day after tomorrow
桃と不死子で手洗いうがいをして、テーブルを直したりしていると不死子が落ちているパンケーキに気付く。
そしてパンケーキを拾い、埃を払って口に入れた。
それを見た桃が驚き
「おい、落ちてるの食うほど腹減ってたのか?ちょっと待てば、ゴリが新しいの焼いてくれるぞ。」と言った。
不死子は笑い
「勿体無いやん!食べたくても食べれない人々も居るんやから。それに落としちゃったのはウチやし。焼いてくれたのもしっかり頂くでー」と言った。
桃はそれを聞いてニコッとして「そうだな」と言って別の落ちたパンケーキを拾い、口に入れた。
テーブルの準備が出来ると、ゴリママがドンドンと料理を運んできた。
「んもぉー、お客さんが来たからいっぱい作ったわよ!よく噛んでたくさん食べなさいね〜」とテーブルに料理をたくさん置いていった。
全ての料理が揃って、桃とゴリが
「全ての恵みに感謝して、頂きます!」と言うと
不死子もそれに習って、頂きますをして三人での食事が始まった。
凄い勢いで食べる不死子を見て桃が
「やるねぇー!負けてらんないね!」と桃も凄い勢いで食べ始めた。
それを見たゴリは「はぁ〜。味わって食えよ…」
と呆れながら食べ始めた。
三人でお腹いっぱいに食べ「ご馳走様でした」
と言ってゴロンと横になった。
桃がゴリに向かって「毒草ある?」と聞くと
ゴリはスッと桃に手渡した。
桃がその毒草をクチャクチャ噛みだすと
「にゃははっ!最高!この世の幸せだね」と気持ち良さそうにしていた。
それを見てゴリも毒草をクチャクチャ噛んで
「あぁー最高!brother!たまんないね!お嬢ちゃんも一噛みいっとく?!」と上機嫌で聞いた。
不死子はその毒草を手に取ると
「いやいや!これヤバいやつやん!中毒性から世界中で違法のやつやで!吐き出しぃや!」と言うと
二人は「へへっ!馬鹿言ってら!こんな気持ちいいのに違法な訳ないだろ!」とヘラヘラしていた。
不死子はハァーっとため息をついて二人に手をかざして「浄化!」と言った。
すると二人は
「えっ!何?何?体がスゥーっとして、軽いんだけど?」と目を丸くしていた。
不死子は腕を組んで、ふたりに
「浄化させてもらいました!あかんで、そんな毒草ハマったら」と呆れていた。
桃とゴリは顔を見合わせて、桃が
「なんか、、ずーっとダルかったの取れたね?」
とゴリに言うと、ゴリは頷き
「うんうん!スーッとしたね!魔法ヤバっ!」と喜んだ。
それを見て不死子はヤレヤレっと両手を上げ首を横に振った。
そこから三人で談笑して時間を過ごした。
不死子が
「ウチ、そろそろ帰ろうと思うんやけど、送ってってくれへん??」と二人に言った。
桃がはてな顔で「なんで?」と聞くと
不死子は「ウチ、一人じゃ危ないやん?また鬼いたらイヤやん!それにウチ、防御出来ても攻撃できひんし。だから送ってってぇや」と言った。
そして不死子は続けて
「ウチのママ洋服作るの上手やから、送ってくれたらお礼に洋服作って貰えるように頼むわ。だからお願い〜!」と手を合わせてお願いしてきた。
桃はハッとした顔をして
「グワッ!しまった!許さない系の奴だったのか!俺に主人公を辞めるのを許さない系の奴だったのかーーー!」と四つん這いになりひどく後悔した。
ゴリは
「brother!諦めろ!これはもう送って行くしかない。もう止められないんだ、、それに俺は嬉しい!」と桃を慰めた。
桃が悔しそうな顔で
「何が嬉しいんだよ!俺達の楽園が終わるんだぞ!こいつと居ると毒草も浄化されちゃうんだぞ!」と
不死子の方を泣きながら指差して言った。
ゴリは首を振って
「俺の夢は世界中を旅する事だ!今がチャンス!you can Fly!」と桃の肩を叩いた。
桃はグッと歯を食いしばり、うつ伏せてウッウッと声を上げた。
ゴリが不死子の方を向いて
「明後日まで待ってくれ!明後日には完成する!しばし待たれよ!」と言って、部屋の奥の工房に駆け込んで行った。
不死子はその光景を、ただただ見守っていた。
続