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再現バトル

ギイン


ガキイ


 ヒデは防御を重視して、隙を見せないようにしている。

前回の教訓から、不用意に攻撃を仕掛けてこない。

防具はエルダー・ドラゴン製か、良いモン装備してるな。

ドラゴノイドは攻撃、防御、スピードのバランスが良い。

単純なSTなら、こちらがまだ上だろうが。


 しかも周囲のプレイヤーは邪魔にならないように近寄らないが、遠距離からヒデに補助をかけている。

うーん、集団なら集団で連携の隙を付けるんだが。

意外に考えてるな。

だが、1対1でそう長く持つかな?

魔法とのコンボで一気に攻めようとすると


「いたわね。兄貴」


 ああ、そういやお前もいたね妹よ。

従魔に乗ったリエとアキが援軍に駆けつけてきた。

ふむ、タクの代わりにアキだが第2試合の再現だな。

いいだろう、かかってこい。


 ……なーんて言うとでも思ったか。

正々堂々? ネクロスの件で懲りてるわ!


「カリス! 拠点を落としてしまえ!」


 即座に上昇し、拠点を目指すカリス。

動揺が走る第1サーバー部隊。

そこにありったけの暗剣を飛ばす。

狙いはヒデ達に補助をかけていた連中。


ズドドドドド


 ヒデ達を無視して周囲のプレイヤーに止めを刺していく。

フハハハハ、前回はどうせ倒さなければだったが、今回は違う。

倒しやすい奴を倒して、数を減らせばいいのさ。


「あ、兄貴、卑怯よ!」


「逃げるな!」


 なんとでも言え。

規模が変われば作戦も変えるわ。

馬鹿正直に相手の舞台で戦うかってんだ。

俺は剣闘士じゃないんだよ。

暗殺、かく乱開始だ。


 防衛の指揮を執っている連中を次々に仕留めていく。

徐々に第1サーバーの連携が崩れ始めた。

やっぱり集団戦の弱点は頭だな。


「待てー! クソ兄貴ー!」


 リエが追いかけてくる。

あいつ自分が飛び回ると、混乱が酷くなる事自覚してないのかよ。

相変わらず頭に血が上ると、周りが見えなくなるな。

一応あいつも幹部クラスみたいだし、相手してやるか。


ドオオオオン


ズズン


「!?」


 その時、轟音が響きカリスが墜落していった。

何だ? どうしたんだ?

拠点の一部も吹っ飛んでいる。

しかし、カリスの攻撃による物じゃなさそうだ。


「ふふふ、第4サーバーの置き土産。威力は抜群ね」


「なんだと?」


「兄貴達自慢の大砲。アレを第4サーバーもコピーしようとしてたの。でも、暴発とか色々あって実用化できなかったらしいわ」


「じゃあ、何でここにある」


「一発撃つと爆発する欠陥品だけど、いくつか壊れた物を貰っておいたのよ。そいつを修理したの」


 なるほど、中位鉱石だと暴発、上位鉱石でも砲身が持たないって話だったもんな。

初めから使い捨てにしたってわけか。


「お前らの拠点も壊れてるぞ」


「あのドラゴンを倒せるなら安いもんよ」


 確かにカリスのダメージは大きそうだ。

魔法も使われないし、パワーアップは無理か。

ならロンギヌスで……。


「逃がさないわよ」


 おおっと、気が付くと上空まで囲まれていた。

これは切り抜けるには時間がかかりそうだ。


「近付いたら確実にやられるわ。距離を取って!」


「はあはあ、追い付いたぞ……」


 チッ、ヒデまで来やがったか。

周りの敵は容赦なく魔法を撃ってくる。

リエ達はフレンドリーファイアーなのでダメージが小さい。

こっちも魔法を連発するが分が悪いな。


 このまま行けば、連中は俺を相当追いつめられただろう。

やられるつもりは、さらさら無いが。

ルドラの衣の暴風が俺をガードし始める。


 おお、驚いてるな。

いいだろう、これ。

まんまテュポーンの能力だからな。


ドゴオオオオオ


 2発目の主砲コピーが放たれる轟音。

かわしきれなかったカリスが、遂に力尽きる。

拠点はすでに半壊していた。

おいおい、いいのかよ、あれ。


使い魔の全滅を確認


 ふむ、後は……。


キュ~


 俺の意を汲んだリーフがステルスしたまま離れていく。

次はHPの調整だな。

目に物を見せてやろう。

この程度の人数返り討ちにしてやる。

遂に使い魔全滅。


次話、虐殺が始まる?

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