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ゴリママ


 夜明けまで宴をして、桃が起きたのは昼前だった。ゴリは起きていて、朝ご飯の用意をしていた。


目覚めた桃を見てゴリが

「おっ!やっと起きたのね?もーこの子ったら、何時までも寝ていて〜!早く朝ご飯食べちゃいなさい!」と言い、朝ご飯を用意してくれた。


桃はそのゴリのキャラに戸惑い

「にゃはっ!なんだそれ!どうした?何があった?」と聞くとゴリはエプロンを取りながら

「俺…エプロンすると、ゴリママに変身しちゃうんだよね…」と恥ずかしそうに言った。


桃は「い…いいんじゃないかな。母親的な存在でありたいと心が叫んでるんだろうな、、冷める前にご飯頂いていいかな?」とゴリに気を使って言った。


ゴリはキリッとして「いただきましょう!」と言い二人はご飯を食べ出した。


ご飯を食べているとゴリが

「brother。今日から忙しいぞ!まずは洞窟に行って金を掘るだろ。それから食料がほとんど無いから、豚や牛や羊を捕まえよう。あっ!喋る動物は基本NGね!獣人になるから」と桃に説明していく。


桃はムシャムシャご飯を食べながら「獣人?」

とゴリに聞くとゴリは「獣人知らない?獣でも意思の疎通が出来るとそー呼ばれてる。桃の故郷には居なかった?」と質問した。


桃は「居なかったよ。喋る獣はゴリが初めてだな。最初はヤベー奴だと思ったよ!そっか!喋る動物いっぱい居るのね」と言いゴクゴクと水を飲み

「ご馳走様!」と言って朝食を終わらせた。


二人で朝食の片付けをしてから洞窟に行く準備をした。


ゴリが道具箱からツルハシやスコップを取り出し、それを桃に渡して準備が完了した。


「brother!ちょっと道が険しいけど着いてこれるかい?」と桃に聞いた。

桃は「えっ?!近くないの?」と聞き返すとゴリは

「んー近いって言えば近いけど、、まっ!とりあえず着いて来て!let's go!」と住処の横の岩肌を登って行った。


桃は呆然として、上を見上げて

「いきなりそこ登って行くのかよ?!くそっ!行ってやるよー!」とゴリの後を追いかけた。


しばらくしてゴリが掘り進めた洞窟に着いた頃には、桃はもうヘトヘトだった。


するとゴリが目を輝かせて

「さぁ!brother!お宝発掘ですよ!たくさんの金を掘って、ぶっといゴールドチェーンかまそうぜ!」と親指を立てた。


桃はその場に座り込んで、か細い声で「おぉー!」と言い、立ち上がり洞窟に入って行った。


洞窟に入った二人は目的地の金の出る場所まで行くと、ガーンガーンと音を立てて岩を砕いていった。


二人でガンガンと掘り進めているとゴリが話し出した。

「いっつも一人でやってたから、二人で掘ると捗るし、楽しいな!」と笑顔で掘り続ける。

桃は疲れた顔でツルハシを振るって

「そりゃ!よーござんした!俺はもう疲れたよ。てか?金出てんのか?」とゴリに聞いた。


ゴリは砕いた岩を手に取り、確認すると満面の笑みで桃に親指を立てた。


ある程度掘った所でゴリが

「今日はここら辺にして、食料確保に向かうか」と桃に言った。


桃は疲れた顔で

「やっと飯だー!さぁ帰ろう!」と袋いっぱいに、金の原石を詰めて二人で山を下りた。


住処に着くとゴリは金を溶かす自前の溶鉱炉に金の原石をセットして

「さぁ!brother!次は狩りの時間です」と桃に言った。


桃はゴクゴク水を飲み

「ふぅー!復活!おっし!たくさん狩って今日も腹一杯食うぞ!」とゴリに返した。


二人で山の中を駆け回り、動物を狩る。

そして腹一杯食べて、毒草を噛んで気持ちよくなって、よく寝る。

そしてまた起きたら崖を上り、ツルハシを振り回す。そしてまた腹一杯食べる。


そんな生活を半年以上続けた結果、桃は見違えるほどムキムキマッスルになった。


いつもの様に桃が

「さぁ!今日も掘りに行こうぜ!ゴリ!」

ゴリに声をかけると、ゴリは

「OK!それにしてもbrother、それにしても、随分とたくましくなっちゃって!最近崖上り、負けちゃうからなー!」と言い、二人で崖を駆け上って行った。




            続

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