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吸血鬼の山


 もも達は山道に向かって、ドンドンと進んで歩いて行った。

桃とゴリは木の枝を手に持って、そこら辺の木や葉っぱをペシペシ叩き、歌を歌いながら上機嫌で山道を歩いていた。


するとジュジュが周りを気にしながら「あの〜、多分ですけど、、この山、罠だと思うんですけど、、」と言うと桃は笑い「にゃははっ!そーだろな!」と言った。


ジュジュは驚き「じゃあ、何で山道に入ったの?普通に行ったら良かったのに、、」と言うと桃はまた笑い「にゃはー!だって普通じゃつまんねーだろ!旅はなんかあるから面白いんだよ!なぁ!ゴリ!」と言った。


ゴリも笑い「ははは!そうそう!何か起きなきゃ、いい景色見て、美味いもん食って、寝るだけになっちゃうだろ!そんじゃ、つまんねーよ!近道して見る景色より、遠回りして見る景色だろ!」と言うと桃とゴリは拳と拳をコツンとぶつけて笑った。


ジュジュはポカーンとして「じゃあ、危険が分かっていて、わざとあの村人の話しに乗っかったって訳??」と言うとツクヨが「そー言うこったね!まー、一緒に居れば退屈はしないよ!私達が死ぬまではちゃんと守ってやるから心配すんなって!」と言った。


不死子ふじこも笑って「はははっ!そーそー、ウチらがやられるまでは守ったるから!やられたらすぐ逃げーや!」と言った。


ジュジュはまたポカーンと顔をして、そして神妙な面持ちで不死子に「あの、、トイレしたいです」と言うと不死子は「んっ?そんじゃそこの草むら行こか」と言って桃達に声をかけて草むらに入って行った。


少し経つと勢いよく草むらからジュジュを抱えた不死子が走って来た。

不死子が叫びながら「ぎゃー!アカン!熊や!でっかいでぇー!!」と言うと、桃とゴリがニヤッとして桃が行こうとすると、ゴリが桃の肩を掴み「ジャンケンだ!」と言うと桃は笑って「にゃははっ!1回勝負だかんな!」と言った。


二人は向き合い「最初はグー!ジャンケンポン!」と言って桃はグーを出し、ゴリはパーを出した。

ゴリは小踊りしながら「よっしゃー!俺の出番!」と言うと桃は悔しそうに「男ならグーだろうが!」と言った。


不死子の後ろを、3メートル近い熊がドタドタと追いかけてくる。

不死子が「ジャンケンしとる場合かっ!はよしばいたって!」と走って来る。


ゴリは大きく息を吸い込むと、ポコポコとドラミングして熊に向かって勢いよく走り出した。


走り出したゴリは熊にタックルをすると、熊は「ぐおぉ」と体勢を崩しよろける、ゴリはフワッと大きく飛び上がり、熊の頭めがけて両手のハンマーパンチをドカンとお見舞いした。


地面に叩きつけられ、白目をむく熊に向かってゴリが「俺の仲間をランチのメニューにするには、お前さんじゃちと役不足だな!」と言いみんなの所に帰って来た。


不死子が「いやー!危なかったわ!ウチもジュジュと一緒にシャーっていったろかな思って、後ろ見たらこいつおんねんも!完全にバコーンいかれたかと思たわ!」と笑いながら話すと、ジュジュが泣きながら「うっうっ、、まだ半分しかしてなかった、、うっ、」と言うとみんな笑った。


桃が笑いながら「にゃははっ!パンツ履き替えとけよ!」と言うとジュジュは恥ずかしそうにコクッと頷くとパンツを履き替えた。


そしてまたしばらく歩くと不死子が「なぁ?なーんか、さっきから視線感じへんか??」と言うとゴリが笑って「ははっ!森に入ってからずーっと見られてる感じするな!」と言った。


すると桃が笑って「にゃははっ!殺気も強くなってきてんな!近くになんか居るかもな!」と言った。


辺りには蝙蝠が目を光らせて、まるで桃達を監視する様に怪しく木にぶら下がっていた。


するとツクヨが鼻をクンクンさせて「おいっ!みんな、めちゃくそいい匂いするんですけど!」とまた鼻をクンクンさせて、匂いのする方に歩いて行った。


歩いて着いた先には、明らかに怪しい洋館が立っていた。


それを見たジュジュは「うん!絶対入っちゃダメなやつだわ!はいっ!引き返しますわよ!」と言うと四人は、エッ?何で?と言った顔をした。


桃が鼻をクンクンさせて「すっげー美味そうな匂い!なぁ!ここ飯屋だろ!?ここで飯にしようぜ!」とウキウキしていた。


ゴリもニヤニヤして「ワクワクが止まんねー怪しさだな!」と言い、不死子も「ウチも腹ペコやわ!むっちゃ食ったろ!」とノリノリだった。


ツクヨはジュジュの顔を見て「ふっ!諦めろ、そして食事を楽しめ!何が起きても全力で楽しむんだぞ!」と言った。


ジュジュは涙目で「あいっ!」と元気よく返事をした。


桃達が洋館の入り口に着くと、桃が扉を開けた。

カランコロンと音と共に、ギィーと開く扉、すると桃が「すんませーん!飯食わして欲しいんだけど」と言うと奥から、見た目は40代、身長183センチ、痩せ型、緑の髪をオールバックにして、紫のストライプのスーツを着た男が、色白の顔でニヤ〜ッと笑い「五名様で宜しいですね?こちらの席へどうぞ」と言って、桃達を席に案内した。




           続




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