素敵な日
三人に案内されながら桃とゴリはヨーイの元まで向かう。
向かう途中にゴリが聞いた。
「金色の熊がポーだな?それでピンクの豚がグレットこのピョンピョンしてるのがタイガだな?」
そー言われた三人はウンウンと頷いた。
すると桃が
「ところでなんでタイガはずっと飛んでんだ?」とポーに尋ねた。
ポーは微笑んで
「うふふ!タイガは昔、嬉しい事があって、飛び跳ねてからずっと飛んでるんだぁ。きっとその嬉しい事を忘れないようにね」と笑いながら言った。
それを聞いた桃は
「にゃはは!そっか!てっきり病気かなんかだと思ったよ」とポーに返すと
ポーは「うふふ!うん!病気だね」と笑った。
そんなやりとりをしていると、ヨーイの所まで着いた。
そこには藁が轢かれ、横たわるロバがいた。
ポーがそのロバに
「やぁ、ヨーイ気分はどうだい?」と明るく聞くと
そのロバは、暗い口調で
「最悪だね、、今にも空に帰りそうだよ、、」と言った。
ポーはその言葉を聞くと落ち込んで
「あぁ、今治すからね。薬草を持った人が居たんだよ。だから君は必ず治るよ」とヨーイを励ました。
すると桃が薬草を取り出し、ヨーイの側に行き、薬草を貼り出した。
薬草を貼っていると左手の紋章が光り、ヨーイの深い傷はすぐに塞がっていった。
桃は傷に薬草を貼り終わると
「まぁ!完璧とまではいかないけど、あと少ししたら動けるようになるだろ?!」と言い治療を終えた。
その光景を見ていた三人は喜んでヨーイの周りをグルグルと回った。
するとポーは
「ありがとぉ。なんとお礼を言っていいか。大切な友達が二人も助かるなんて、今日はとっても、素敵な日だなぁ」と桃に頭を下げた。
桃はヨーイを指差して
「この傷、鬼にやられたんだろ?やり返しに行くなら手を貸すぞ!」とポー達に言った。
ポーは笑いながら
「ふふふ。行かないよ。暴力は暴力しか生まないからね。また四人で旅に出られる。ぼくたちにこれ以上の幸せはないからね」と桃に返した。
ポーの笑顔を見て、桃も笑いながら
「そっか!ポー達が望まないなら無理にやっつける必要はないわな!」とゴリの方を見て言った。ゴリもウンウンと頷いた。
するとポーが桃の左手を指差して
「うふふ、君は中々大変そうだね?」と桃に言った。
桃は腕を組んで、首を傾げ、
「んー、大変と言われれば大変なのかも知らないけど、今の所は誰にも邪魔されずに、主人公らしからぬ行動で生きてるよ!」とポーに返した。
その返事を聞きポーは
「うふふ。川は知ってるんだな、急ぐことに意味がないということをね。そこには、いつかたどり着けるから」と言った。
桃がまた首を傾げて「何だそれ?!」と言うと、ポーは「うふふ。」と笑った。
「おいっ!ポー。そろそろ行かないとあいつらにまた見つかるぜ!」とピョンピョン飛び跳ねながらタイガが言う。
ヨーイも立ち上がり「もう行けるよ」と言った。
グレットは怯えながら「ねぇ、ポー早く行こう?」と言った。
ポーは「そぉーだね、そろそろ行こうかみんな。」と言い四人で集まった。
ポーが桃の方を向いて
「ほんとぉにありがと。君のお陰でまた四人一緒に居られるよ。」と言って蜂蜜の壺を桃に渡してきた。
桃は蜂蜜の壺を受け取ると、
「んっ?なんだこれ?」と言うと
ポーは「グレットを離してくれたお礼だよ。グレットよりは全く価値が無い物だけど、受け取って欲しいんだな」と言った。
桃は「なんか悪いな。ありがとう」と受け取ると
ポーが「後、これはヨーイを救ってくれたお礼だよ」と言って、何かの紙を桃に渡した。
桃は受け取ると「んー?これもなんだ?」
と紙を太陽に透かす素振りをして、ポーに言うと
ポーは「魔法の国の入国チケットなんだな。それがあれば魔法の国に入れるんだ。見つかればいいね。うふふ」と笑った。
桃はポーに
「魔法の国かぁー?!行ってみてぇーな!どこにあるんだ?」とウキウキしていた。
ポーは
「それは明日見つかるかも知らないし、もしかすると一生見つからないかもしれない。でも信じる気持ちがあればきっと見つかるよ。桃は王様に気に入って貰えそうだしね」と言った。
「それじゃ。そろそろ行くね」と言い、
四人はそれぞれに桃に感謝を伝えて歩き出した。
見送ると桃はゴリに「魔法の国だって!どこにあるんだろうな?」と聞くと
ゴリは鼻を指でホジホジしながら「舞○じゃね?!」と言った。
桃はすかさず「にゃははっ!!それは言ったらダメーーー!」とツッコミを入れた。
続




