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七転び八起き


 くれないを倒して、皆んなが喜びを噛み締めていると、夜空が紫色になり朝日が昇って来た。

それとともにツクヨはまた銀狐の姿に戻った。

ツクヨはゴリの元に行くと、ゴリは「やっぱ期間限定なのね!」と言うと、ツクヨを抱っこした。

それを見た桃と不死子は微笑んだ。


朝日を皆んなで眺めて天音あまねが微笑み「綺麗な朝日だな…」と呟くと、皆んなニッコリした。


不死子ふじこが天音に「王様探さんでえぇんか?」と聞くと、天音はハッとして立ち上がり「見つけてくる!」と走り出そうとすると、入り口からアラガ、銀太郎、オーニー13世が入って来ると、その後ろから、王様と王妃の姿が見えた。


天音は即座に膝をつき頭を下げると、王様は「頭など下げなくて良い、この度の働き誠に感謝する」と王様と王妃は深々と天音に頭を下げた。


天音は慌てて「とんでも御座いません!私の力不足故、助けるのが遅くなりました!それに私の力など微力で、この者達が居なければ私の大剣は折られていました」と桃達を紹介しながら言った。


王様と王妃は桃達の方を向いて、深々と頭を下げて「天音を助けてくれて本当にありがとう!」と言うと桃は寝っ転がったまま笑って「にゃははっ!気にすんなって!成り行きでそうなっただけだから!」と言った。


すると城外からまだ争いの声が聞こえて来た。


天音がアラガに「外は片付いて無いのか?」と聞くとアラガは悔しそうな顔で「争いは止まらない!沢山の人や鬼が私達の味方をしてくれて、優勢なのは確かだ!その内収まるのを待つしかないかと…」と言った。


王様が王妃を見て「さて、こっからは私達の出番だな」と言うと王妃は頷いた。


王様と王妃は城外が見える場所に行き両手を大きく広げて「さぁ!戦争は終わりです」と叫ぶと、王様と王妃は向き合い、光り輝き二人の間にその光を集めた。


王様はニコッと笑い「我らは二人で1つ!!しかとご覧あれ!!これが創造魔法[天地創造]!!」と言うと、両手を天に上げて光の柱を作った。


光の柱は上空まで上がり、オノゴロ城と城下町に降り注いだ。


壊れていた城や城下町はみるみる直り、その光景を見た戦ってる兵士達は武器を下ろし、城を見上げた。


国王は兵士達に向かって「長く続いた悪夢はもう終わりです!!また人と鬼、手を取り合い1つの国を作りましょう!転んだら立ち上がればいい!!また私の夢に皆んなの力を貸してくれっ!!」叫ぶと、兵士は「おぉーー!!」と声を上げて喜んだ。


その姿を見た桃は笑って「にゃははっ!王様、いい奴なんだな!悪い奴なら王様もぶっ飛ばすとこだったぞ!」と言った。


王様も笑って「はははっ!良かったよ、いい奴だって思われて、私は命拾いしたな!ははっ!」と言うと、続けて皆んなの方を向き「そうだ!君達褒美は何が良い??出来る限りの褒美を与えるぞ!」と言った。


全員桃の方を向くと、桃は自分を指指して「俺??」と言うと、首を曲げて「んー!」と考えて、そしてニッコリ笑い「腹一杯皆んなで飯が食いてーな!あと酒も!!」と言うと、国王はニコッと笑い「わかった!!すぐに用意させよう!しばし待たれよ!」と部屋を後にして行った。


皆んなで疲れを癒しながら、談笑して待っていると、城の者達がドンドンと料理をテーブルに運んできた。


そして国王が戻って来て「さぁ!オノゴロの料理思う存分堪能してくれ!国を救った褒美だ!残さず食えよ!皆の者!」とニヤッとした。


桃と不死子は目を輝かせて「うまそー!頂きます!!」と手を合わせて、料理を掴んでは胃に放り込んでいった。


皆んな席に着き食べ始めると、不死子がゴリに「なんや?今日はエプロンせぇーへんのか?」と聞くとゴリは変顔して「ははっ!体がボロボロだ!今日はキッチンに行ってもいい仕事が出来ねぇ!邪魔しちゃうぐらいなら、たらふく食うよ!」とモリモリ食べ始めた。


それを見た不死子は、闘争心剥き出しの顔で「おっ!なんや?やるんか?普段から食っとるウチらに敵うと思うなよ!なぁ?桃!はははっ!」と笑うと桃も笑い「にゃははっ!おうっ!俺達は鍛え方が違うからな!」と食べるスピードを上げた。


それを見ていたアラガは冷や汗を垂らし「は、ははっ、凄っ、、」と言うと天音は笑い「はははっ!早くしないと我々の食べる分が無くなってしまうぞ!」とアラガのお尻を叩いた。


天音はジョッキに注がれた酒を見つめていると、桃がジョッキを持って天音の隣に座り「大剣!乾杯だっ!この日を待ってたんだろ?飲もう!!」と言った。


天音は少し涙目になり、桃達に「皆んな!この日を迎えられた事に本当に感謝する!!乾杯だーー!」とジョッキに入った酒を一気に飲み干した。


それを見た桃、不死子、ゴリは笑い「気にすんなって!!」と言って、ジョッキの酒を飲み干した。


ツクヨも自由帳に「気にすんな」と書き、ゴリの横で、両手で器用にコップを持ち、酒を飲み干した。


天音はその光景を見て、涙目で「ありがとう」と呟いた。



           続




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