左陣、右陣の戦い
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兄鬼はオーニーに斬りかかる。
オーニーは避けはするが、自分から攻撃することはしなかった。
兄鬼が
「どーした?どーした?!怖くて手が出せないか?そーだよな!お前は俺に勝てたことが無いもんな!!」
と言って、攻撃を続けた。
オーニーが避けながら
「兄さん…、もうやめよう…人間を殺しても何にもならないじゃないか…、今度は、人間の子供が俺たちを殺しに来る。だからもうやめよう!」と言った。
兄鬼は攻撃の手を止めて
「あめぇーな!!あいつらは俺たちが攻撃を止めても、必ず殺しに来る!!昔も今も変わらねぇーんだよ!だから俺がやってやるよ!」と笑いながら言った。
オーニーは、エクスオニバーをギュッと握りしめて
「まだ…人を殺すことを楽しんでるのか……
だから…父さんが“この剣”を兄さんに渡さなかった意味がまだわからないのか!?」と言った。
兄鬼は笑い
「うっはっはっ!そんな剣なんかどーでもいいよ!この剣だって、人は殺せるからな!要は実力だよ!!
弟だから少し手加減してやったけど…もういいや!
気持ち変えねぇーなら、今すぐお前斬って、人間殺しに行くよ!!」と言った。
オーニーはグッと歯を食いしばると
「ごめん…兄さん…ごめん」と呟いた。
兄鬼はンッと顔して
「はははっ!!いまさら謝っても遅いぞ!!俺はもうむかついてるからな〜!テメェーは終わりだ!」と叫んだ。
兄鬼は一瞬オーニーが動いたように見えたが、オーニーは元の位置にいた。
そして、オーニーが
「兄さん…もしまた逢えたら……
また…昔のように虫取り教えてくれるかい……?」
と涙を一筋垂らして言った。
兄鬼は
「あぁーん!?何言ってんだて、め、、」と言葉に出したところで、首から胴体がゆっくりと離れていった、、。
オーニーは倒れていく兄鬼を見ながら
「[神速]もエクスオニバーも持たないオーニー家に、13世が負けるわけないだろ……
もし兄さんが生まれ変われたら、、その時はみんなで
“平和な時代”にしておくよ……ばいばい。またね。」と、言って前に進み、オーニーはまた終わらない戦場に駆け出した。
一方その頃、右の陣では銀太郎が苦戦を強いられていた。
防鬼が銀太郎に
「どーした?もう終わりか?早く全部の技見せろよ…!俺は相手の技を全部受けた上で、ちゃーんと倒したいんだからよ!!はははっ!」と言って、笑った。
銀太郎が苦笑いして
「へへっ…ちっとまぁーってろって…今、最高の技出してやっからよっ!!」と、斧を防鬼に向けて言った。
だが銀太郎は心の中で
(ねぇーよ!もう全部使っちったつぅーの!どーしたらいいべ…んだけども、あの盾なーんも効かねぇし、弾き返しやがる…どーしたもんだんべ……)と考えていた。
防鬼はニヤッとして、、
「終わりだな!もー技無いな?なら…終わりだな…」
と言って、大盾に魔力を込めて光らせ、銀太郎に向かって走って来た。
銀太郎は
「んなっ!真っ直ぐ向かってくんのなんか、簡単に避けれるっつーの!」と言って、防鬼の攻撃を躱した。
防鬼は口をゆがめて笑い
「甘いなぁ、、俺をそこらへんの三流鬼と一緒にしてもらっちゃ困るよ…」と言うと、また大盾を光らせ、避けた場所に高速の大盾を投げた。
直撃した銀太郎は血を吐き吹っ飛び、地面に転がった。
すかさず銀太郎のコアラが走って来て、銀太郎を連れて行こうとするが、防鬼が力を込めると、盾が手元に戻り、防鬼は銀太郎めがけて飛び上がった。
「庇うんなら、可愛いコアラちゃんも一緒にイッちまいなぁーー!!」と言って、大盾を振り下ろした。
ゴキッと鈍い音がすると、、
ガタガタと震えるコアラの前に、頭から血を流しながら銀太郎が立っていた。
「こいつはよぉ…おらが無理矢理、村から連れてきちまったんだよ…だから…おらが守んねぇと…」
と言って、両手に持った斧をギュッと握り、防鬼に向かって行った。
向かってくる銀太郎に防鬼があくびをしながら
「もう技無いんだろ…?つまんねぇな…お前、、終わりにしようか!?」と言って、
大盾を光らせて「はいっ!終わりっ!!」
と言って、銀太郎をぶん殴ろうとしたその時、、、
飛んできた[水弾]が防鬼を襲った。
「銀ちゃーん!ひとりじゃしんどかった?
それじゃあ…ふたりでやっちゃうかい??」
とアラガが不敵に笑って歩いて来た。
防鬼がイライラしながら
「本当!知鬼の言う通り…次から次に湧いて出て来やがって…あぁっ!腹立つ!!」と言った。
銀太郎が悔しそうに
「アラちゃん…ごめんなぁ…せっかくこっち任して貰ったつーのに…手間かけちまったなぁ…」と、言うと
アラガが
「何言ってんだよ!充分だろ!だってほらっ、あいつはまだビックブリッジを渡たれてない!さぁ!反撃だ」と言った。
防鬼が
「夢見てんなよ…ひとりでも、ふたりでも、万の軍勢でも、俺たち赤鬼軍は止まらねぇーんだよ!!終わらせてやる…まとめてかかって来い!!」と叫び、大盾を光らせて、アラガ、銀太郎に向かって行った。
アラガが向かって来る防鬼に
「やっぱ強い奴っての自信家が多いのかね??負けない自信て言うのかな?」と言うと、ニヤッと笑い両手を光らせ [水弾][水龍][水槍]を同時に放った。
放たれた瞬間、防鬼は立ち止まり、大盾を構えて全てを受け止めた。
受け止め終わると、防鬼が
「ずいぶんと立派な魔法持ってるな…少々みくびってたよ、、まだ俺を驚かしてくれる魔法は持ってるかな?」と言って、ニヤッと笑った。
アラガは笑って
「ははは!これで終わらせるつもりで放ったのに…傷ひとつ無しってのは少し傷つくな…」と言った。
防鬼が笑い
「俺に傷をつける?お前はどこぞの大魔導士気取りか?」と言うと、防鬼の頬からタラァっと血が垂れた。
アラガは微笑み、両手をギンギンに光らせ
「俺はナギとナミの子供だぞ…甘く見てるとケガじゃすまないかもな!!ははは」と言って、笑った。
続




