終わってんだよ!
三人が、鬼と向き合うと桃が
「んじゃ!そろそろ始めますか?ゴリ!不死子!」と二人に声をかけた。
ゴリは
「へへっ!僕!もー待ちきれないよぉぉー!」
とドラミングをして興奮していた。
不死子は笑いながら
「ウチもだいぶ魔力回復してきたで!桃が来たら元気出てきたわ!」と言った。
桃は表情をグッとさせて「よし!行くぞ!」と鬼に向かって行った。
桃が斬り、ゴリはアクロバティックに殴ったり、投げたり、不死子は[加速]、[剛力]、[防御]の魔法で二人をサポートして、鬼達をバタバタと倒して行った。
三人で鬼を倒しているとゴリが楽しそうに
「brother!不死子の魔法のおかげであっという間に終わっちゃいそうだな」と桃に言うと、
桃も「あぁ!いつもより体も軽いし、力も強い、しかも傷も治るって、魔法ってすげーな!」
とウキウキで二人で鬼を薙ぎ倒して行った。
その会話を不死子が聞いて
「そっ、そーやろ!ウチの魔法凄いねん!」と言ったが、心の中では
(いやいや、二人の基礎戦闘力ヤバすぎやろ?!)と思っていた。
ドンドンと鬼達はやられ、残ってる鬼達は
「うわー強い、ダメだ、逃げろー」と逃げようとした。
すると奥の方から野太い声で
「おいおい!人攫って来るだけで、何分俺を待たせるんだ!俺を馬鹿にしてるのか?!」
とでかい鬼が村に向かって来た。
その鬼を見て逃げようとしていた鬼達は
「団長!あいつら強すぎますよ!俺たちじゃ歯が立たないですよ」と弱気な発言をした。
それを聞いた団長は
「おーおー!強いのか?それは怖いわな!逃げてもいいぞ!逃げられたらな!!」
と逃げようとしていた鬼を金棒で引っ叩いた。
そして
「お前ら!死ぬ気で頑張れよ!ぐっはっはっ!頑張れない奴は俺が気合いを入れてやるからな!」
と笑いながら鬼達に言った。
それを聞いた他の鬼達は怯えて、また桃達の方に向いて武器を構えた。
鬼達と三人が対峙して桃がゴリに
「あの奥の鬼は俺がやる!ゴリ、道開けろ!」と言った。
ゴリは「OK!brother!負けんなよ!」
と冷やかすように言うと
桃は「にゃははっ!誰に言ってんだか?!今だに自分が負ける姿が想像出来ねぇーよ!」とニヤッとした。
桃が不死子の方を向いて
「サポート頼むな!」と言うと
不死子はコクッと頷き
「まかしときぃ!」と言い両手を光らせた。
その光景を見て、鬼の団長は
「いいね、いいね!その魔力!早く紅様の所に連れて行きたいねぇー!」
と金棒を振り回して言った。
桃がスゥーっと息を吸って「行くぞっ!!」
と言うとゴリが激しくドラミングをして鬼達に突っ込んで行った。
ほぼ同時に不死子が両手から[加速]と[剛力]
の魔法を放ち、ゴリを強化した。
突っ込んで来るゴリを見て、鬼達も走り出したが、物凄い勢いのゴリには、なす術が無かった。
ゴリは先頭の鬼にドロップキックで突っ込み、蹴り飛ばす、着地と同時に近くに居た鬼の頭を掴み、地面に叩きつける、そして掴んだまま振り回して、他の鬼達にぶつける。そして時折、マッスルポーズを取って、桃と不死子に笑いかける。
その光景を見て、桃は不死子に笑いながら
「にゃはは!やりたい放題だな!ゴリの奴!」と言った。
不死子も笑い「ほんま、余裕やな!」と言った。
桃が真面目な顔をして「んじゃ!行ってくっから!」と言い走り出した。
不死子は「気ぃーつけてな!サポートはまかしい!」と桃にも魔法をかけて送り出した。
桃はゴリが作った道を一気に走り抜ける。
ゴリとすれ違い様に桃が
「thank you!バシッと斬って来るわ!相棒!」と言うとゴリは照れながら
「もー、人前で相棒だなんて照れるじゃねーかよ!」と血まみれの鬼を両手に持って言った。
そして走って行く桃の背中に向かって
「頼んだぜ!相棒!」と言って桃を見送った。
桃が鬼の団長の元にたどり着くと、鬼の団長は
「ぐっはっは!一人で来ちゃったら、すぐ死んじゃうよ?!俺はな、こないだ魔法の力を授かって、、」
と鬼の団長が話してる途中で、桃が遮るように
「うるせー!もう、俺がお前の前に立った時点で終わってんだよ!」と刀を鬼の団長に向けて言った。
鬼の団長は
「何が終わってんだよ?!はぁーっ?!まだはじ」
とまたしても鬼の団長が喋ってる途中で、
桃が一気に間合いを詰めて、鬼の団長をズバッと斬った。
鬼の団長は胸に深い傷を追い
「うぎゃーー!」と白目を向いて倒れた。
桃は髪を掻き上げて、倒れた鬼の団長に向かって
「だからうるせーって言ってんだろ!俺がお前の前に立った時点で、お前の話しは終わってんだよ!!」
と言って、みんなの所に戻って行った。
続




