーナツ」と表記されることや

「バタピー」と略されることもあります。


 なお、「バタピー」といった場合、パーム油などの植物性油脂と食塩などを使用し、

バターを一切用いていない商品の商品名として使用されることも多く、

「バターピーナッツ」の略ではなく、バター風味のピーナッツを指す呼称になっているといえます。



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