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「まささん、リバースする」の巻き

 ディナーを終えたまささんたちは、まっすぐ部屋に向かいます。


 理由は簡単。


 いささかハイペースで飲みすぎたまささんが、沈没寸前になったからです。


「まさちゃんは、相変わらずお酒に弱いね」


「すいません。うえっぷ(心の声:く~、情けない)」


「お酒の強い弱いはひとによるよ。まさちゃんが弱いのは、体質だから仕方ないよ。でも」


「でも?」


「自分のペース守れないのは、まさちゃんの責任ね。その年でおぼえてないのは、コドモだよ」


「(心の声:あなただけには言われたくないです、はい)」


 その後、無事部屋に戻ったまささんは、そのまま布団の上で横になります。


「う~、胃が重い~」


「リンゴジュース飲む?」


「助かります」


「しばらくそのままでいたらいーよ。眼鏡、預かるね」


「電気も消していただけたら幸いです。


「わかたよ~」


 仰向けになって身体を休めるまささんですが、気持ちの悪さが収まりません。


 どうにもこうにも我慢できなくなって、ついにはトイレに向かいます。


「(心の声:いかん、吐きそう)」


 ですが、暗い部屋の中、眼鏡の位置がわかりません。


 何を隠そう、まささんは鳥目なのでした。


 そこでそのままトイレの扉を開けるのですが、今度は明かりのスイッチが見えません。


 手探りでスイッチを探すまささん。


 そんなまささんを、トイレの匂いが襲います。


「(心の声:マズイ!)」


 食道を駆けあがってくる吐瀉物。


 懸命にこらえようとするまささんですが、抵抗は無駄に終わりました。


 便器のある概略位置に発射しますが、数割が目標を外れて床の上へと着弾します。


「まさちゃん! 大丈夫だいじょぶ!?」


 誤って押した呼び出しボタンに駆け付けてきたホテルスタッフとねねさんとに介抱され、みっともない姿を見せてしまったまささんなのでありました。

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