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目覚めの兆し


 艶火に向かって走りながら、桃は顔の前に刀を構えて、一気に加速して斬りかかった。

艶火は慌てて鞭を桃に振るうが、桃はズバッと鞭を斬り「邪魔だ!」と言って不死子の前に立った。


桃はボロボロの不死子を見てから、艶火に向かって「不死子といい、ゴリといい、ツクヨといい、俺の仲間に手ぇ出しやがって、、 てめぇ泣かすぞ!」と睨みつけた。


そして桃が不死子に「悪りぃ、遅くなった」と言うと不死子は「全然、時間ピッタリや!」と言った。

続けて桃が不死子の背中辺りを指差して、ワクワクした口調で「なぁ?その羽どこで買ったんだ?すっげーかっこいい!!」と言った。


不死子ははてな顔で「何言っとんの?羽なんか買ってへんで?!」と後ろを振り返ると、立派な燃える様な羽色の羽が生えていた。

それを見た不死子は驚き「うぎゃーー!!なんか生えとる!えー!なんでや?なんやねんこれ!めっちゃキッショいやん!うえーん!こんなんなったらお嫁行けへんやんかー!」と大騒ぎした。


桃は大笑いして「にゃははっ!すげーかっこいいって!!俺も欲しい!!」と言うと、不死子は涙目で「ホンマか?後でゴリと笑うんやろ?笑ったらこの羽でバサバサの刑に処すからな!」と言って二人で笑った。


艶火が「お前ら、、緊張感無さすぎ、、」と言うと桃が刀を構えて艶火に「お前倒してさっさと、ボス鬼の所行かせてもらうわ!」と言った。


すると不死子が桃の前にグイッと出て「ウチがやるっ!桃がおれば魔力回復するし、羽も生えた!なんか勝てそうな気がするわ!ピストル、弾満タンにしてや!」と言った。


桃は笑って「にゃははっ!わかった!そんじゃ俺は周りの鬼やっとくよ!ピンチになったらまた呼べよ!」と言って、桃は魔導銃に魔力を込めると、強化鬼の方に突っ込んで行った。


艶火が不死子に「いいのかい?助けて貰わなくて!また泣かしちゃうよ!」と言うと不死子は「もう泣かへんよ!桃近くにおるから!正直、今負ける気せぇーへんわ!あんた鞭も斬られてもうたしな!ぷっ!覚悟しぃや!」と言って、羽をバサバサ羽ばたかせて艶火に飛んで突っ込んで行った。


その姿を見た桃は目を輝かせて「うおーー!かっこいいーー!」と興奮していた。


突っ込んで来た不死子の攻撃を、慌てるでも無く避ける艶火。


避けた艶火は「羽が生えようが、鞭が無くなろうが、あたしが負ける要素にはならないんだよ!」と不死子の背中に蹴りを入れた。


不死子は悔しそうに「んーー!まだ上手く飛べへんな、もうちょっとやねんな、、」と言ってまた艶火に突っ込んで行った。


艶火は笑って「あははっ!バカの1つ覚えみたいに突っ込んできちゃって、何回だって蹴り飛ばしてやるよ!!」と不死子に蹴りを入れようとした。


すると不死子は艶火の前でクイッと横に移動して、艶火に魔導銃を撃った。

見事に艶火にバーンと命中すると艶火は「うわぁーー!」と痺れた。


不死子は笑って「はっはっはっ!命中や!ビリビリしたやろ!」と言うと桃が強化鬼と戦いながら笑って「にゃははっ!ナイス、不死子!強ぇーな!」と言った。


不死子は桃に親指を立てると頭の中で考えた。

(さて、こっからどーするか?今の状況で勝てる可能性は五分五分やな、ちまちま打っていても、致命傷を与える事は出来へん、かと言って最高出力でピストル撃っても避けられて終いや、、せや!逃げられんようにしたろ!!)と考え終わると動き出した。


艶火は怒り狂った様に「もー許さない!!手、足、羽を引きちぎってやる!!」と言って不死子に襲いかかって来た。

その言葉を聞いた不死子は嫌な顔をして「ひっどい事言うな〜!引きちぎられんの嫌やっ!」と言って艶火の攻撃を飛びながら避けて、隙を探していた。


すると桃が、強化鬼を吹っ飛ばすと、丁度艶火に当たり隙が生まれた。


不死子は目をキラーンとさせて「ここや!」と言って[防御魔法]で艶火の四方八方を塞ぎ閉じ込めた。


艶火は「くっ!何だと!」と慌てて[防御魔法]に攻撃して出ようとするが、カチカチの[防御魔法]に手こずった。


すると何処からともなく不死子が「終わりやな〜!仲間の分もまとめて喰らわしたるからな〜!覚悟しぃーや!!」と言った。


艶火はキョロキョロと不死子を探すが見つけられない。

不死子が笑って「はーはっはっ!ウチは上やで!!」と魔導銃を構えて言った。


艶火がハッと上を見ると、不死子がニッコリ笑い「あんま乙女のおまた下から覗くなや!!やっぱお前スケベやな!!」と言ってドーンと引き金を引いた。


不死子は煙を上げて白目を剥く艶火に向かって中指を立て「ウチの勝ちやな!」と言った。


桃も敵兵を倒して、不死子に笑いながら近寄って「おーい!すっげーな!倒しちゃったじゃねーかよ!」と言った。


不死子も桃の方を向いてニッコリ笑うと、気を失う様に桃に倒れこんだ。

不死子は「あかん!力入らへん、、ウチの事おんぶしてって!」と言うと、桃はニコッと笑い「お疲れ!」と言って不死子をおんぶして紅の部屋を目指した。


 

           続





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