世界情勢
部屋に着いた三人は早速ご飯を食べ、お風呂に入って部屋のベットでゴロゴロしていた。
桃と不死子はベットでピョンピョン跳ねて喜びながら
「にゃははっ!おーい!凄い柔らかいぞ!」
「めっちゃ、跳ねるやん!」とはしゃいで言った。
ゴリは椅子に座って
「おいっ!あんまりはしゃぐと追い出されるぞ!」
と、言いながらコーヒーを啜り、新聞を読んでいた。
桃がゴリに「なぁ?ゴリ、それどうしたんだ?」
と、聞くとゴリが
「んっ?受付で売ってたんだよ。brotherも読むか?」と言った。
桃は新聞を覗き込み
「うげー文字だらけだ!眠くなるから読まねぇー」
と、言うとゴリが
「はははっ!世界の事が書いてあって面白いのに!特にこのスクープドッグの記事は面白いぞ!」と言った。
その会話を不死子が聞いて
「おーおー、スクープドッグの記事はウチも好きやわ!世界の事が詳しく書いてあるもんな!ゴリは新聞よく読んでたんか?」とゴリに言うと
ゴリは少し興奮気味に
「お嬢ちゃん気が合うね!俺は山育ちだから、落ちてた新聞を拾って読んでたんだ、それで世界は広いのを知って、色んな所に行きたくなったんだよ!こんな最新の記事を読んだのは初めてだ!」
不死子はふふっと笑い
「ウチはママが新聞買って来てたから、よく読んどったわ!ほとんどママに読んで貰っとったんやけどな!桃もゴリに読んで貰ったらいいやん!ウチも聞きたいし!」と笑った。
ゴリが「そーだな!スクープドッグの記事だけでも読み上げようか!」と新聞をバサっと広げた。
桃も不死子もちゃんと座りゴリの方を向いた。
ゴリは
「えーっと何々、先ずは日本の国で光の魔法使い大暴れ、二人の剣士を従え、最前線から鬼の侵入を防ぐ、取材を試みるが、あまりの怖さに断念。
次はフォーレスト国、吹き止まない風と竜巻により、作物が育たず防戦一方。国民は絶望的な食料不足に悩んでいる。国王未だ動かず。
次はプライド国、ファサム王とズンガー副王が鬼の軍を制圧!以前優勢。盗賊団ジンの助けのお陰か?
次はアレデル国、約半年太陽が拝めずにいる、こちらも作物不足による食料問題が深刻。人々が氷漬けになる奇病も確認。新たな鬼の魔法か?
最後にオノゴロ国、国の政策に不満を持つ反乱軍と国との衝突が過熱している。オノゴロの大剣と呼ばれた女騎士が反乱軍のリーダーか?
っと世界の大まかな記事はこんなものか」と記事を読んだ。
それを聞いて桃は
「みんな鬼と戦ってんだな!」と言い
その後不思議そうな顔で「なぁ?そもそも鬼ってどっから来んだ?」と言うと
ゴリは両手を上げてわからないのポーズをした。
すると不死子がビックリして
「えっ!?二人とも知らんの?」と言うと
桃が「俺、田舎の村育ち」と言い、ゴリが「俺山育ち」と言った。
それを聞いた不死子が
「まぁ、ウチもあんまし知らんけど、ママに教わった通り教えたるわ!」と言い、
テーブルのクロワッサンを手に取った。
「簡単に言うと人が住むのはこんな形らしいねん。ほんでこの下にクリームパンみたいな島があんねん!これが鬼の島な!」と言った。
その説明を受け桃が
「場所分かってんなら、行ってぶった斬っちゃえば終わりじゃないの?」と不死子に聞くと
不死子は人差し指を立て左右に振り
「チッチッチッ、甘いな桃ちゃん!海にはモサモササウルスってでかい化け物がおんねん!簡単には海は渡れへんわな、これは鬼も一緒や!なかなか海は渡れへん!ほんで空な!空には鬼竜ってこれまたでかい竜がおんねん!まっ、スピードが遅いから人間の住む所に入ってきたら、国の大砲で撃ち落とされるから鬼は乗ってこーへんけどな!でも鬼の島で戦うとなるとしんどいで!」と返した。
続けて不死子が
「ママが言っとったけど、日本の国からが鬼の島に1番近いみたいやな!鬼がちょこちょこ入って来るのもそこらしいわ!後は鬼竜で街を外して人が住む近くまで来て、未開拓の場所に拠点を作って住んで、人の事襲うみたいやな!」と言った。
桃は納得したように
「にゃはは!前進無い道、毎日だな!ほんじゃ!日本の国はどこにあるの?」と聞くと
クロワッサンの端っこを不死子が指差した。
そして桃が「んじゃ、俺らが今いる所は?」と聞くと反対の端を指差した。
それを見た桃とゴリは「端と端なんかいっ!」
とツッコミを入れて、その後桃が
「はーあ、早く寝よ」と言ってベットに転がった。
ゴリは
「そーだな!遠くの国を考えても始まらないからな!おやすみ」と言いベットに横になった。
不死子も
「すぐに行けるわけじゃないからな!ウチも寝よ!おやすみ」とベットに入って眠りについた。
続




