表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
49/125

東と西


 みんなで談笑しながら、ご飯を食べ、酒を飲みながら過ごした。


するとモレーが

「ところでネオヨークシティーには何しに来たんだ?観光か?」とももに聞くと

桃はこれまでの経緯を話した。


話しを聞いたモレーは笑って

「はははっ!結局、主人公みたいになっちまってるって訳か!大変だな!」と言った。


桃はゴリと不死子ふじこを指差して

「そーなんだよ!旅に出たいだの、ついて行くだの、俺の主人公辞め計画を許さないんだよ!にゃはは!」

と笑いながら行った。


続けて桃が

「まぁ、今回は観光のつもりだったんだけど、不死子のピストル壊しちゃったから、ジソンにも会いに行かなきゃならないんだけどな!ジソンのいる所知ってるか?」と言うとモレーは静かに黙った。


モレーがゆっくり口を開いて

「そうか、ジソンに会いに行くのか?居場所は分かるが、俺達は会いに行くことは出来ない。後で地図を書いてやろう」と言った。


桃達は「ありがとう!」と言った。


少しの沈黙の後モレーが

「酒も入ってるし、この街の事と少し俺達の昔話でもするか?」と言うと

イーが「へっ!やめとけよ!昔話に華咲かすなんて、じじぃのやる事だよ!」と言った。


モレーは少し笑い

「ふふっ、なら俺は歳を取ったのかもな」と言うと

イーも少し笑い

「ははっ!くそったれ野郎だな!勝手にしろ!」とまたソファーに深く腰掛けた。


モレーが「さて、どこから話そうか。まずはこの街の事だな」と言って話し出した。


「このネオヨークシティーは元々1つの大きな街だった。

次第に貧富の差が大きくなり、東と西に別れた。

俺達が住む西側は地名を取って、キャンプトンと呼ばれた。

東側はドンドンと発達して、高い建物が沢山建ち出して、そこから出たゴミが西側に集められたんだ。」

と言って酒をグイッと飲んだ


続けて「東は成功の証、西はゴミ捨て場と呼ばれ、

西側にはなんでも捨てられた。

生ゴミ、建築ゴミ、粗大ゴミ、親を失った子供、赤ん坊、とにかく何でも捨てられた。

俺達はそんな中育ったんだ。

毎日ゴミを拾い、その日を暮らす。

とにかく生きて行くので必死だった。

俺達のそんな姿を見て、金持ち達はこのキャンプトンをストレイドッグ、“野良犬”と呼んだ。

そんな中、俺達はジソンに出会った」


そう言ってモレーはゆっくりと目を瞑った。


モレーは昔を思い出しては桃達に話しを続けた。



小さい頃の四人がゴミ山に寝っ転がりお腹をギュルギュル鳴らしていた。


小さい頃のイーが

「あぁー!クソ腹減ったな!」と言うと

小さい頃のモレーが「大声を出すな!余計腹が減る」と言う。

小さい頃のアイスが

「さっきガム拾ったよ、食べる?」と聞くと

三人は「うんっ!4等分な」と言ってガムをクチャクチャ噛んだ。


するとイーが指を指して

「なぁ?あいつ誰だ?!なんか男が立ってるぞ」

と言うと、四人が指差す方を見た。


その男がゆっくりと近付いて来て

「私はジソン!怪しい者じゃないぞ!お前達、腹が減ってるのか?」と聞いてきた。


四人が頷くと、ジソンが優しい顔で

「そーかそーか!腹ペコか?!ちょっと待ってろ」と言って、またどこかに行ってしまった。


四人で「なんだあいつ?」

「へっ!この場所が珍しくて観光にでも来たんだろ!とんだクソッタレ野郎だな!」

「資本主義の豚野郎だろ!」

「はっはっはっ!!」と、話していると

ジソンが両手に、袋を持って帰って来た。


ジソンは四人に駆け寄ると、袋を四人に渡して

「さぁ!腹一杯食え!遠慮はいらんぞ!」

と、大量の食べ物を出してくれた。


四人は唾をゴクンッと飲み込むと、一斉に食べ物に群がりムシャムシャと食べ始めた。


ジソンはそれをニコニコと眺めてた。


四人は腹一杯食べ終わると、そのまま寝転び大きなあくびをした。


それを見たジソンはニコニコして

「腹一杯になったか?お前達」と聞くと

四人は笑顔で「あぁ!久々に腹一杯だ!」と言った。


その言葉を聞いたジソンは、ニッコリして

「それならよかった!また来るよ、元気でな!」

と言って、キャンプトンを出て行った。


それから何度もジソンは四人に、食べ物を持ってきてくれた。まるで父親のようだった。


月日は経ち、大きくなった四人は悪党になっていた。


欲しい物は力尽くで奪い、気に入らない奴が居れば殴る、仲間がやられたら必ず報復、違法な物を売ってはそれを商売にして、キャンプトンで生きていた。


そんな四人を見てもジソンは怒ることはなく、ただニコニコして

「お前達、悪いことばっかりしないで夢を待て!夢を!そして自分達の、新しい世界の答えを見つけろ!」と、口癖の様に言っていた。


いつもの様に四人はネオヨークシティーで商売していると、四人は金持ちが雇った腕利きの兵隊と戦闘になった。


4人がかりでなんとか勝ったがイーが深い傷を負った。


アイスが「イー!大丈夫か?」と言うと

イーは「へへっ!しくじったな、俺ここで死ぬか?」と聞くと

三人は「死なせねぇーよ!」と、言って

イーを担いでキャンプトンに帰った。


キャンプトンに着くと、そこにはジソンが待っていた。



            続







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ