世界に届く記事
城に戻った天音は急いで式典の会場に向かって走って行った。
式典の扉の前に居た兵士が、天音を見るなり「お待ちしておりました!こちらです!」と扉を開けた。
天音は部屋に入るなり「遅れて申し訳ありませんでした!!」と頭を下げると、ナギ国王が優しい声で「ふふっ、時間ピッタリだ!天音、席に着いてくれ。さぁ!皆んな式典を始めよう!」と言った。
天音が席に着くと、ナギ国王が立ち上がり「この度の戦い、誠に感謝する!皆の力が無ければこの国がどうなっていたか、、よって、皆に褒美を渡したいと思う!」と言った。
ナギ国王は紙を取り出すと「アラガ、銀太郎、前へ!」と言うとアラガと銀太郎が、国王の前に膝を着いた。
ナギ国王は「アラガは軍隊長に任命する!銀太郎はその軍の副隊長に任命する!頑張ってくれ!」と言うと、アラガ、銀太郎は頭を下げて「ありがとうございます!」と言って席に戻って行った。
続けてナギ国王は「オーニー13世前へ!」と言うと、オーニー13世が、国王の前に膝を着いた。
ナギ国王は「そなたは特殊部隊隊長に任命する!内容はまた後で詳しく話す。頑張ってくれ!」と言うとオーニー13世は嬉しそうに「ありがとうございます!」と言って席に戻って行った。
続けてナギ国王が「天音、前へ!」と言うと天音が国王の前に膝を着いた。
ナギ国王は「本当に皆んなを引っ張ってよくやってくれた!そなたはこのオノゴロ軍、総隊長に任命する!頼んだぞ!」と言うと天音は「ありがとうございます!我が身尽きるまで、この大剣折れる事なく振るわせて頂きます!」と言って席に戻った。
ナギ国王は「これにて式典は終了とする!各々のやる事は追って話しをしていく。では住み良い国作りを共に頑張ろう!以上!解散!」と言って、式典は幕を閉じた。
式典が終わり天音が部屋に居ると、ドアがコンコンとノックされた。
天音が「どうぞ」と言うとアラガが入ってきた。
手に紙を持ったアラガがニコニコしながら「隊長、桃達には会えたか?」と聞くと、天音はニコッとして「あぁ!会えたぞ」と言うとアラガは「ふふっ、よかった」と言った。
アラガが天音に紙を見せて「そうそう、今回の戦いが記事になってたんだよ。読むか?」と言うと天音は「んっ!記事?!あぁ!読ましてくれ!」とアラガから新聞の記事を受け取った。
その記事にはこう書いてあった。
(オノゴロ国!ついに紅の悪政から脱却!オノゴロの大剣の活躍により、見事に国を取り返した模様!そこに手を貸した、四人組の存在も大きかったか!私はこの四人組はいずれ、世界を正しい方向に導いてくれる存在になる様な気がしてならない、、これからもこのオノゴロ国と四人組の動向に、私は期待している。この記事を最高にくそったれなマイメンに贈る)【スクープ】
これを読んだ天音は笑い「はははっ!私が載ってるな!」と言うとアラガは悔しそうに「俺や銀ちゃん、オーニーは載ってなかった、、四人組は桃達だもんな!まだまだ頑張んないと!」と言った。
天音は窓から青空を見上げて微笑み「あぁ!頑張んないとな!!」と言った。
この記事をスクープは毎日の様に世界中を飛び回り、配って回っていた。
日本の国では記事を持った二人組の男達が走っていた。
男達が屋敷の引き戸を勢いよく開けて「姉御ー!姉御!姉御ーー!!」と言うと、そこには160センチぐらい、金色の髪の切りっぱなしボブのとても綺麗なキツネ顔の女性が、派手な上着を肩に羽織り、胸までサラシを巻いて、金色のキセルを手に持ち「お前らやかましい!早くオノゴロに行く準備は出来たのか?」と言った。
男達は「それがオノゴロ国救われたみたい」と言うと姉御は記事を男達から奪い、読むと笑い「あっはっは!俺が助けに行くまでも無かったな!なぁ!ミヤモット、コジュー!」と言ってあぐらをかいて座った。
ミヤモットが「よかったな!姉御、国が救われて」と言うと姉御は笑って「あっはは!少しヤバいかと思って用意したが、心配いらなかったみたいだな!」と言った。
すると屋敷にまた一人走ってきて「テラスさん!ミヤモットさん!コジューさん!また港に鬼が来ました!」と言った。
テラスはキセルをプァーっと吹かしニヤッと笑い「さぁ!お前ら!鬼退治に向かうぞ!光の速度について来れるか?!」と言って、体を輝かせて走って行った。
そしてアレデル国ではエルーザ女王の元にバナが記事を持って「ねぇ、エルーザ、オノゴロが鬼から救われた見たいよ!この四人組、ここにも来てくれるかな?」と言うとエルーザは微笑み「ふふっ、明るいニュースもあるものね、そうね!来てくれるといいわね」と言った。
プライド国では盗賊団のジンが記事を読み、包帯で顔を隠した男に「なぁ?ジューニー、オノゴロが勝ったみたいだな、このプライドも早いとこ片付けないと、何やら臭くなりそうだな、、」と言うと、ジューニーは笑いながら「はっはー!心配ないさー!このジューニー様が守ってやるから!」と言うとジンは頭を抱えて「はぁ〜、俺もお前みたいに生きてみたいよ、、」と言った。
続




