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ヴァンパイア


 席に着いたもも達に、痩せ型の男が水を配りながら「本日はメニューが全て私のお任せになっておりますが宜しいでしょうか?」と聞いた。


桃が「あぁ!宜しいです!みんな腹ペコなんで、腹一杯食わしてくれ!」と笑顔で言うと、続けてゴリがうま子を指差して「うま子にもミルクとお菓子を頼む」と言うと、痩せ型の男はニコ〜ッと笑い「かしこまりました。すぐご用意致します」と言って、奥の厨房に入って行った。


ツクヨが疑った顔をして「あの男、怪しさプンプン丸だな!」と言うと、不死子ふじこも「せやな、気を引き締めんとな!」と言った。

ジュジュは辺りを見回してオドオドしていた。


しばらくみんなで雑談していると、痩せ型の男が台車を押してスープを運んで来た。


それをテーブルに並べると痩せ型の男は「本日のスープはこの辺りで取れた、厳選されたキノコのクリームスープです。お口に合うといいですが?」とニコッと笑った。

そしてうま子の前にミルクと大量のお菓子を置いた。


とてもいい匂いのするそのスープに、みんなよだれ顔で両手を合わせて「頂きまーす!」と言って食べ始めた。


「うんめー!」「おいしー!」と言ってみんなで食べていると、痩せ型の男は満足そうに「でわ、次の料理の準備をしてきます」と頭を下げ、厨房に戻って行った。


ゴリがジュジュがスープに手を付けないでいるのを見て「どうした?魔女っ子ちゃん?食わないのか?」と聞くとジュジュはハッとして「えっ!?あぁ、もし毒が入ってたらと思ったら、、」と言うとゴリは笑って「はははっ!毒なんか入ってないよ!俺の鼻は毒を見分けられるんだよ!だから、、うっ!!」と言って苦しそうに口を押さえてテーブルに倒れた。


ジュジュは驚き「ぎゃー!!やっぱり毒入りだー!」と言うと、桃が大笑いして「にゃははっ!ゴリ!魔女っ子、本気にしてんぞ!」と言うとゴリは顔をあげてニッコリとジュジュに笑った。


続けて桃が笑い「にゃははっ!俺とゴリは山に居たから大抵の毒は効かねぇーんだ!それにゴリは、やべー食い物はすぐ分かるしな!」と言うとゴリは「そうそう!何回も食って死にかけたから、間違い無いぜ!!」とハンサム顔で親指を立てた


それを聞いた不死子は「死にかけとんのかい!」とツッコミ、ツクヨは「ゴリ様、たくましいのね」と言った。


それを聞いたジュジュは恐る恐るスープを口に運ぶと「美味しい!」と言ってゴクゴクとスープを飲んだ。


みんなニッコリ笑い、桃が「なぁ!毒なんか無いだろ!」と言うと、ジュジュもニッコリ笑い「うん!とっても美味しい!」と言った。


すると厨房から痩せ型の男が出てきて、「本日のお肉とご飯になります」と言ってまたテーブルに並べ始めた。


並べながら「本日のお肉は野良牛のステーキです。そしてご飯はガーリックライスになっております」と言った。


並べ終わりまたみんなで食べ始めるとゴリが痩せ型の男に真剣な顔で「なぁ、その殺気は俺達に向けてるのか??」と肉を食べながら言った。

すると桃が「あぁ!せっかくのうまい飯が台無しだな!」と肉を食べながら言った。


痩せ型の男は一瞬構えるが、肩の力を抜いてため息をついて「ふぅー!、何度も殺ろうと思いましたが、、全員殺す事は不可能みたいですね!あはははっ!」と両手を肩辺りまで上げて笑った。


続けて痩せ型の男が「私の名前はノスフェラ、ここで料理屋をやっているヴァンパイアです」と言う不死子、ツクヨ、ジュジュは驚いた顔をした。


桃達も自己紹介をすると、ノスフェラは「そうですか。では、あなた方があのくれないを討ったのですね?そーですか、、」と言うと、ノスフェラは真剣な顔で「少しお話ししても宜しいですか?」と言った。


桃は「あぁ!いいよ!俺達飯食いながらでもいいか?」と言うとノスフェラはニッコリ怪しく笑い「はい、構いません、料理のスパイスにでもして下さい」と言った。


ノスフェラは手をポンと叩き「話しの前に、少し見て欲しい物があるのですが、席を立って、着いてきて貰っていいですか?」と言うと、みんな不思議そうに頷き、ノスフェラは奥へと歩き出し、桃達はノスフェラの後を着いて歩き出した。


綺麗に着飾った廊下を歩き、綺麗なドアをノスフェラが開けた。


そこは絵画や、綺麗な花が高価な壺に飾られて、とても素敵な部屋だった。


ノスフェラはベットに近付き、薄いレースカーテンを開けると「「我が妻のエミアです。訳あって今は眠ったままですが、、」と言った。


そこには身長160センチ、胸の大きな、キリッとした顔の女性が寝ていた。


桃が「死んでんのか?」と聞くと、ノスフェラは「いいえ、生きてますよ。ただ心臓を取られてしまいましてね」と言うと、レースのカーテンをシャッと閉め「では、戻りましょう」と言ってみんなで部屋を後にした。


食事の場所に戻り、みんな席に着くと、ノスフェラも椅子に座り足を組み「さて、どこから話しをしますかね?んー、、私がヴァンパイアになった話しからでもしますか?」と言って怪しく笑った。



           続





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