「まささん、罵られる」の巻
(イベントデーに予約を入れたまささんが、「さて、どんな作戦を採ろうかな」と計画を練っていたある日、一本の電話がまささんのもとにかかってきたのでありました)
「もしもし、まささんですが?」
『おう、まささんか、久し振りだな。元気してたか?』
「なんだ、○○か。珍しいな。そっちこそ元気してたか?」
『おかげさまで、親子共々健康そのものだ。ところでおぬし、年末の休みはいつからだ?』
「クリスマスイブの二十四日からだ」
『ほう。それはよかった』
「?」
『実は、むかしの面子で忘年会をやろうと思っとるんだわ。で、イブの日に寂しい男どもを中心に飲み会をだな──』
「あー、その日は悪いがパスさせてくれ」
『何故だッ! おぬしのようなロリ変態がその日に予定などあるはずあるまいッ!』
「決めつけるなよ。つーか、誰がロリ変態だ、誰が。セクシー小学生に手を出しかけて、危うく警察沙汰になりかけた男にそんな称号付けられたくないぞ」
『そういえば、そんなこともあったっけなァ──』
「遠い目をしたって無駄だ。俺は、そんなおまえさんが嫁をもらって子供までいることのほうが驚きだわ」
『まささんよ、愛は常に常識を越えるのだよ』
「名言だな。いや、この場合は迷言か」
『まあ、そんなむかしのはなしはこっちに置いておいてだな……おぬしまさか、その日オナゴとのプレイがあるなどとは言うまいな』
「言って悪いかソーセージ」
『あたりまえだ。まささんのような底辺在住夢追い人が、寄りにも寄って貴重なオンナの数時間を略奪するなど、まさに神をも恐れぬ暴虐だぞ! レイプにすら匹敵する!』
「言いたいことはわからないでもないが、言いたいことはそれだけか? とにかくその日はスケジュールがあるので空けられんのだ。悪いが別の日にするか、俺なしで楽しんできてくれ」
『はァ……せっかく個室を借り切ってコスプレ忘年会をしようと目論んでいたのに、おぬしが来なければ面白さ半分じゃないか。こっちはおまえさん用に特注のコスチュームまで用意したんだぞ。どうしてくれる!』
「自業自得だ。だいたいろくなコスチュームじゃないんだろ? おまえ、以前中年男にスク水着せた実績あるもんな」
『あれは地獄絵図だった』
「自分で言うなよ、気持ち悪い。ちなみに今回はなんのコスプレさせるつもりだったんだ?」
『ああ、今回はウルトラ怪獣のコスプレを準備したんだ。グドンとかアントラーとかベムスターとかをだな』
「(心の声:意外と真面目な選択じゃないか)そ……そうか。で、この俺には何をやらせるつもりだったんだ?」
『一応二択で選ばせる予定だった』
「何と何を?」
『タッコングとツインテール』
「行けなくて正解だったわ」




