魔法のお勉強
桃にじーっと見られてる不死子はオドオドしながら「ほんとっ!お食事中に大騒ぎして申し訳ない!ウチ、鬼に追われてて必死やったん!ほんまに許したって」と桃に謝った。
桃はしかめっつらで腕を組み
「んー!魔法ってなんだ?ゴリ知ってる?」とゴリの方を向いた。
ゴリは両手を肩辺りまで上げ、首を振った。
それを見て不死子は
「えっ?!魔法知らんの?」と聞くと
桃とゴリはコクコクと頷いた。
不死子はブハッと吹き出して
「OK!OK!ウチが知ってる事は教えたるよ!」
桃とゴリはウンウンと頷き、興味津々の様子だ。
不死子は得意げに
「ウチが出来るのは、防御、回復、補助魔法。ちなみにウチは攻撃力は0やから。主に四つの属性で、火、水、風、土がメインやね。本当は属性が一緒じゃないと、回復は出来ないんやけど、ウチはオールマイティー!」とエッヘンと腰に手を当て胸を張った。
その話しを聞いて桃は「鬼も使えるのか?」と不死子に聞いた。
不死子は頷いて
「魔導鬼達は使えるよ!村人鬼や戦闘鬼はほとんど使えへんけど。鬼達にも色々ランクがあるみたいなんやけど?ウチはあんまりわからへん。ママなら詳しいやけどね。」
するとゴリが
「その他に、魔法の種類はあるのか?お嬢ちゃん?」と不死子に聞いた。
不死子は腕を組んで
「んー!他には闇や光、珍しいのだと雷や毒とか色々あるみたいやな。ただウチみたいに属性関係無しに回復魔法が使えるのは、かなり珍しいみたいやけどな!」と言った。
桃とゴリは目を輝かせて
「にゃはっ!かっけー!見てみたいな。ドカーン!とかバリバリって撃つんだろ!やべーな!」とウキウキしていた。
すると不死子が
「ほんじゃ!見せたるわ!どっちでもええから、ウチの事殴ってみ?魔法で防いだるわ!」と両手を前に突き出して打ってみろの仕草をした。
するとゴリが
「お嬢ちゃん!怪我しちゃうぜ?!」と言うと
不死子はニヤリとして「カモーン!ゴリラちゃん!」と言った。
ゴリが桃の方を向くと、桃は
「自信ありそうだから大丈夫じゃねぇーの?!ダメだったら俺が薬草貼ってやるから!」と言った。
ゴリがギュッと拳を握り
「ちゃんと受け止めろよ!」と言うと
不死子は「手ぇー抜くなよ!」と言った。
ゴリが振りかぶって不死子を殴ると、
不死子は[防御]!と叫ぶと、
不死子の手の平の前に光の壁ができ、
ゴリの拳を受け止めた。
その瞬間ピキピキと音が鳴り、光の壁にヒビが入った。
不死子はビックリして
「ゴリちゃん、馬鹿力やなぁ。鬼の金棒でもヒビ入らんのに〜!」と言った。
ゴリもビックリして
「ほぼ、全開で打ったのに止められた!魔法スゲー!!」と言った。
不死子はまた自慢げに
「せやろ!てか、魔法無しで鬼と戦ってるあんた達のがビックリやわ!てっきり強化魔法で強化して殴ってると思ってたわ!」と言った。
そう言うと不死子のお腹が、ぐーうぅぅっとなった。
不死子は照れながら、お腹を押さえて
「あはは!昨日から鬼に追いかけられて、ご飯食べて無かったわ。お恥ずかしい…」と言うと
桃とゴリが笑い「はははっ!んじゃ!ゴリさん飯にしますか?」と桃が言うと
ゴリがエプロンをして「あんた達手洗いうがいして待ってなさい。」と言いキッチンに向かって行った。
続




