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始まりの合図


 鉄心てっしんの道案内で鬼の村を目指していると鉄心が

「なぁ?助けてもらって、こんな事言いたく無いんだけど、三人は鬼に勝てるの?たぶん三十匹は居るよ」と言った。


それを聞いたももは大笑いして「にゃっははっ!何匹居ようが関係ねぇーよ!皆んなぶった斬る!にゃっはっはっ!」と言った。


不死子ふじこが鉄心に

「強さの心配はこの二人には無いで!負けるの想像出来へんもん!この二人!アホやけど」と言った。


ゴリが何かに気付いたように

「なぁ?brother!刀忘れてね?」と聞くと

桃は腰の辺りを触り

「ぐわっ!宿屋に忘れた!まっ!いっか。何とかなるだろ!」と笑った。

そのやりとりを見ていた不死子が「ほらなっ!やっぱアホやろ!」と笑った。


てつと鉄心が顔を見合わせて、鉄が

「この2人には、、まるで鬼退治が遠足の様だな」と鉄に言うと鉄心はうんうんと頷いた。


馬鹿話をしながら歩いていると鉄心が

「そろそろだよ!慎重に行こう」と皆んなに声をかけた。


鬼の村の手前、木々の影に隠れると鉄心が

「俺は村の中が分かるから作戦会議だ!」と言うと

不死子が、スッと鬼の村の方を指差した。


「んっ?!」と言い、指差す方向を見るとスタスタと正面から突入しようとすると桃とゴリが居た。


「えぇーーっ!!」と鉄心と鉄が驚くと

不死子は手を叩いて笑って

「まっ!作戦とか関係ないわな!正面突破大好き人間やもんな!さぁ、ウチらも覚悟決めて行こかー!」

と、鬼の村に向かって行った。


桃とゴリが後ろから着いてきた三人に

「なんだ、もう来たのか?」と桃が言い

ゴリが「お嬢ちゃん達は影に隠れてて大丈夫だぞ!」と言うと不死子はニコッとして

「影に隠れてるより、あんたらの側におったほうが安全やしっ!」と言って笑った。


すると奥の家からゾロゾロと鬼達が出てきた。その数およそ三十匹。その鬼達が桃達を見て、ザワザワし始めた。


「グッハッハッハッ!騒ぐんじゃねー!」

と、いちばん奥の2メートルはありそうな鬼が言うと、周りの鬼が「すいません。ボス」と言った。


そのボス鬼を先頭にゆっくりと桃達に近寄ってくる。


ボス鬼が凄みながら

「おいっ!武器屋!てめぇー何で回復してやがる?あんなにボコボコにしてやったのに!?しかも仲間なんか連れて来て!皆んなで仲良く泣かされに来たのか?グッハッハッハッ!」と言うと周りの鬼も笑った。


桃達と鬼達で一定の距離を取って見合っていると、桃がゴリの方を向いて

「”始まりの合図”は俺達じゃねぇーよな!なぁゴリ!!」と言うと

ゴリはんっ?と顔をして笑い

「はっはっ!そーだな!」と言って二人は後ろに下がり始めた。


下がりながら桃は

「不死子、親子のサポート頼む!」と、言うと

不死子は理解した顔で笑って

「なんや?そー言うことか!OK!任しとき」と言った。


鬼達は「なんだなんだ?」「逃げんのか?」と言っていると

桃が親子に「にゃはは!”始まりの合図”は頼んだぞ!」と肩をポンとした。

ゴリも頷き肩をポンとした。


親子は理解して「おうっ!」と、言うと

固く拳を握り鬼に向かって、ズンズンと歩いて行く。


それを後ろから見ている桃は、指をボキボキ鳴らして笑ってる。

ゴリはジャンプして足の裏をパチパチ鳴らして

「さぁ!it's.show.Time!」と笑ってる。


ズンズンと近寄る親子に、鬼達は痺れを切らして、金棒で親子を殴ろうと向かってきた。


不死子が大きな声で

「ウチを信用して、何があっても真っ直ぐ進みや!」と親子に言った。


鬼二匹が金棒を振りかぶり、親子目掛けて振り下ろすと不死子が「[防御×2]」と叫び、親子の前に光の壁を作り、鬼の金棒をバキーン!と弾いた。


それを見たボス鬼は驚き、笑い

「おいおい?!魔法使いまで居るのかよ!たまんねぇな!(くれない)に持ってかないで、俺の仲間にするか?!」

と言い喜んでいた。


そして親子は、金棒を弾かれて体勢を崩してる二匹の鬼に向かって「“父ちゃんを”!」「“息子を”!」

「泣かしてんじゃねーー!!」と思いっきり殴りつけた。


バチンと当たった鬼は、頬を手で擦り

「あっ!?効かねえよ!」と親子にまた金棒を振りかぶると


桃が「ナイスパンチ!!後は任せろ!」と親子の後ろから飛んで来て、鬼の顔面に膝蹴りをめり込ませた。

隣ではゴリが当然のごとく、もう一匹の鬼に膝蹴りをめり込ませていた。


桃が笑いながら親子に

「にゃはは!不死子の所で待っててくれ!こっからは俺達の番だ!」

と、鬼達の前に二人で腕を組んで立ち塞がった。



            続




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