life goes on
鉄が桃達のテーブルに座り
「今回は本当に助かった!ありがとう!君達が居なかったら、俺も息子もこの村も酷い目に合ってた、ほんとありがとう!」と桃達に頭を下げた。
桃は笑って
「にゃははっ!おっさん気にすんな!ラッキーぐらいに思っとけ!にゃははっ!」と言った。
不死子も笑い「はははっ!そうやで!生きててラッキーって考えでOKやで!」と言った。
そう言われた鉄は、ふはっと笑い
「ははっ、ラッキーか…なら我々は一生分の幸運を使ってしまったかもな…」と言うと
桃はまた笑い「だから深く考えんなって!まぁ!飲めよ!」と鉄にコップを用意してお酒を注いだ。
鉄はそのお酒を一気に飲み「ぷっはぁっー」と言うと真剣な顔で桃達を見て
「俺はまた刀を作る事に決めた!復帰第1作品は桃の刀をやらせて欲しい!」と言うと
桃は嬉しそうに「うん!頼むよ、おっさん」と言った。
鉄も嬉しそうに
「ありがとう!明日の朝から作業に取り掛かれる様にしとくからよ!起きたら作業場に来てくれ」と言い席を立った。
桃は「わかった!また明日!」と鉄を見送った。
するとゴリがエプロンを外して桃達の席に来た。
桃と不死子が「おつかれー!」とゴリのコップを用意してお酒を注いだ。
ゴリは「おぉー、thank you!thank you!」とグビグビとお酒を飲み干した。
桃がゴリに
「おっさん明日刀直してくれるってよ!明日の朝、作業場来てだって」と、言うと
ゴリは「ワァオ!そりゃ良かった!」と
桃とゴリでグーパンチをコツンとやった。
夜が更けてきて凱旋祝いも終わりを迎えようしてる時に宿屋の店主が「旅の方、お部屋用意してありますから、お好きなタイミングでお戻りください」と声をかけてくれた。
桃達は笑って「ありがとう!」と手を挙げた。
三人はお風呂に入って、ベットにゴロンと横になると三人ともすぐにイビキをかいて眠りについた。
一方、鉄親子も家に帰り、明日の準備をしてると鉄心が
「いつでも刀打てるぐらい準備出来てるな!父ちゃん」と言うと鉄は笑い
「はははっ!汚くしてたら心子に怒られるわ!」と言った。
鉄心が申し訳なさそうな顔で
「父ちゃん、言う事聞かないで家出てったりしてごめんな」と、言うと鉄は
「ばぁーろー!子供は親の言う事なんか聞いてるうちは“半人前”よ!そんで、親の言う事聞かなくなって、自分で行動出来たら一人前だ!お前はもう“一人前”だよ!」と照れ臭そうに言った。
鉄が続けて「ほらっ!準備は大体終わったから、今度は寝る準備だ!俺もお前も殴られてヘトヘトだろ?!」と笑った。
それを聞いて鉄心も頷き笑った。
二人で布団に横になると鉄心が
「なぁ?父ちゃん?俺の布団ふかふかだけど干していてくれたのかい?」と、言うと
鉄は「あぁ」とだけ言った。
鉄心は「ありがとう、おやすみ」と言うと
鉄が緊張した感じで「あのよ!明日からよ…俺、また刀打つだろ…あのー、まぁ、また明日からいっぱい父ちゃんと遊んでくれよ!おやすみ」と布団に潜った。
鉄心はふふっと笑い「あぁ、疲れたって言っても遊んでもらうからな!」と言って眠りについた。
次の日の朝、桃達は目覚めると鍛冶場に向かった。
桃達が鍛冶場に着くと、作務衣とねじり鉢巻の鉄と鉄心が出迎えた。
鉄が桃達を見ると
「おうっ!早かったじゃねぇか!早速作業に取り掛かるぜ!ちなみにこの刀の手入れは誰がやるんだい?!」と聞いた。
桃と不死子はゴリを指差し、ゴリは手を挙げた。
鉄は笑って
「へへっ!ゴリさん!今日中にみっちり基礎を叩き込むからよ!覚悟してくれや!」と言った。
その言葉を聞いたゴリは冷や汗をたらし
「ははっ…お手柔らかに」と言った。
桃が「なぁ?俺達は手伝うことあるか?」と鉄に聞くと鉄は「いーや!三人入れば手は足りる!桃達は散歩でもして完成を待っててくれ!」と言った。
桃は手を挙げて散歩に行こうとしたら、鉄心が桃に近寄って
「ほんとありがとう!俺のせいで色んな事に巻き込んじゃって、なんて言っていいかわかんないけど、精一杯、刀打たせてもらうよ!」と言った。
桃は笑って
「にゃははっ!だから気にすんなって!人間生きてりゃいい日ばっかりじゃない。それでも生きてる人間は生きて行かなきゃいけないんだから、笑って行こう!あっちで待ってる母ちゃんに、おもしれぇー土産話し持って行ける様によ!」と言った。
それを聞いた鉄心と鉄は目頭を押さえて
「うぅっ!ありがとうな!」と言って鍛冶場に入って行った。
続




