可愛い物好き
戦闘が始まって数分で、1番偉い大人が手をコネコネさせながら「いや〜こんな強いなら、強いって言ってくださいよ、僕達勝てると思って勘違いしちゃったじゃないですか〜、もう人が悪いんだからっ!」と媚を売るように言ってきた。
桃は「あぁん!お前らが向かって来たんだろ?それにお前のバカ息子が、うま子虐めてるからむかついてぶん殴っただけだよ!あの馬、貰っていくからな!!」と言うと偉い大人が「それは大変失礼しました!もう馬は虐めるなと言いますので、そして馬も持って行って構いませんので、どうか私達を虐めないでくださいー!」と頭を地面に擦り付けながら言った。
桃は嫌そうな顔をして「もういいよ!なんか気持ち悪りぃー奴だな!」とベロを出して言った。
続けて「俺達寝る所探しにここに来たんだよ、宿屋に案内してくれよ!」と言うと偉い大人が立ち上がり「はぁははっ!直ちにこの村1番の宿にご案内しますぅ〜!着いてきてください!」と言って歩き出した。
宿屋に案内された桃達は、お風呂に入ったり、ご飯を食べ部屋でゆっくりしていた。
ジュジュがニコニコしながら「ずーっと一人だったから、みんなでご飯やお風呂は楽しいね」と言うと不死子が桃とゴリを指差して「そやな!特にこの二人はめちゃくちゃやから、一緒におると楽しいで!」と言った。
するとゴリがツクヨを乾かしながら「なぁ、セオリー通りにいくと、多分あいつらここに攻めてくるよな??」と桃に言うと桃は「んー!来たらまたぶっ飛ばせばいいんじゃない?」と返した。
ゴリは「そーなんだけど、、ゆっくりみんなで寝たいよな〜!逆に先に行って、やってきちゃうかな?」と言った。
ツクヨが笑って「あははっ!ゴリ様、それじゃゴリ様のが悪党じゃん!」と言うと、ゴリはふざけた感じで「えっ?俺達、悪党じゃないの?」と言った。
そのやり取りを聞いて、みんな笑った。
不死子が、床に寝そべり楽しそうに、みんなを見つめるうま子を見て近寄り「なんや!なんかニコニコしてるように見えんな!楽しいんか?」と頭を撫で「そや!三つ編みの約束してたな、今からしたるわ!」と言ってうま子の立て髪を三つ編みにしていった。
そのまま夜が更けていき、みんな眠りに付き朝を迎えた。
ゴリが目を覚ますと、うま子も起きていて、ゴリが「何もなかったな、散歩でも行くか?」とうま子を連れて村を歩き始めた。
ゴリが村を歩き、朝やってる店を見つけて店員さんに「コーヒー1つとミルク1つ」と言うと、店員は怯えながら「おっ、、お代は結構です!」と言った。
ゴリは「んっ?あぁ、昨日brotherにぶたれた奴か?変な気使うなよ、ちゃんとお代は置いてくよ!」と言ってお金を払い、広場まで歩いて行った。
うま子にミルクを飲ませると、うま子は美味しそうにゴクゴクと飲んだ。
ゴリがバックから人参を出して「食うか?」と言うとうま子は首をブルブルと振って嫌がった。
ゴリは「人参食わねーのか?」と言って笑いながら「んじゃ!これなら食うか?」とふざけてクッキーを出すと、うま子は目を輝かせてパカパカと蹄を鳴らして喜んだ。
ゴリが笑って「はははっ!可愛い物好きか!可愛い奴だな!ほら!食え食え」と言ってクッキーをうま子にあげた。
宿屋に戻ると桃以外みんな起きて準備をしていた。
ゴリが微笑んで「ふふっ、brotherまだ寝てんだな!」と言うと不死子が「あぁ、まだ寝てるわ、また起きへんくなるか思うと心配になるわ!」と喋ってると、桃がムクッと起き上がり、眠そうな顔で「おはよー」と言って起きた。
不死子が「おはよ!やっと起きたな!あんま寝てたら置いて行こうか思たわ!あははっ!」と笑うと桃も笑って「にゃははっ!起きて一人は流石に寂しいな!」と言ってベットの上に飛び上がると、膝を曲げて座り「さて!行くか!」と言うと、みんな頷いた。
宿屋を出ると村の人10人ぐらいが宿屋の前に居た。
桃がニヤッとして「なんだ?やられたりねぇーか?!」と言うと村の偉い人が焦りながら「いえいえ、アレデル国に向かうと聞きまして、近道をお教えしたくて来ました」と言った。
続けて村の偉い人は村の裏の山を指差して「あそこの山を超えると、アレデル国の近道になります。多少道は険しいですが、あなた達の強さなら何の問題もないでしょう」と言うと、桃はニコッと笑い「OK!わかった!色々とありがとな!」と言って山の方を目指して歩き出した。
村人達は桃達の背中を見送ると、一人の青年が「なぁ、村長、、あの山に行かせて大丈夫なのかよ?」と言うと村長は太々しい顔で「ふんっ!どうせ寝込み襲ったって勝てやしないだろ、あの強さじゃ!でもやられっぱなしじゃ胸糞悪いだろうが!だからあの山に行かせてやったんだ!あの吸血鬼が住む山にな!あーはっはっ!あいつらにもいい薬になるだろ!」と言った。
青年が顔を引き攣らせて「あ、、ははっ、そうだな、、ああいう奴らは少し痛い目を見た方がいいんだよな、、でも、、あの山はやりすぎな様な、、」と言って、村人達はそれぞれの家に帰って行った。
続




