人生 ~歩み~
皆さんは、どのような道を歩んでこられましたか。また、どのような道を歩みたいと思いますか。1人1人、さまざまな人と関わりながら、各々の景色を見てこられたと思います。歩んで来られた道の中には、夏の暑い晴れの日、雪の降る冬の寒い日、希望を持てた日、後悔した日、色々な日があったことでしょう。どのような日も、過ごしてきた日々は、生きてきた証なのです。
人生の「道」というものは、「過去」から「現在」、「現在」から「未来」へと繋がっているものです。「過去を変えることは出来ない」という言葉をよく耳にしますが、私は少し違うと思います。過去に起きた「事実」を変えることは出来ませんが、事実の「捉え方」を変えることは出来ると思います。「捉え方」を変えることによって、また新たな自分の世界が広がり、見えてくるものがあるのではないでしょうか。
「現在」は、今、この一瞬だけです。1秒前は「過去」になり、1秒後は未来なのです。ですから、一瞬一瞬を大事に生きていくことが、大切になってくるのではないでしょうか。
自分の道を歩んでいると、大きな壁にぶつかることもあるでしょう。365歩のマーチにもあるように、3歩進んで2歩下がったとしても、最初の1歩を踏み出す勇気が大切であると思います。最初の1歩を踏み出すことによって、そこからまた新しい道が広がり、見えてくるものがあると思います。
新たな道を進んでいると、つまずくことも多く出てくるでしょう。しかし、そのつまずきは自分の経験になり、今後の自分の知恵や糧に繋がっていくのではないでしょうか。たとえつまずき、気持ちが沈んだり絶望の闇の中に居るように感じても、それは、トンネルの真ん中に居るだけです。トンネルは、前に進んでも後ろに戻っても、いつかは明るい世界に出ることが出来ます。前に進むのであれば、1歩1歩、確実に進みながら、さまざまなことを経験し、自分のものにしていくことが大切ではないでしょうか。また、後ろ向きに進んで明るい世界に出たとすれば、次、そのトンネルを越える新たな方法を考えれば良いのです。トンネルを越える方法は、トンネルの下を通り抜けるだけではありません。人生におけるトンネルは、トンネルの上に上がって、トンネルの道を進んでも間違いではありません。疲れ果て、これ以上1歩も進めないと感じるときは、木陰で休んでも良いのです。次、立ち上がって進むときには、きっと支えになるものがあると思います。トンネルの世界のように、人生の道も明けない夜はないのです。