我々の娘
桃とゴリが鬼と戦闘中、
その頃、二人と別れた不死子は村に向かって走っていた。
「なんでママ居ないねん!ママが居ればこんな事にはなってないはずやのに!」と言って走った。
村に着くと、おっちゃんが鬼に襲われてた。
へたり込んで座ってるおっちゃんに、鬼は金棒でトドメを誘うとしていた。
不死子はその男に向かって手をかざし[防御]!と
魔法を使った。
ガキンーンと音と共に鬼の金棒を防いだ。
不死子はそのまま走り、男の腕を掴み、また走り出した。
その男が「不死子ちゃん!!ありがとう。助かったよ!」と言った。
不死子は
「大丈夫か?おっちゃん!ママは何処に居んねん!?なんでこんな事になっとるんや?!」
と走りながら聞いた。
攻撃を防がれた、さっきの鬼が大声で
「おぉーい!!魔法使いがいたぞー!!」と言った。
おっちゃんも走りながら
「不美さんは、不死子ちゃんを探しに行ったんだよ!そしたら見計らった様に、鬼達がこの村に攻めて来たんだ。」と言った。
不死子は
「そうやったんか。ママはウチを探しに、、ママに頼っとる場合ちゃうな!村のみんなを集めながら、一ヶ所に集まるで!じゃないとみんな守れへんからな!」と言いながら走った。
不死子は村人を見つけては
「こっちや!ウチに着いて来て!」と言い、
村人を回復しながら集め、一ヶ所に集まって行った。
不死子はハァハァしながら
「みんなおるか?みんな大丈夫か?怪我が酷い人はおるか?」と村人を気遣った。
村のみんなは
「俺達、私達は大丈夫!そんな事より狙いは不美さんと不死子ちゃんだよ!村はほっといて早く逃げっ!」と傷だらけの体で言った。
不死子はニッコリ笑い
「何言うとんねん!ウチがみんな守るから!」
と言いながら回復魔法で村のみんなを治していった。
すると一匹の鬼が
「はっはっはー!見ーーつけた!居たぞー!ここだー!」と大声上げた。
不死子は「やかましい!ちょっと静かにしときや!」と鬼に言った。
ゾロゾロと集まってくる鬼達。
「へっへっへっ!こいつを連れて帰れば、紅様に沢山の報奨金が貰えるな!」
「おい!ちゃんと山分けだぞ!」
「何買うかなー!?」など口々に言っていた。
すると鬼の一人が
「おいっ!魔法使いちゃん!大人しく俺達と来れば、こいつらは助けてやるよ!ただし抵抗したら全員悲しい目にあってもらうけどな!はっはっー!どうする?!」と不死子に言ってきた。
不死子が少し曇った顔をすると、さっきのおっちゃんが不死子に近寄り
「不死子ちゃん。考える必要などない。」
と不死子の頭を撫でた。
そしておっちゃんは鬼の方を向いて大声で
「馬鹿にするなっ!!この鬼共がっ!そんな脅しで我々が屈すると思ったか?!この子は血が繋がって無くても、我々の娘だっ!どうしても欲しいなら、村人全員殺して行けっ!!」と言った
すると傷付いた村人達は全員立ち上がりおっちゃんの後ろに立った。
それを見た不死子は目に涙を浮かべながら
「みんな、、ありがと」と言い、
顔をパンッと叩いて「ウチに防御と回復はまかしときぃ!」と言った。
鬼と村人の戦いが始まり、不死子が村人に防御魔法と補助魔法で鬼達の攻撃を防ぎ
村人が斧や包丁で鬼達に攻撃していった。
(くっ!鬼の数が多過ぎる、ウチの魔力じゃみんなに防御や回復魔法が行き届かへん、どうする?どうすればみんな助かるんや?)
と不死子が考えながらみんなに魔法をかけていると、視界に村の子供がオモチャの剣で、鬼に切りかかって行くのが見えた。
村の子供は
「おらーっ!お姉ちゃんは連れて行かせないぞー!」と言い、鬼に向かって行った。
鬼は金棒を振り上げ、その子を殴ろうとしていた。
不死子は「あかん!魔法が間に合わん!」と言った。
村にゴキンッと鈍い音が響いた。
その音がした場所には
「うわぁーん!うわぁーん!」と泣く子供と
横たわる不死子の姿があった。
続




