表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/127

創造物


 ネオヨークシティーに歩き出した八人はドンドンとイーを先頭に、ネオヨークシティーに近付いて行った。


景色が華やかになってくると、門が見えてきた。


イーが後ろを振り返り、みんなに「始まるぜ!」

と言って、前を向いて門の方へズンズンと歩いて行った。


すると門番が駆け寄って来て

「おい!ゴミ溜めの連中はこっから先は入れないぞ!」と言うと

何も言わずにモレーが門番の肩を銃でバンッと撃った。


モレーが門番に一言

「ジソンはどこだ?」と聞くと、

銃声を聞いた他の門番が集まって来た。

門番達は慌て怒り

「何のつもりだ!」

「捕まえて牢獄に入れてやる!」

「このっ!ストレイドッグ共がっ!」と殺気だっている。


そんな門番を見てイーは笑い、前に出て

「相変わらずモレーは優しいな!肩撃つなんてよ!俺ならこうしちゃうぜ!」と言って

バンッバンッバンッと銃を門番の太ももに撃った。


イーは足元にうずくまる門番の頭に銃を突きつけ

「ジソンどこだよ?早く言わないと頭ぶち抜くぞ!」と言った。


門番は怯えて

「ひぃーやめろ!撃つな、俺達は何も知らない、ほんとだ、やめてくれ!」と命乞いをした。


するとスクープがイーに近寄り

「こいつらはほんとに知らないだろ、ただの門番に知られる様な話しじゃない、早く街に入ってジソンを見つけよう」とイーに言った。


イーは「そうだな!」と言い

門番に向かって「差別用語使う時は気を付けろよ!俺達は今、非常に機嫌が悪い!死ななかっただけ良かったな!」と言って、またバンッと肩の辺りを撃った。


アイスとモレーで残りの門番を倒して、紐で門番を縛った。


スクープが

「さぁ!中に入ったらひたすら暴れるぞ!騒ぎが起きれば必ず守ろうとして、ジソンがいる所に兵隊が集まる。場所さえ分かれば、俺なら一瞬で飛べる!今はとにかく暴れるぞ!」と言った。


みんな頷きネオヨークシティーの中に入って行った。


銃声を聞きつけ集まる兵隊を皆んなで倒しながら、ドンドンとネオヨークシティーの中心に向かって行く。


イーが「さぁ!灯りに群がる虫ども!死にてぇー奴からドンドン向かって来い!」と言って進んでいく。


アイスは鉄の棒を振り回して戦い、モレーは銃を撃って戦い、スクープは倒れた兵隊にジソンの居場所を聞きながら、辺りを見回していた。


ももは退屈そうに腕を組み

「あぁーあ!これじゃ俺達の出る幕ないなぁ!」と言うと

不死子ふじこが桃に

「出る幕なくてえぇわ!こんなめちゃくちゃなの、ウチ出来へんもん!怖い怖い!」と言った。


ゴリは時折り自分達に向かってくる兵隊を殴り倒し、サポートしていた。


次第に大騒ぎになるネオヨークシティー。

その騒ぎが陽炎(かげろう)の耳に入る。


「陽炎様!大変です、ストレイドッグの連中が街で大暴れをして、ジソンを探しています」と一人の兵隊が陽炎に報告に来た。


報告を聞いた陽炎は

「なんでジソンを捕まえたのがわかったんだ?まぁそんな事はどうでもいいか、とりあえずあの野良犬達に躾でもしてやるか!」と言った。


続けて陽炎が他の兵隊に、冷静な口調で

「おい、お前達、俺は犬退治に行ってくる、お前達は引き続きジソンの金庫の扉の番号を吐くように。しっかり拷問しろよ」と言い陽炎は外に出て行った。


残された部屋には20人ほどの兵隊とボロボロにされたジソンの姿があった。


兵隊がジソンをドカッと殴りで

「おい!早く金庫を開ける番号を言え!死ぬぞ!どの道死ぬのだからお前の資産は俺達が使ってやる!おらっ!」とまた殴りながら言った。


ジソンは「なぜ、私が死刑なんだ?!この事をナギ国王やナミ王妃は知っているのか?」と聞くと

兵隊の隊長鬼が

「ぎゃはっはっ!めでたい奴だな!今だに王や王妃が生きてると思ってんのか!おらっ!」とまた殴った。


ジソンは気を失いそうになりながら

「やはりそうだったか!?人と鬼の共生に夢を見た私が馬鹿だったか」と嘆いた。


その後も隊長鬼は何度もジソンを殴り、金庫の開け方を吐かせようとするが、

ジソンは笑い「私の金庫の中身はお前達には使いこなせんよ!ゴホッ、新しい世界の答えのために、私が創造(つくった)物だからな!」と言った。


隊長鬼は顔をしかめて怒り

「なに訳のわからない事言ってんだ!オラッ!いいからさっさと言え!」と殴るとジソンは気を失った。


隊長鬼が人の兵隊に

「ちっ!やりすぎたか?おいっ!こいつが目を覚ましたら呼べ!俺はあっちで休んでくる」と部屋を出て行った。


ジソンが目を覚ますと、人の兵隊がジソンの見張りをしていた。


ジソンはボロボロの顔を上げて笑い

「へっへっ、お前さんは殴らないのか?」と言うと

兵隊は無言で真っ直ぐ前を見ていた。


ジソンはまた笑い

「ふふっ!お前さんは人か?私と話すと罰せられるか?」と聞いても、兵隊は真っ直ぐ前を向いていた。


ジソンはため息をつき

「ふぅー、ならこの爺さんの独り言にでも付き合って貰うかの」と話し始めた。



            続




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ