New.World.Answer
待っていたジソンは四人を見ると慌てて駆け寄って来て「どーした!?何があった?!」と聞くと
モレーもアイスも何を言っているかわからないほど慌てていた。
冷静なスクープが
「腹を刺されてる!助けてくれ!ジソン!」と言うとジソンは
「わかった!俺の後を着いてこい!すぐ医者に行くぞ!」と言って、みんなで走り出した。
ジソンは病院を見つけるとすぐに、ドンドンとドアをノックした。
医者が出て来るとジソンは
「頼む見てやってくれ!腹を刺されてるらしいんだ!頼む!」と言うと
医者は四人の姿を見て笑い
「悪いな!ここは動物病院じゃ無いんでね!他を当たりな!」と奥に入って行ってしまった。
ジソンは「くっ!馬鹿どもめがっ!」と言って
四人の方を振り返り「次だ!諦めんぞ!」と言って走り出した。
何軒か当たりやっと見てくれる病院が見つかり、イーは一命を取り留めた。
病院で四人がジソンに
「ありがとう!助かったよ!」
と言うと、ジソンは泣いていた。
それを見て四人は
「おいおい!イーは生きてるぜ!」
「何泣いてんだよ!」
と、ジソンに声をかけるとジソンは
「よかったなぁ、死ななくて良かったな、また失うのかと思うと、、ほんと生きててよかったな」
と、また泣いた。
それを見たイーも泣いて
「ありがとうな!ありがとうな!」と言った。
ジソンと三人は笑って
「はっは!小さい頃から変わってないな!泣き虫イー!」とからかった。
それからまた月日は経ち、四人は相変わらず悪党だった。
ゴミを漁り、近寄る者全てに噛み付く様を見て、ネオヨークシティーの連中は、彼らを“ストレイドッグ”と呼ぶようになった。
ジソンは相変わらずキャンプトンに来ては、
四人に色々買ってきて、四人と話したり、遊んだりして帰って行った。
四人はまたいつもの様にネオヨークシティーに行って
悪い事をしようとして、ブラブラと街を歩いてるとジソンの姿を見つけた。
イーが「よーっ!」と声をかけようとすると
モレーが止めて四人は物陰に隠れた。
するとジソンが怒りながら誰かに
「無理だって言ってるだろ!私がキャンプトンに行ってるのと、私の発明に何の関係があるんだ!」と言うと
男が「ですから、奴らは悪党なんですよ!このままだとあなたの商品は誰も買ってくれなくなる。私達だって取り扱いが出来なくなってしまいますよ、ですからキャンプトンには行かず、奴らと手を切ってください。」と言った。
ジソンはますます怒り
「ふざけるなっ!あいつらは私の息子同然だっ!それを離れろだなんて、馬鹿にするにも程がある!!」と言った。
すると男は
「ジソンさんの気持ちはわかりますが、しょうがない事なんですよ!ストレイドッグにやられた人や、その周りの人はジソンの発明を買ってくれないんですよ!頼みましたよ」と、言って
その男はジソンの前から去って行った。
四人はその光景を見て、ジソンに声をかけずにキャンプトンに戻って行った。
戻るとイーが泣きながら
「なぁ?みんなジソンに別れを告げよう」と言うと
アイスが「なんで?俺達の事息子って言ってたよ!俺達だって親父だって思ってるだろ?」と、言うと
モレーが少し怒り気味に
「思ってるよ!!でも俺達が生き方を変えないとジソンに迷惑がかかる!!今更、真っ当になんて生きれないだろ!」と、言うと
スクープが「くそっ!なんで俺達はキャンプトン生まれなんだよ!なんで普通にジソンの子供として生まれて来れなかったんだよ」と、四人で泣いた。
ひとしきりみんなで泣いた後、イーが
「俺たちゃどこまで行ったって“ストレイドッグ”!
成功者の足に噛みついて、足引っ張るなんてまっぴらごめんだ!」と言って、部屋に戻って行った。
それからまたキャンプトンにジソンが来たが
四人は口を聞かなかった。
ジソンは不思議そうな顔で
「はて?私はなんかしてしまったか?何か気に障ったなら謝るぞ!おーいなんか喋ってくれ!私は寂しくて悲しいぞー!」と言っても、四人は何も返さなかった。
するとジソンはまた、両手一杯に袋を持って
「腹が減ってるんだな?!沢山買って来たからまた腹一杯食え!」と、言うと
1発の銃声がバーンッと辺りに響いた。
するとイーが
「もううんざりなんだよ!毎度毎度来やがってよ!
俺達はもう子供じゃねぇーんだよ!こんな飯なんか食わねぇーんだよ!」とジソンに言った。
ジソンは笑って
「どーした?イー、機嫌悪いのか?話し聞こうか?
私にとってお前達は、いつまでも子供のまんまなんだよ」と言うと、イーに近寄ろうとした。
するとイーはジソンの足元にバンッと銃を撃ち、泣くのを必死に堪えながら
「頼むからそれ以上キャンプトンに入るなよ!
後、もう2度とキャンプトンに来るなよ!」と言った。
銃声を聞いてモレー、アイス、スクープも集まってきた。
ジソンが四人に
「お前らみんな同じ気持ちか?これがお前達が考えて出した答えか?」と聞いた。
四人は泣くのを必死に堪えて、ジソンに背中を向けて「これが俺たちの“New.World.Answer”だっ!!」と言った。
ジソンはその震える四人の背中を見て
「わかった!またどこかでな……」
と泣きながらキャンプトンを出て行った。
続




