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銀太郎


 ももとゴリでクスクス笑ってると

不死子ふじこが「あんたらやめーや!笑ったら可哀想やで!」と言うと、おかっぱ頭が

「なぁんだ、その喋り方!変な娘っ子」と馬鹿にした。

不死子がナニッって顔して

「誰の喋り方が変じゃい!お前も大概やぞっ!」と言った。


おかっぱ頭は「ふんっ!」と言い、コアラに乗り進もうとすると、不死子が

「きゃあっ!なんやねん、あんた尻丸出しやんか!なんで尻丸出しやねん!てか、そんな尻丸出しでどっから来たんや!よく捕まらへんかったな?!」

と言うと、おかっぱは顔を赤くしてコアラから降りて「もう勘弁ならねぇ、おらを馬鹿にしたなぁ」と背中の斧を取り構えた。


桃がニヤッとして

「にゃははっ!おかっぱ頭?今その斧を仕舞えば許してやる!続けるなら斬っちまうぞ」と刀に手をかけた。

ゴリは桃を止め「悪かったって!別に怒らせるつもりはなかったんだ、ただ俺たち…ついつい悪ノリしちゃって、許してくれ!」と言った。


するとおかっぱはニッコリ笑い、斧を背中に仕舞い

「なぁんだ!そぉーだったんか、そんじゃ、喧嘩したって仕方あんめ!おらの名前は銀太郎ぎんたろう!これからオノゴロ国の兵隊になりたくて、志願しに行くところだ」と言った。


桃達も自己紹介して話しは丸く収まった。


銀太郎は

「しったら、桃さん達もオノゴロ行くんか?ほしたら、おらも一緒に連れてってくろ!一人で心細かったんだ」と言うと、不死子が

「嫌や!ウチの事馬鹿にしたし、尻丸出しだし、でかいコアラ乗ってるし」と言ってると、

桃が銀太郎に「いいぞっ!どうせ俺達もオノゴロ行くからな!」と言った。


不死子はハァーっと顔をして桃に

「またや!また勝手に決めた」と、言って

銀太郎に向かって黒い半ズボンを出して

「これ履きっ!これ履かな絶対ついて来たらあかんからなっ!」と言った。


銀太郎は嬉しそうに黒い半ズボンを履いて

「ありがとうな、この前掛けは昔父ちゃんが着ていたやつみたいで、村から出る時に村長が着てけってうるせーから着て来たんだ!やっぱ街に来る時は尻丸出しじゃまずいどな!ふふふっ!」と笑った。


するとゴリが

「このコアラはどうしたんだ?」と、聞くと

銀太郎は「あぁ!こいつか?!こいつは村の山のボスだっ!んで、おらが相撲でぶん投げてやってからおらに懐いて、着いて来るようになったんだ。可愛いかんべ!」と言った。


ゴリが真顔で「OKわかった!システムが良くわかんないけどニュアンスは分かった、ありがとう」と言った。


桃が銀太郎に

「おかっぱ!オノゴロに入るまでだからな!俺達、別に兵隊になりたくて行くわけじゃーねぇーから!」

と言うと、銀太郎はニッコリ笑って

「わかってるだ!オノゴロに入れれば、オノゴロの大剣、天音(あまね)に会って軍に入れて貰うだ」と言った。


ゴリが心の中で、、、

(オノゴロの大剣?天音?どっかで聞いたな?んー忘れた)と思った。


すると桃が

「なぁ?おかっぱ!もしかしてコアラはリアカー引ける?」と、聞くと

銀太郎はコアラに「いけるか?」と聞くと

コアラはニコッと笑いリアカーまで行き、引き始めた。


ゴリは喜び「やったー!ありがとうコアラ!」と言った。


コアラがリアカーを引き、その背中に銀太郎が乗り、その周りを桃達が歩き、リアカーからちょこんと顔を出すツクヨの形でオノゴロ国まで目指した。


その頃オノゴロ国、領内のくれないの部屋に陽炎かげろうが呼び出されていた。


真っ赤な肌に白いシャツを着て、大きな椅子に座り肘をつき、その手に顔を乗せた紅が陽炎に怒りながら

「それでお前は逃げて帰って来たのか?んっ?そんな“落書きだらけの顔”でよっ!」と言った。


陽炎は怯えながら

「いえっ、紅様、、この落書きは“油性”で描かれてしまって落ちなかったのです」と言うと

紅が間髪入れず「“油性”か“水性”かなんかの話しを聞いてんじゃねーんだよ!よく帰って来れたなって話しをしてんの!俺はっ!」と言った。


続けて紅が微笑んで

「まっ!攻めてもしょうがないな、とりあえず下がっていいぞ」と言った。


ホッとした陽炎は後ろを向いて、部屋を出て行こうとすると胸に激痛が走った。


紅の右手が陽炎の胸を貫き、、、

「お前よ、何ヘラヘラ生きてんの?鬼が戦いに負けたらよ、そりゃ死しか残ってねーだろ!」と言った。


陽炎はゴホッと血を吐き「お許しを!」と、言うと

紅は「許すよ…許してやるから死んでくれ。[火葬]」と言うと、陽炎は火に包まれた。


陽炎は「ぐわぁーー!!!」と叫ぶと跡形もなく燃やされた。

紅は「鬼はよ…戦いに負けたら終わりなんだよ」と言った。


すると横から、赤黒い肌のビキニ姿の女鬼が

「どうしますか?私が行って始末して来ますか?その左手の紋章の男を」と、聞くと

紅は笑い「ふはっはっ!構わん!放っておけ!たかがひとりの男にどうする事も出来ん!もうすぐこの国は、俺と赤鬼王(せっきおう)の物になる!

そーなれば世界を取りに、鬼の島から沢山の鬼がここに来るだろう!もうすぐ…もうすぐだっ!」と叫んだ。


続けて紅は

艶火(えんび)力火(りょくび)!反乱軍はどうなってる?」と、聞くと

筋肉ムキムキの鬼が「反乱軍の兵は後300と言った所ですね」と言った。


それを聞いた紅は笑い

「ぶっはっは!そーか、そーか、あのオノゴロの大剣も折れる日が近いな!ぶっはっは!」と笑った。



            続




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