絶景!絶景!
桃達が城門に到着すると、すでにアラガ隊が到着していて、城門前の敵兵と戦闘をしていた。
天音が嬉しそうに「アラガ!銀太郎!生きていたか!」と言うと、アラガも嬉しそうに「隊長もご無事で!」と言った。銀太郎もニコッとして「なんとか無事だ!」と言った。
アラガが魔法を使い、敵兵を蹴散らすのを天音が見て「おいっ!魔法が使える様になったのか!?」と言うとアラガは嬉しそうに「ねぇちゃんが教えてくれたんですよ!隊長!俺もっと強くなるよ!」と言った。
それを聞いた天音は微笑み「あぁ!私ももっと強くなる!」と言った。
すると桃が「あーー!もう我慢出来ねぇー!」と言って走り出し、敵兵を殴り倒しながら城門まで到達した。
それを見たツクヨは大声で「桃ーー!私はこっちがある程度片付いたら追いかける!」と言うと、桃は親指を立てて「わかったー!そっちは任せたぞ!」と言うとゴリも不死子もツクヨに親指を立てた。
天音が桃達に「私達はここが片付いたらすぐに行く!紅を倒せても退路を断たれては元も子もないからな!」と言った。
三人は頷くと、桃が「皆んな死ぬんじゃねぇーぞ!んじゃ!行って来るから!」と言って左手の紋章を薄いピンク色に光らせて、思いっきり城門をぶん殴った。
城門は見事に吹き飛び、桃は笑って「にゃははっ!やり過ぎたか?! ゴリ、不死子!さぁ行くぞ!」と言うと不死子は「いやいや桃ちゃん、、この城、まだ鬼のや無いで、」と言うと、ゴリは笑って「派手だね〜!こーゆうのだーいすき!」と言って城の中に入って行った。
それを見送った、天音、ツクヨ、アラガ、銀太郎、オーニー13世は天音の指示の元、陣形を組み、城から出てくる鬼と、外に居る鬼を迎え討った。
ツクヨが少し高い所に上り、周りを見渡し笑い「あははっ!ざっと1000は居そうだね!正に絶景!絶景!それに比べてこっちは残った兵隊100ちょっと、、うぅー!たまんねぇー!ゾクゾクしてきたよ! さぁ!派手に暴れるよ!ぽまいら!」と言うと敵兵に向かって走り出した。
ツクヨを合図かの様に天音が「突撃っ!!」と叫ぶと全員が一気に敵兵とぶつかった。
ツクヨがアラガに「おいっ!水魔法を大量に出せ!」と言うと、アラガは「んっ?何で?」と聞くと、ツクヨはイラッとした顔で「ねぇちゃんに逆らうな!いいから出せ!」と言った。
アラガは「わかったよ、、そんな怖い顔しないでよ」と言って大きな水の玉を作り敵兵に投げた。
ツクヨはそれに合わせる様に、大きな[闇玉]を作り水の玉にぶつけた。
ツクヨは笑いながら「あははっ!姉弟(きょうだい
)の合体魔法[深海圧縮]をとくと味わえ!!」と言って敵兵にぶつけた。
それを見た銀太郎は「味方でよかった、、ありゃ化け物だ、、」と言いながら、2本の斧でコアラに乗りながら、敵兵を薙ぎ倒して行った。
天音が大剣を振り回しながら戦っていると、オーニー13世が「天音さんは魔法は使えぬか?」と聞いた。
天音は「あぁ、使えない!この大剣だけが私の強みだ!」と言うとオーニー13世はニッコリ笑い「よかった!なら私の[神速]をお教えしましょう!これは魔法が使える者だと使えないので、使えないのなら好都合です!」と言った。
天音は戸惑い「いいのか?一族秘伝の技だろ?!」と聞くとオーニー13世は笑い「はははっ!そうです!ですが私の願いは、鬼と人との共生!これから貴女と作る、争いの無い世界には無縁の技ですから!」とニッコリ笑った。
それを聞いた天音もニッコリ笑い頷くと、オーニー13世は天音に何かを耳打ちした。
そしてオーニー13世は「最初は慣れないかもしれませんが、使いこなせれば必ず貴女の力になります!」と言った。
天音は「ありがとう!」と言うと、さっき聞いた事を頭で考えながら、全身の力を足に持っていくイメージをしてグッと踏み出した。
すると、とんでもないスピードで天音の体は進み、敵兵に突っ込む瞬間に、自分の技の脱力を駆使して敵兵をズバッと斬った。
その瞬間、天音は吹き飛ぶ敵兵を見て「は、ははっ、とんでもない技だな、、」と笑った。
その光景を見たオーニー13世は天音に「お見事!!」と言った。
だが、優勢ムードの天音達だったが、多勢に無勢では徐々に体力と魔力が削られ、次第に押され始めて来た。
天音が大声で「我々の勝利は目前だ!気を抜くなっ!」と皆んなを鼓舞するが、押し寄せる敵兵の足音にかき消されてしまう。
天音は心の中で(くそっ!くそっ!届かぬのか?まだ届かぬのか!もう少しなんだ、、)と考えていると、100ぐらいの部隊が敵兵に突っ込んだ。
するとオーニー13世が「やっとやる気になったか?」と呟いた。
天音が驚きオーニー13世に「なんだ、あの部隊は?」と聞くとオーニー13世は笑って「ははっ!戦いながら声かけてたんですよ、、天音さんと一緒に、鬼と人が争わない世界を作らないか?ってね!」と言った。
天音は深く頭を下げて「ありがとう!これでまだ夢の続きが見れそうだ!」と言った。
続




