チデチヲアラウ
赤鬼軍との戦闘が始まり、エミア、ノスフェラは次々と赤鬼軍を倒していった。
村人がノスフェラに「すっ、、凄いな!ノスさんこんな強かったんだ、、」と言うとノスフェラはニタァ〜っと笑い「ふっふふ!またこんな日が来るなんて思いませんでしたよー!1つ心配があるとしたら、この姿を見てエミアに嫌われないかですね!」と言った。
それを聞いていたエミアは笑って「はははっ!ノス!嫌いになるどころか、ますます惚れたぞ!」と言った。
ノスフェラは微笑み「有難い話です!」と言うと、腰を深く落とし、構えて[血の短剣]と魔法を唱え、短剣を沢山出し、飛ぶように飛び跳ねて、鬼達に投げつけていった。
するとエミアの前に一人の鬼が立ち大声で「俺は赤鬼様の右腕!紅と言う!吸血鬼!お前の命貰うぞ!」と叫んだ。
エミアは両手で耳を塞ぎ、ため息をついて「ふぅ、うるさいね!近くにいるから聞こえるよ!それに誰かの右腕如きに負けるあたしじゃないよ!」と言うと走り出して紅の前まで行った。
するとエミアは紅の目の前からシュッと姿を消すと、水面蹴りで紅の体勢を崩し、立ち上がる瞬間お腹に拳をめりこますと、悶絶して四つん這いになった紅の背中に乗り、足を組み[血の鎖]で首輪を作り、紅の首を締めた。
驚きと恥ずかしい表情をしている紅にエミアは「どうしたい?今からたっぷり調教してやるよ!ブヒブヒと鳴く豚野郎にね!」と言うと紅は「ぶぐぅ〜」と悲痛の表情を浮かべた。
それを見ていたノスフェラは微笑み「ふふっ!お見事な手捌き!私も負けてられないですね!」と鬼を倒していった。
しばらく戦闘が続くと赤鬼が奥から出てきて「やっぱお前らじゃ無理か?さてとそろそろ吸血鬼さん達も疲れたろ?俺がトドメさしてやるからよ!!」とエミアに向かって走り出した。
走ってくる赤鬼に向かってエミアは紅を蹴飛ばして赤鬼に向かって走り出した。
赤鬼とエミアがぶつかる瞬間、エミアがパンチを何発も赤鬼に打ち込み、赤鬼は吹っ飛んで倒れた。
エミアはびっくりした様子の赤鬼を見下し「なぁ?逃げてるから弱いと思ったか?甘いんだよ!結局相手してやれば調子乗るから、逃げててやったのに、、命までは取らない!さっさと自分家帰れ!」と言った。
赤鬼は大の字で倒れながら、薄ら笑いを浮かべ笑い「はーはっはっ!流石、鬼産みの純血!混じりっけ無しだわ!強い強い!でもな!」と言って立ち上がると「俺も引けねぇーんだよ!!俺達、鬼は向き合って負けたら終わりなんだよ!はいそーですか、なんて帰れねぇーんだよ!!血で血を洗う様な戦いをしてきてここまで来てんだわ!!その心臓貰ってくぞ!!」と言ってまたエミアに向かって行った。
エミアは少し寂しそうな顔で舌打ちをして「チッ!血が流れれば、また戦いが長引くだけなのに、、クソがっ!」と言って構えた。
エミアは赤鬼の攻撃をかわしながら、的確に赤鬼を攻撃していく。
しばらく攻防が続き、グッタリとする赤鬼にエミアが「もういいだろ?その力、違う事に使えよ!」と言うと赤鬼は口から血を垂らしながら笑い「ふひひ!お生憎様、この力これ以外の使い道知らんのよ、、もーちっと遊べや!」と言った。
すると遠くから鬼の声で「赤鬼様ー!赤鬼様ー!」と声が聞こえて来た。
エミアと赤鬼が声のする方に目をやると、鬼達が逃げていた村人を捕まえて歩いて来た。
赤鬼はニヤァ〜と笑うとエミアに「はははっ!力は負けても運で勝ったな!どーする?心臓を寄越すか?それとも皆殺しが望みか?」と言った。
村人達は泣きながら「捕まっちゃってごめんなさい、、」「私達の事はいいから逃げて下さい」と言った。
それを見たエミアは村人にニコッと笑い、赤鬼を睨みつけると「心臓が手に入れば村人は助かるんだな??約束出来るな!?」と言った。
赤鬼はエミアの心臓辺りを指差して「あぁ、目的はそれだからな!別に虐殺は趣味じゃない」と言った。
それを聞いたエミアはゆっくり目を閉じて、そしてニッコリ笑い「なら!なんの悔いも無い!!」と言って、左腕を胸に突き刺した。
それを見ていたノスフェラは大声で叫び「エミアーーー!!」と言ってエミアの元へ走って向かった。
エミアは顔色ひとつ変えずに心臓を取り出すと「さぁ!持って行け!こんな物ひとつで皆んなが救われるなら安いもんだ」と言って、左手をグイッと突き出し、赤鬼の前に出した。
赤鬼が受け取ったその瞬間、ノスフェラはエミアの心臓に向かって、吸血鬼が全魔力を使い放つ[血の契約]を放った。
苦悶の表情でノスフェラは「我死す時まで、その心臓を守る事を誓う」と言うとエミアの心臓は魔法に包まれた。
エミアを抱き抱え、赤鬼から距離を取るとノスフェラはエミアに微笑みながら「夫婦なんですから、、大事な事は二人で話し合って決めましょ」と言うとエミアは咳き込み、笑い「ゴボッ、、ははっ、ごめん、、相談するの忘れた」と言って舌を出した。
続
4000PVになりました。読んでくれてありがとうございます。
仕事が忙しく、中々書けない状況が続き、楽しみにしていてくれる方がいたらすいません。
今後もぼちぼちと書いていくので、読んで下さい。




