激突
それぞれの戦いがドンドン加速して行く中、桃と不死子は紅の部屋を目指して進んでいた。
桃が不死子をおんぶしながら「ボス鬼ーー!どこだーー!」と言って、向かって来る敵兵を斬り、紅の部屋を探していた。
すると不死子が鍔に揺れるおもちゃを見て、桃に「なんや?刀にゴリラのおもちゃ付けてくれてんのか?」と聞くと桃は「にゃははっ!このおもちゃ見ると力抜けて、大剣に教えて貰った脱力が上手くいくんだ!」と言った。
不死子は微笑んで「それえぇーやろ!買ってあげてよかったわ!なぁ?桃、この戦い終わったら、城下町に一緒に買い物行こーな!」と言うと桃は「おぅ!行こう!」と言った。
そんな会話をしながら進んで行くと、何やら立派な扉が見えた。
それを見た桃はニヤッして「あれだな!あそこからボス鬼の臭いがプンプンするぞ!」と言って、走り出した。
ドンドンと扉が近付いて行くのに、桃は減速する事無く走ると、不死子が慌てた感じで「桃ちゃん、、ぶつかるで、、あかんって!あかんあかん!」と言うと桃は「不死子!しっかり捕まっとけ!!」と言うと、桃はジャンプして、扉に飛び蹴りをした。
ドカーンと音とともに、扉は吹っ飛び、椅子に座っていた紅の所まで飛んだ。
紅は飛んで来た扉を手で払うと「行儀の悪い奴等だな、、ノックも出来ない山猿どもがっ!」と言った。
桃は不死子を部屋の端に降ろすと「ここで休んでろ、すぐ終わらしてくる!」と言って、指の骨をポキポキ鳴らして、紅の方に歩いて行った。
紅も立ち上がり「全く、使えない奴ばっかりだな、、山猿の躾すら出来ないのか?!あいつらはっ!」と言った。
桃は紅を指差して「おいっ!お前がボス鬼だなっ!」と聞くと紅は「だったらどーするんだ?」と返すと、桃はニィと笑い「ぶっ飛ばす!!」と言って走り出した。
桃はそのままの勢いで左拳で思いっきりパンチを放つと、紅は涼しい顔でそのパンチを避けて、カウンターのパンチを桃の顔に放った。
それをくらった桃は吹っ飛び、壁に叩きつけられた。
その光景を見た不死子は「えっ、、、」と暗い顔になった。
紅は不死子に向かって「お前も戦うか?戦うなら同じ目に合わせてやるぞ!ふははっ!」と笑った。
すると桃が立ち上がり、血をペッと吐き「まだ終わってねぇーよ!1発当てたぐらいでちょーしこいてんなよ!」と言った。
紅は笑い「ふはははっ!丁度新しい玩具が欲しかったんだよ!今まで遊んでた玩具が壊れそうでなっ!お前でたっぷり遊んでやるよ!」と言うと、桃が怒った顔で「玩具って、、大剣の事か?」と聞いた。
紅は、んっ?とした顔で「そーだが、何か問題でも?」と言った。
次の瞬間、桃が紅の目の前まで一瞬で行き、左拳を紅の顔に叩き込んだ。
桃は壁に吹っ飛んだ紅に大声で「お前がぶっ壊れるまで遊んでやるよ!!俺がっ!!」と言った。
紅は口から垂れる血を親指で拭い桃に向かって「お前、、今日死んだぞ」と言うと桃は笑って「にゃははっ! やってみろよ!」と言った。
桃はまた走り出すと、左拳のパンチを紅に打ち込もうとすると、紅が「馬鹿の1つ覚えがっ!」と言って避けて、カウンターを合わせようとすると、桃はニィと笑い、体勢をグルッと変えて、後ろ回し蹴りを紅に当てた。
紅は体勢をグラッと崩すが、すぐに立て直し、殴り返す。
二人の壮絶な殴り合いが続く中、不死子は[防御魔法]と[回復魔法]と[補助魔法]で桃をサポートした。
すると紅がそれに気付き「あっちが邪魔だな!」と言って手の平に[火玉]を出して、不死子に投げつけた。
不死子は「えっ!」と驚くと、桃が走り[火玉]を
斬った。
紅は桃のその一瞬の隙を見逃さず[火槍]を放ち、桃を貫いた。
桃は「ぐっ!」と言うとその場に倒れた。
紅はパチパチと拍手をして、桃に近付き「よく頑張ったがここまでか?もう終わりか?」と桃の髪の毛を掴んで持ち上げて言った。
紅は持ち上げた桃に頭突きをして「まだ殺さないよ!仲間の死を見てから、殺してやるからな!」と言って桃を地面にドカンッと叩きつけた。
紅が不死子に向かって歩き出そうとすると、桃が紅の足を掴んで「まだ、、終わって、、ねぇーよ、、、」と言った。
紅は呆れた顔で「そんなに早く死にたいのか?それなら先に死ね!」と桃の頭を踏みつけようとすると、不死子が羽を広げ、加速して紅に蹴りを入れた。
紅の隙をついて、桃を抱き、紅と距離を取って桃を回復させた。
その不死子の姿を見た紅はニタァーっと笑い「はははっ!今日は何て素晴らしい日だ!オノゴロと不死鳥が手に入るなんてなっ!!不死鳥!!お前は赤鬼王の元に連れて行ってやるからな!!はーはっはっ!」と言った。
不死子は強がって「アホかっ!誰が行くか?!お前は今日桃にボコボコにやられんねん!あんまウチら舐めんなよ!痛い目に合うでっ!!」と紅に言った。
続




