プレゼント
ワイワイと続く宴。皆んなが笑いながら飲み食いしてる姿を、ジソンはニコニコと眺めていた。
するとキッチンの方から、一段落したスクープとエプロンを外したゴリが、口から煙を出しながら歩いて来た。
それを見た桃が
「ゴリ?それはなんだ?」と、聞くと
ゴリは「あぁ!これか?」と枝を指差して
「最高に爽快だぜ!」と歯茎を剥き出しにした変顔をして言った。
桃は「にゃはは!俺にもくれ!」と、言うと
スクープが笑って
「はははっ!主人公さんまでキメんのかよ!?とんだクソッタレだな!ははっ!」と、桃にも渡した。
それを見たイー、モレー、アイスも
「いいねぇ〜、俺達もチル、一服いっとくか?!」と皆んなで煙を出した。
部屋中煙だらけで、不死子が怒りながら窓を開けて
「うわぁー!煙くて窓開けないと苦しいわっ!ジソン!あんた親なら止めーや!」と、言うと
ジソンはスクープに勧められて、木の枝を咥え、煙を出していた。
それを見た不死子は
「あんたもやるんかい!」とツッコミを入れて、ため息をつき「はぁ、煙くなくなったら戻って来るわ!」と言って、外に出て行った。
外に出て空を眺めていると、イーが外に出て来た。
イーが「女、お前はやらねぇーのか?」と聞くと
不死子は「やらへん!体に悪そうやもん!ウチは長生きしたいから!」と、言うと
イーは笑い、枝に着いた火を消して
「そーだな!俺ももう少し、長生きしたくなったよ…」と言って、不死子の横に座った。
イーが
「今回はありがとうな!お前達が居なかったらきっとジソンを助けられなかった。本当に感謝している」
と頭を下げた。
不死子は照れて
「やめーや!ウチなんかなんもしてへん!礼ならあの二人に言いや!」と言った。
するとジソンも外に出て来て、不死子を真ん中にして横に座った。
ジソンが酒を二人に渡して
「これはこれは命の恩人二人が何をお話しかな?」
と言い、続けて不死子に
「さっき中で聞いたんだが、何か私に頼みがあるとか?」と言った。
不死子はハッとして
「そやそや!このピストルなんやけどな、桃が力一杯撃ったから、引き金パカパカやねん!直るか?」とジソンに魔導銃を渡した。
ジソンは受け取ると、ジロジロと魔導銃を見て、笑い
「はははっ!これは昔に私が作った玩具だな!すぐに直るぞ、明日家に帰って直してやろう!もっと使いやすく、尚且つ強力にな!」
と、不死子にウィンクして言った。
不死子は喜び
「あぁ!よかった!直らへんかったら新しいピストル買ってくれるまで、桃と口聞いてやらへんと思っとったとこやねん!」と、笑って言った。
イーがジソンに
「明日、あっち行くなら俺達も行くからな!」と言って立ち上がり、少し歩くと
「あとよ、家作ってやるからこっち住めよ!その方が守りやすいからよ!」と言った。
ジソンはニッコリ笑い
「ふふっ!それじゃ言葉に甘えて、こっちで息子達に守って貰うかな!」と言った。
イーは後ろを向いたまま「おうっ!」と手を挙げた。
ジソンが空を見上げて
「そろそろ夜が明けそうだな。寝るとするか?」と言うと
不死子はあくびをしながら
「ふぁー、そうやな!あいつらも浄化魔法使ってやらんといかんし!充分楽しんだやろ!そろそろ寝ようや!」と立ち上がり、家に戻って行った。
イーも家に戻ろうとすると、ジソンが動かないで空を見上げていた。
イーが「なぁ?戻らないのか?」と、聞くと
ジソンは「本当なら見る事の出来なかった朝日だ。少し眺めてから寝るとするよ…」と、言うと
イーはジソンの横に座り
「そっか…なら!俺も眺めていくとするよ」
と言って、二人で朝日を迎えた。
次の日、みんなでネオヨークシティーのジソンの家を目指した。
ジソンの家に着くと、あまりのデカさの家に、桃達は驚いた。
桃は「こんな所に住んでんのか?おっちゃん!」
と言い、不死子は「めっちゃ金持ちやん!」と言い、ゴリは「さすが世界一の発明家だな!」と言いながら家に入って行った。
家の中に入るとそこには何も置いてない殺風景な空間が広がっていた。
みんな、はてな顔でキョトンとしてると、ジソンが笑い「はっはっは!何も無いだろ!私は欲しい物が無いんだよ!何でも買えるが何にもいらない。本当に欲しい物はお金では買えないからな!はははっ!」と言って金庫を開けた。
そこに置いてあったのは、沢山の設計図と見た事も無い発明品の数々だった。
ジソンは発明品の中をゴソゴソとして4つの発明品を取り出した。
ジソンはマイクを2本取り出し
「イー、アイス、これはお前達へのプレゼントだ!お前達は歌が好きだからな、これで歌えば私が作ったラジオに声が届く!オノゴロだけにじゃない!世界中にだ!大事に使ってくれ!」と手渡した。
続けて「モレー、お前は音を作るのが好きだろ?だから音を生み出せる機械を作った!これで沢山の音を作り世界中の人に聞かせてやれ!」と言って手渡した。
続けて「スクープ、お前さんは世界中を見て回るのが好きだから、映像を記録出来る機械を作った!取材に役立ててくれ!」と言って、それぞれに手渡した。
続




