「まささんねねさん、温泉宿に出発する」の巻
(ねねさんの愛犬テバを嫌ってほどに散歩させたまささんは、いったん帰宅して着替えてきたねねさんを連れて、予約した温泉宿に向かうのでした)
「では、出発しましょう」
そんなまささんに、ねねさんが質問します。
「まさちゃん。温泉まで、クルマでどれぐらいかかりますか?」
「そうですね~、ここからだと、三十分ぐらいだと思いますよ。だから、現地に着くのは、だいたい四時過ぎぐらいってところですね」
「うーん、楽しみね。わたし、韓国のお酒持てきたよ!」
そう言ってねねさんが取り出したのは、緑色した一本の小瓶。中には、無色透明の液体が充填されています。瓶に張ってあるラベルを見ながら、まささんは中身の推測をします。
「ほほう、焼酎ですか?」
ハングル文字はさっぱりなまささんでしたが、幸いにも瓶には漢字が書いてありました。それを見て、まささんは内容物を予想したのでした。
「そう。これをキンキンに冷やしてから小さいグラスでグイてやたら、もう半端じゃなく美味しいよ!」
「部屋に冷蔵庫があればいいんですけどね。というか、ないわけないか(心の声:いまどき、ラブホの部屋にさえ冷蔵庫があるんだからね)」
「まさちゃん。途中でコンビニ寄て、いろいろ買い物していきましょう。お菓子とか、おつまみとか」
「いいですね。二日酔い対策の品も、一緒に仕入れていきましょう」
「二日酔いには、ソ○マックいいですよ!」
「甘いコーヒーも効きます」
「コーヒー、ですか?」
「二日酔いっていうのは、肝臓がアルコールを分解するのに糖分を大量消費することで、脳みそが糖分不足に陥るのが原因です。脳みそは、糖分以外の栄養を吸収出来ない造りになってるんですよ。だから、お酒を飲んだら、ついでに『甘いコーヒー』を飲んでおくと、二日酔い予防になるわけです。缶コーヒー一本で十分なんで、一度試してみてください」
「おゥ、さすがはまさちゃん、なんでも知てるね!」




