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生ーきーてーたー


 ツクヨと天音あまねは合流して、二人で走りながら城内の中に入って行った。


走りながら、ツクヨは天音を見て「えらいボロボロだな!もう立ってるのもやっとって感じですな!」と言うと、天音もツクヨを見て笑い「ふっ!お互い様だな、王女ももう殆ど魔力が残ってないだろ!」と言った。


ツクヨは驚き「いつあたしが王女って気付いたんだい?言ったっけか?」と言うと天音はまた笑い「ふふっ!アラガは王子だよ、アラガが弟なら貴女は王女様だろ?!違うかい?」と言った。


ツクヨは、ふざけた猫顔をして「えーえー、その通りでござんすよ、でもたぶんこの体も今日限定だけどね、1夜限りのお姉ちゃん復活だよ!また明日には銀狐に戻っちまうんだろね〜!はははっ」と笑った。


二人でそんな談笑をして、向かってくる敵兵を倒しながら、紅の部屋を目指した。


するとツクヨが急に立ち止まり、進行方向と違う方を見た。

天音が「そっちじゃないぞ!こっちだ!」と言うと、ツクヨは見てる方向に走り出し「ゴリ様!!ゴリ様!!」と倒れてるゴリに駆け寄った。


そして傷付き倒れてるゴリに抱き付くと「あぁ〜、、ゴリ様、何でこんな姿に、、うっうっ!死んじゃったー!」と泣くと、ゴリは目を覚まして「ツクヨ?俺生きてるよ、、でも体に全然力入んないけど、、」と言った。


ツクヨは喜び、またゴリに抱き付き「生ーきーてーたー!」と言った。

ゴリはツクヨの頭を撫でると「あぁ!生きてるよ!」と言った。


天音が力火りょくびに脱力の輪をかけると、ゴリに「まさか…ゴリさん一人で倒したのか?」と聞くとゴリは親指を立て「あぁ、、めっちゃ楽勝だった!」とハンサムな顔で言った。


天音とツクヨは顔を見合わせて大笑いして、ツクヨがゴリに「ゴリ様、乙でふ」と言った。

ゴリが「おうっ!」と言って、続けて「早く、brother追わねぇーと、紅との戦いが始まっちまう!」と体を起こそうとするが、ふらついて上手く立てないでいると、ツクヨが[闇雲]と言って、黒い雲を出してゴリを乗せた。


ゴリはニッコリ笑い「めちゃフカフカ!最高!」と言うと、ツクヨもニッコリ笑った。


それを見た天音は「魔法は便利だな〜!何でも出せるのか?」と聞くと、ツクヨはえっへんポーズで「あぁ〜あたし達は親が特殊だからな!そこら辺の魔法使いとは一緒じゃ御座ーせん」と言った。


続けてツクヨは「国王と王妃、まぁあたしの親だな!二人は人産みの樹から生まれた人だから特殊なんだよ、当然その二人の子の、あたし達も受け継いで生まれたわけだ!」


天音が「魔法をか?」と聞くと、ツクヨは「ノンノン!ただの魔法じゃ無いよ! 創造魔法! 想い描く全てを魔力で表現出来るんだよ!属性での制限はあるけどな!無属性の父と母は、このオノゴロ大陸を作ったって言ってたよ!ははっ!嘘臭い話しだけど!早くあたしも、あの無属性創造、化物魔女に魔法解いて貰わないと、一生銀狐のまんまだ!ははっ…」と笑った。


それを聞いた天音は「昔聞いた事があるな、オノゴロの外れに住む、伝説の魔女の話しを… もしツクヨの言う魔女がその人なら厄介だな、、噂なら鬼の仲間になってしまって、アレデル国に行ったって話しだ」と言った。


ツクヨはガーンって顔をして「うそーん!どっか行っちゃってんの!?この戦いが終わったら、桃に頼んで行こうと思ってたのに! まっ!居なかったら桃に、アレデル国行こうって頼むか!?ねっ!ゴリ様?」とゴリに聞くとゴリはニッコリ笑って「あぁ!brotherなら頼めば行ってくれるよ!嫌だ嫌だ言いながら、主人公ちゃんとやってるからな!はははっ!」と笑った。


二人も笑って、そして天音が「ははっ!そーなんだよな!桃は嫌がるくせに、ちゃんと主人公なんだよ!お前達が俺を主人公にするー、なんて言うくせにな!」と言った。


続けて天音は遠くを見つめて「だけど私は桃に救われた。私にとってはあれほどの主人公はいないよ」と言うと、ツクヨとゴリも頷いた。


天音が「さぁ!先に進もう!」と言うと、三人は紅の部屋を目指して進み出した。


すると何処からともなく、強化鬼や敵兵が現れて「へへっ!そう簡単には行かせないぜ!」と道を塞いだ。


天音はニヤッと笑うと[神速]を使い、大剣で敵兵を吹っ飛ばすと道を作った。


天音はツクヨとゴリに「先に行け!ここは私に任せろ!この先私では足手纏いだ、、頼むぞ!ツクヨ!ゴリ!」と言った。


ツクヨは「りょ!んじゃ、先に行って紅君に痛ーい魔法ぶっ放して来るわ!」と言うと、ゴリは[闇雲]に横になりながら手を振って「先行ってまーす!」と言った。二人は紅の部屋を目指して走り出した。


残された天音を見て敵兵は「へっへっ!俺達も舐められたもんだな、、一人でどうにかなると思ってら!」と言った。


天音は笑って「はははっ!どうにかなるから残ったんだ!すぐに片付けて私も向かうとするっ!」と言うと走り出し、敵兵を切り捨てていった。



           続







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